一秒の言葉

雑感

 好きな詩の一つだが、私たちは、別の角度から「一秒の言葉」の存在を意識していかなくてはならない。
 それは、「バカ」「死ね」「殺すぞ」といった吐き捨てられた一秒の言葉の存在であり、そんな一秒の言葉に傷つき、苦しみ、怯え、まさに「一秒に泣く」生徒の存在である。時には、『無視する』『シカトする』といった「0秒の言葉」によって傷つくことも少なくないことだろう。
 1日は、86,400秒。その半分としても、43,200秒が、生徒や私たちに委ねられている。「一秒の言葉」の持っている怖さを常に意識させていたくことの大切さを思わざるを得ない。
「はじめまして」
   この1秒ほどの短い言葉に、一生のときめきを感じることがある。
「ありがとう」
   この1秒ほどの短い言葉に、人のやさしさを知ることがある。
「がんばって」
   この1秒ほどの短い言葉に、勇氣がよみがえってくることがある。
「おめでとう」
   この1秒ほどの短い言葉に、幸せにあふれることがある。
「ごめんなさい」???? 
   この1秒ほどの短い言葉に、人の弱さを見ることがある。
「さようなら」
   この1秒ほどの短い言葉が、一生の別れになるときがある。

  1秒に喜び、1秒に泣く。
  一所懸命、1秒。 (小泉吉宏)