R5.6.7 土木警察常任委員会県内視察

活動報告

今日は土木警察常任委員会の県内視察。

 午前中は「南越前町令和4年8月大雨災害の復旧状況と現場の視察。」
午後は、「吉野瀬川ダムの概要説明と現地視察でした。
 南越前町の豪雨災害はまだ記憶に新しいものです。鹿蒜川流域の各所で溢水・越水が発生し、下流に位置する南今庄地係では、堤防が決壊し、氾濫が発生しました。
 被害は深刻で床下浸水まで含めると139戸が被害に遭いましたライフラインも91戸で断水被害が発生し、復旧まで最大10日間を要しました。
 もちろん、道路鉄道等の被害は甚大で運休や通行止めが多発しました。
 また、農地等への被害も深刻で、耕地や農業用施設などに土砂が流入し、広範囲(30ha)で被害が発生し、今も復旧工事が続いています。
 今日の視察を通して、改めて、災害の大きさと被害の深刻さを感じました。
 県と南越前町が連携しながら、流域全体の被害軽減を目指し、「鹿蒜川流域 防災・減災プロジェクト」に取り組んでいます。
 ハード対策の中心は、「輪中堤整備」や「砂防堰堤整備通」を中心とする「防災機能の強化」と「被災雪の早期の復旧」です。
 また、ソフト対策としては被害対象を少しでも減らすための対策として行われている災害危険区域の指定による土地利用規制等が紹介されています。
 全体の事業費としては、約82億円としていますが、被害にあった地域や住民の皆さんの思いを一日でも早く「復旧」を成し遂げるため、必要な予算はしっかりと確保していかなければならないとの思いを強くしました。
吉野瀬川は、越前市街地や鯖江市街地を流下して日野川に合流する流域面積59㎢、流路延長18kmの一級河川です。
 吉野瀬川流域では、台風や梅雨豪雨などによってたびたび家屋や農地が被害を受けてきました、また、吉野瀬川越前市の耕作地に対する水源としても利用されていますが、過去には大きな渇水被害が発生してあます。吉野瀬川は、こうした流域の洪水被害、渇水被害の軽減を目的として建設が進められているものです。
 今日は、4/17に、ダム堤体のコンクリート打設開始された現場を直接視察させていただきました。
 このレベルの工事を直接、近くで見学する機会は滅多にない機会で、とても楽しみにしていましたが、その期待を裏切ることのない、スケールの大きな工事でした。
 福井県吉野川ダム建設事務所では「かわら版」という広報紙を定期的に発行して、工事の様子や進捗状況を発信しています。
 また、「ダム本体工事JVだより」も掲載されています。
 市街地から近いだけに、多くの県民のみなさんや子どもたちに直接目にしていただきたいという思いを強くしました。