R5.5.30 会派の県内視察レポート

活動報告

会派視察レポート➀

今日は会派の視察です。
スタートは、越前町役場で、「チョイソコえちぜん」についての視察でした。
 超高齢社会を迎え、地域のコミュニティも弱くなりつつある中、高齢者の外出支援は大変重要な課題となっています。
 そのために、よく活用されるのが「デマンドバスやタクシー」です。
そもそも、「デマンド」とは、「求められる」とか「要求される」といった意味合いで、つまりは「求められたら出向く、乗り合い送迎サービスのタクシー」ということになります。
 バスとタクシーの両方の良いところを兼ね合わせた市区町村が運営する公共交通機関のことです。
 具体的には、タクシーが持つドア・ツー・ドアによる送迎の利便性、バスが持つ乗合による低価格という特徴を上手にミックスさせています。

 全国いろんな所で、工夫にあふれた取組み進んでいます。
 越前町でも、令和3年に、「越前町地域公共交通計画」を策定し、
⑴アイシンの予約管理システムを導入。
⑵昨年までとのコミュニティバスを半数に減らして、6人乗りの車両を2台購入。
⑶コミュニティバスとの連携を図る。とし、
 令和4年度の当初予算として6,440万円をしていますが、前年度の予算よりも負担は870万低減されたとのことです。
それ以外にも、県や国のいろいろな補助金を活用するなどして、負担軽減はかっていることが伝わってきました。
 敦賀市でも、高齢者等の移動支援、外出支は喫緊の課題であるだけに、これからの取組に期待したいと思います。
機会があれば、さらに詳細な報告させていただこうと思います。
 越前町の場合には「チョイソコえちぜん」という銘打って実施しています。

【デマンド型乗合タクシーとは?】
 デマンド型乗合タクシーとは、バスとタクシーの両方の良いところを兼ね合わせた市区町村が運営する公共交通機関のことです。
具体的には、タクシーが持つドア・ツー・ドアによる送迎の利便性、バスが持つ乗合による低価格という特徴を上手にミックスさせています。
デマンド型乗合タクシーが各地で導入された背景には、移動困難者の増加があります。
日本は少子高齢化がますます進み、最寄りのバス停まで移動して在来バスを利用することができないような高齢者が増えてきています。
その結果、在来バスは利用者数が減少し、各バス事業者は経営難に陥り徐々に廃止する路線を増やしています。
「在来バスの停留所まで移動できない」→「バス事業者が経営難に陥る」→「バスの路線が減少する」→「さらに在来バスの停留所が遠くなり、バス利用者が減る」という負のスパイラルに陥っています。
このような状況が続くと、消費者である高齢者が街に移動しなくなるため、街の経済循環が悪化し各地で景気が悪くなります。
「高齢者の消費活動なんて経済に大きな影響を与えないでしょ」と思われるかもしれません。しかし、今や3人に1人が50歳以上とも言われるほど少子高齢化が進んでいます。

会派視察レポート➁

視察の2ヶ所目は、鯖江市の「ほっと、リハビリシステムズ鯖江事業所」でした。
 オープンの数日前、最後の詰めで慌ただしい中、訪問させていただきました。
「株式会社 ほっと、リハビリ、システムズ」の代表取締役松井一人(まついかずひと)氏からのお話は、感銘深いものでした。
 私の、介護事業に関しての気がかりな点は大きく3点あります。

⑴今、介護施設の廃業や撤退や介護産業からの撤退が進んでいく中で、これから高齢社会のニーズの受け皿として十分な場所が提供されていくのかと言う懸念です。

⑵国が進める地域包括ケアシステムですが、本当にそれぞれの市町ごとに良い形で公平に構築が進んでいくのかという疑問です。

⑶経営の問題とも当然絡んできますが、大きな根っこにある「人材の不足」という問題です。

特に、昨今の介護施設の廃業や休止の増加の大きな原因は、物価高騰、電気料金の高騰、さらには、人材確保の難しさにあるわけですが、今後さらに85歳以上の人口が増加し、多死社会となっていくだけに、今後の高齢者の過ごし方、そしてその看取りの場をどのようにどんな形で迎えるかと言う点については、社会全体が大きな関心を持ち、いろいろな手当てを工夫していく必要があります。もちろん、国の介護度と介護報酬との繋がりも重要な部分です。
 その点で、今日伺ったいろいろなお話、そして見せていただいた施設の素晴らしさには感服しました。
福井県内に五ヶ所目となる施設とのことですが、県としても、何らかの形で支えていく必要性を強く感じました。

県内視察 視察レポート➂

午後は、新幹線の越前たけふ駅と、そのエリアに展開される「道の駅」の視察。
視察日程のら最後には、永平寺のレベル4自動運転前ドライブの視察でした。
 全国的にもレベル4の自動運転がなされている唯一の場所です。
レベル3の時にも視察させていただいたわけですが、レベル3とレベル4の大きな違いは、レ3の場合には、自動運転とはいうものの、ドライバーが同乗する必要がありましたが、レベル4になると完全にドライバー不要となります。
 人が全く関与しないということは、責任の所在という点でも大きな進歩となります。
(レベル4の場合には何か事故やトラブルがあった場合、完全にメーカーの責任と捉えられるということです。)
時速は12㎞/hということですが、前回に比べて格段に安定し、スピードも上がったようにも感じました。
「永平寺参(まい)ろーど」という名称も素敵ですが、その全長6㎞の中で、レベル4の運行は2㎞です。
 全体を少しでも自動運転にしたいとの思いはあるようですが、現時点では他の道との交差する場所がかなりあり、難しさを感じます。これから先の自動運転の技術開発に期待したいと思います。
数億の予算を使って開発に取り組んでいる地域もあるわけですが、小さな市町が最先端の技術に取り組んでいる姿に、誰もが応援したくなります。