2014年4月

開口待餌(かいこうたいじ)

雑感

 日本では、害虫を食べてくれる益鳥として古くから大切にされ、人の出入りの多い家、商売繁盛の印ともなっていて、ツバメの巣のある家は安全であるとも言われますから、今年もやってきてくれたのことにはホッとしています。
 孵化したヒナが巣立ちを行うまでの20~24日間、親が空中を飛びまわり生きた昆虫を捕ってきて、口を大きく開けながら待つヒナ達にクチバシで与えます。オスとメスが分担して子育てを行うそうです。
その勤勉に子育てをする姿から評価の高い親鳥の姿の一方で、『開口待餌?』という言葉もあります。積極的な取り組みではなく、いつも指示待ち状態のことを、ひな鳥が親鳥からエサを与えてもらう様子に例えたものです。
 確かにいつまでも指示待ちの子供たちでは困ります。ただ、その姿から「生きることへの強い思い」を感じるのは、私だけではないと思います。
 (いろいろな試練に中、1年後の渡りの季節まで生き残るのは約13%ほどだそうです。)

一秒の言葉

雑感

 好きな詩の一つだが、私たちは、別の角度から「一秒の言葉」の存在を意識していかなくてはならない。
 それは、「バカ」「死ね」「殺すぞ」といった吐き捨てられた一秒の言葉の存在であり、そんな一秒の言葉に傷つき、苦しみ、怯え、まさに「一秒に泣く」生徒の存在である。時には、『無視する』『シカトする』といった「0秒の言葉」によって傷つくことも少なくないことだろう。
 1日は、86,400秒。その半分としても、43,200秒が、生徒や私たちに委ねられている。「一秒の言葉」の持っている怖さを常に意識させていたくことの大切さを思わざるを得ない。
「はじめまして」
   この1秒ほどの短い言葉に、一生のときめきを感じることがある。
「ありがとう」
   この1秒ほどの短い言葉に、人のやさしさを知ることがある。
「がんばって」
   この1秒ほどの短い言葉に、勇氣がよみがえってくることがある。
「おめでとう」
   この1秒ほどの短い言葉に、幸せにあふれることがある。
「ごめんなさい」???? 
   この1秒ほどの短い言葉に、人の弱さを見ることがある。
「さようなら」
   この1秒ほどの短い言葉が、一生の別れになるときがある。

  1秒に喜び、1秒に泣く。
  一所懸命、1秒。 (小泉吉宏)

この一週間で

学校

平成26年度がスタートして一週間が過ぎました。 生徒は「安定」と「安心」を求めています。先生の話す内容の揺れや学年に中でのばらつき、学校全体での指導の矛盾には敏感であり、その不信は「安定」を崩していきます。
大切なのは、新しいメンバーと新しい体制での新しい形を一日も早く作ることです。
そのために、今週の3つの視点を示します。

  • こんなところに・・・・・前年度が残ってはいないか?
    入れ替えるべき名前がそのままになっていたり、前年度の数字が残っていたり・・・ということはないでしょうか?
  • きちんとした授業ルーチンを示しているか?
    子供たちを舐めはいけません。これまでの6年以上の授業を通して、生徒の眼は肥えています。自信のない言葉や指示、指導は見抜いてしまいます。
    知識だけでは授業は成立しません。授業の型を持たなくては。
  • 思いこみでなく、冷静に生徒たちを眺めているか?
    学級の中に新しい関係が生まれようとしています。そんな時には思いがけない期待はずれやエスケープゴートの誕生があっても不思議ではないのです。

※よく観ましょう。お互いの観る眼と気づきと情報交換が求められます。