2023年6月29日
R5.6.28 代表質問
今日は、会派を代表して、代表質問に臨みました。
会派メンバーとともに、設定した、9項目、計22問の質問です。
ここでは、その概要のみ示します。
後日、答弁を含めて、振り返りを記させていただきます。
6月定例会 民主・みらい 代表質問 代表質問の概要
1 知事の政治姿勢について
知事1期目の総括と2期目への意気込み について
この4年間は、激甚化する自然災害や新型コロナの感染拡大など予期せぬ事態に見舞われました。特に、3年間という長期にわたる新型コロナへの対応や感染拡大により引き起こされた、経済的、社会的影響は、長期ビジョンに描かれた福井県の将来像の実現に向けた県政運営に、少なからず影響があったのではないかと思われます。
(1)3年間に及ぶ新型コロナや予期せぬ事態への対応に追われた中で、長期ビジョン実行プランに掲げた施策の成果や課題など、知事1期目の取組みについてどのように総括しているのか、所見を伺います。
(2)2期目の県政運営に向けた今回の組織改正について、その狙いとそこにかける思いについて、知事にお聞きします。
人口減少対策 について
県政の最重要課題である「人口減少対策」について、本県が定めた4つの基本戦略の中の、「基本戦略2 県内定着・UIターンの拡大〔社会減対策〕」に絞って伺います。
県の取組みは成果をあげています。また、「ふく育県」を掲げ、子育て・教育で多くの施策を重ね、子ども一人当たりの予算額は、2万7,000円(全国平均9,400円)で全国1位であり、移住定住促進に向け、大都市圏へのPR効果は高いと考えます。
しかし、人口減少が続く背景としては、県外への転出が転入を上回る社会減が大きく影響しているのは明らかで、この点について改善が必要です。
若者の県外への流出をいかに抑制するか、問題点は明確ですが、具体的な手立てがとられていないように感じてなりません。
(3)県内大学に魅力ある学部・学科を設置することや県内専修学校への入学促進に向けた方針とその進捗状況について、所見を伺います。
また、若者の経済的負担の軽減を図ることも県外への流出抑制やUターンの促進に効果があると考えます。
現状として、奨学金を利用する学生の多くは貸与型の奨学金を受けており、その返済に苦しんでいます。
(4)進学を機に県外へ流出する若者の抑制に向けた対策やUIJターンの促進などの人口減少対策にどのような方針で臨んでいくのか伺います。
女性活躍推進 について
知事は、統一地方選のマニュフェストにおいて、女性副知事の登用を掲げ、県内の女性が活躍するには、県庁内はもとより、企業や団体で物事を決める立場にある女性が増えていくことが「社会の新しい扉を開いていく」と強調され、選任する女性副知事を、県内の女性活躍を総合的に推進することを目的として新たに設置した「ふくい女性活躍推進チーム」のリーダーに据える考えを示しておられます。
(5)そこで、改めて、女性副知事登用により知事が意図するところを伺います。
(6)また、本県において、女性が安心して働ける、両立支援の土壌は整えられているかどうか、そのために不足している部分について、今後どのような手立てを講じていくのか、知事の所見を伺います。
2 行財政改革について
行財政改革アクションプラン改定 について
県では、平成15年度から「福井県行財政改革推進懇談会」を開催し、県の行政組織や財政の在り方、行財政運営の改善方策などについての協議が行われています。昨年11月には、令和6年度に控えた行財政改革アクションプランの改定に向け、新たな外部委員10名による懇談会の会議体が結成され、第1回目の協議が行われました。
懇談会の議事概要を見ると、多くの委員から、アクションプランの5方針34項目の評価にあたり、目標達成に向けたKPIと現時点での達成状況など、具体的な提示がないと評価がしづらいといった要望が出ていました。
(7)現行アクションプランの5方針34項目のKPIと達成状況について、適切な評価が行えるよう、手法の見直しを検討する必要があると思いますが、所見を伺います。
また、職員満足度について、どのような調査を行ったのか、その方法や内容、調査結果から見えてきた成果と課題について伺います。
3 エネルギー行政について
グリーン水素の活用方針 について
(8)嶺南Eコースト計画策定時から令和4年度までに実施しているスマートエリア構築やV P P実証実験の進捗について伺います。
福井県では、令和4年度に、嶺南地域におけるグリーン水素製造に関する可能性調査を実施しているとお聞きしております。
本県においても、グリーン水素製造に関する可能性調査の結果を踏まえ、
(9)嶺南Eコースト計画にある様々なエネルギー活用において、グリーン水素製造についての目標を掲げ、県が主体的に進めていくべきと考えますが、知事に、水素製造に対する認識を伺います。
原子力発電所における使用済燃料の県外搬出 について
先日、関西電力の森社長から、高浜発電所にある使用済ⅯОX燃料約10トンと使用済ウラン燃料約190トンの計約200トンをフランスに搬出し、再利用の実用化に向けた実証実験を行うことについて、知事への報告がありました。その際、森社長から、「使用済燃料の県外搬出という意味で、中間貯蔵と同等の意義があり、福井県との約束はひとまず果たされた」との発言がありました。
福井県としては、これまで、原子力発電所の恩恵を受けてきた電力消費地も相応の負担をすべきものという考えのもと、一貫して、使用済燃料の県外での中間貯蔵を求めてきたはずです。
(10)今回の、関西電力が提示したフランスへの使用済燃料の搬出は、調査研究を目的とした一部搬出であり、中間貯蔵と同等の意義があるとは言えず、約束は果たされていないと判断します。また、県民の理解は得らないと感じますが、知事の所見を伺います。
青森県六ケ所村の再処理工場が稼働に至らない中、原子力発電所の使用済燃料は増え続けており、関西電力の貯蔵プールは、試算では、今後5年から7年で満杯になる見通しです。
(11)改めて、使用済燃料の搬出にかかる責任の所在を明らかにするとともに、その搬出量、搬出時期、搬出地点について、今後の見通しを明確にする必要があると感じますが、知事の所見を伺います。
4 福祉行政について
介護施設の運営状況 について
全国的に、物価や電気代等の高騰、また慢性的な人手不足による人材確保の難しさなどにより、介護事業所の倒産や休廃業・解散が広がっています。また、事業所の閉鎖などにより、受け入れ先の無い「介護難民」も増えつつあり、国や自治体による支援の強化が急務となっています。
(12)県内の介護事業所の現状をどのように把握しているか伺うとともに、重点交付金を活用した介護事業所への支援の状況について伺います。
(13)現在の、県内の介護人材の確保と育成の状況、また、目標の達成に向けた、今後の見通しについて伺います。
福祉のまちづくり条例 ついて
福祉のまちづくり条例は、豊かな福祉社会の実現を目的として、平成8年に制定されています。条例施行(せこう)規則において、整備対象となる施設や基準が示されており、令和5年3月末現在、県全体で2,349 ある対象施設のうち、30パーセントにあたる、700施設で、段差などが解消されています。
本県においては、来年春に北陸新幹線福井・敦賀開業を控え、交流人口の大幅な増加が見込まれます。障害がある方や外国の方など、誰もが安心して福井に来ていただけるよう、全ての人に優しいユニバーサルデザインを県全体でさらに進めていく必要があると考えます。
(14)条例に位置付けられている福井県福祉のまちづくり推進協議会において、県内のバリアフリーの現状や今後の方針等について協議を行うとともに、ユニバーサルデザインのまちづくりに向け、対象や取組みの拡充などを行うため、条例・規則等を見直すことも必要ではないかと考えますが、県の認識を伺います。
5 観光行政について
県内二次交通の利用促進 について
県内新幹線各駅からの二次交通の利用に関して、特にタクシー・レンタカーの利用促進について伺います。
(15)新幹線開業後の福井県内の各新幹線駅から降りた乗客で、タクシーやレンタカーの利用者は、想定としてどのくらいを見込んでいるのか、また現在供給できるレンタカーは、駅ごとにどのくらい台数があるのかを伺います。
少人数旅行をターゲットにした、あちこち回れるタクシーやレンタカーへの整備促進にも支援を行うべきだと考えます。今議会に提案されている6月補正予算案にも、レンタカーの保管費用に対する事業者への補助が計上されていますが、
(16)レンタカーの供給が足りないと見込まれる駅については、レンタカー事業者の誘致を含め、新幹線高架下や県有敷地を一時的に貸し出すなどの支援も必要だと考えますが、所見を伺います。
6 産業行政について
運輸・物流における人手不足の状況 について
働き方改革を目的とした労働基準法の改正により、トラック運転手の残業規制が強化される、いわゆる「2024年問題」まで残り10か月となりました。これまでトラック運転手の年間時間外労働には実質制限はありませんでしたが、来年度からは上限が960時間となります。
トラック運転手は他の産業に比べ基本給が安いとされており、そのうえ、月の残業手当が減らされれば、生活が立ち行かなくなり、この先トラック運転手の担い手が不足する事態は避けられません。しかも、1人当たりの実働時間も短くなれば、必要な荷物が運べなくなる事態が予想されます。
国は、2024年問題に対する取組みを進めてはいますが、国の対応を待つだけではなく、残された短い期間の中で、県独自で出来ることについては、積極的に対策を講じるべきと考えます。
(17)この「2024年問題」について、施行まで、10か月と迫る中、県として独自にどのような対策を講じることが出来ると考えているのか、所見を伺います。
7 農業行政について
いちほまれのブランド化推進 について
県は、今年3月、「生産」、「販売」、「PR」を柱とする「第3次いちほまれブランド戦略」を策定しました。戦略の中では、高価格帯を維持しながら、生産量を拡大することや、主力の家庭用に加え、ブランド認知度向上を目的とした業務用の販路拡大に取り組むなどの方針が示されました。
また、この戦略では、これまで、JAグループを基本に行ってきた、「いちほまれ」の集荷・販売について、今後、飲食・宿泊施設からの要望が多い、生産者直売ができるよう検討するとしており、個人農家の生産意欲の向上にも繋がるのではないかと考えます。
(18) そこで、ブランド米としての地位を確立しつつある現状において、今後どのようにして、ブランド価値を下げずに、生産者直売ができる環境を整えていくのか、所見を伺います。
(19)いちほまれブランド戦略には、農薬や化学肥料を使わないJAS有機栽培や特別栽培などにより高付加価値を付けるとされていますが、高価格での販売に向けた現状や課題、今後の方針を伺います。
8 土木行政について
足羽川ダム建設事業における事業費増額と工期延長 について
先日、足羽川ダム建設事業において、2度目となる事業費の増額と工期の延長が発表されました。
足羽川ダムは、流域住民の安全、安心を守るため必要不可欠な施設であり、本県として、積極的に推進し、最大限協力していくという姿勢は変わりませんが、事業費の増額は今回で2回目であり、倍増となる事業費が、本県の財政にとって、今後、大きな負担となることは言うまでもありません。
中部縦貫自動車道大野油坂道路においても、4回目の事業費の増額が明らかになっているところであり、県としては、監視体制を強化するとともに、強い姿勢で国に対峙する必要があるのではないでしょうか。
(20) そこで、今回の事業費の増額について、国予算の増額により、県負担を可能な限り軽減するとともに、1日も早いダムの完成について、繰り返し強く国に求めるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
9 教育行政について
不登校への対応 について
文部科学省は、不登校について「必ずしも学校復帰が最終目的ではない」とし、不登校の当事者の居場所づくりと学習機会の確保の重要性を示しています。
このような中で、注目されているのが、校内フリースクールです。県でも校内の空き教室を活用し、支援員を配置しながら、不登校児童生徒の居場所を確保する「不登校児童生徒校内支援事業」を、昨年度、県内2校で実施しました。また、その成果を受けて、今年度は、県内5校で実施しています。
(21)そこで、改めて「不登校児童生徒校内支援事業」の取組みの成果と課題について伺います。
また、不登校への対策として、不登校特例校が注目されています。
現在、全国には、公立14校、私立10校の不登校特例校がありますが、入校希望者が多く、国は5年後までに全都道府県に1校以上、将来的には300校の設置を目指しています。
本県においても早期に整備する必要があると考えます。
(22) そこで、県内における公立の不登校特例校の設置について、所見を伺います。