2013年11月

学びに

授業,学習・学びに

我々は、子どもたちの持っている『次につながる力』を最大限に引き出しているのだろうか?
本校に在籍することで、自分の未来が狭められていたとしたら
「見える学力」と「見えない学力」の関係を考える。
①「見える学力」に対する我々の真剣なこだわりの姿が子どもたちの力を高め、何らかの見える結果となって表れるはずである。
② 視点
      ○反復の場は計画的に設定されているだろうか。コンテストも含めて・・・
      ○評価の在り方に改善点はないだろうか。
      ・平常点のとらえ方  ・スモールステップの評価方法
○学習習慣は身についているか。そのための取組は十分か。
・宿題や課題に対する我々の意識にブレはないか。生徒の姿勢はどうか。
      ・自主学習ノートへの取組は統一されたものになっているか。
     ・毎日机に向かう習慣は、小学校からつながってきているのか。
      ・うまく接続されているのか。
 ○生徒の授業に対する満足度は高いか。
・質問紙調査の中から・・・「好きな教科」が少ないという声。
・小学校の授業とのギャップ。
・授業の中で、発信・受信・交信の場が設定されているか。
 ○「自ら求める学び」の醸成を意識しているか。 
○無答率0%を目指して。
③ 授業評価
平均点は、あくまでも授業評価・授業力評価の一面的なものである。
   他の授業評価の工夫も、検討したい。
    例・4月→12月での、学級の得点分布の状況の変化を分析。
     ・「生徒による授業評価」の実施を。
④ 『学びの場を保証する』という、教師の強い姿勢を示しているか。
〃 ことの大切さを生徒に訴えているか。
・落ち着いて考える場
・ミスが許される場
・自分の思いが真面目に受け入れられられる場
⑤ 日常化・・・・・・・その場しのぎではなく、習慣化される取組を
  場つくり・・・・・先を見通した仕掛けを
接続・・・・・・・・・どこからきて、何をして、どこへいくのか

モラルジレンマを活用した道徳授業

授業,学習・学びに

・「なぜ今、この資料で、モラルジレンマで、全学級が同一資料で行うのか。」
    を各学級の実態をもとに『主題設定の理由』として示す。
・資料を通して、じっくりと自分と向き合い、「道徳的な価値の明確化」を図り、
   「道徳的な価値の自覚」を目指す授業 ※
・モラルジレンマ資料を舐めてはいけない。
   特に、コールバーグ理論による扱いについては、道徳性発達の6段階<3段階6ステージ> を明確に把握することが難しい。…そこまで考えずに一般資料として扱うことはもちろん可能です。…しかし、お互いに言いたいことを述べ、オープンエンドで終わるだけでは、上記の ※ にたどりつけないのではという不安はあります。
・モラルジレンマを扱うことももちろん可であるが、その場合には、モラルジレンマ 資料の扱いについて、ある程度の識見をもって取り組んでもらいたい。
   この機会に、モラルジレンマと向き合うことも大切なこと。ならば、少なくとも、出典となっている参考図書等には、必ず目を通してもらいたい。
・役割演技(ロールプレイ)・劇化については、子どもたちが価値に 向かおうとしている雰囲気(道徳的な雰囲気)をこわすことのないよう、慎重に準 備する。
一発勝負では「笑い」で終わり、授業を壊してしまう。

道徳授業・道徳指導案についての留意事項

授業,学習・学びに

 授業成立の大前提
○支持的な学級風土。
○前向きに課題に向かう生徒。
○自己表現・他と交信するスキルと学習ルールの確立。
○明確な指導観と資料観をもった担任教師。
視点として
・机の配置等の工夫。
・ノート(自分の考え方の変容の記録として)の蓄積。
・「心のノート」への意識。(活用場面があれば活用)
・学級掲示等、学級環境とのつながりへの配慮。
・しっとりと語り、じっくり考える場の設定。
   話すテンポ・抑揚・量への配慮。
・本校の研究主題との整合性。
・資料の提示の仕方の工夫。

この機会を生かして 授業のチェックを

授業,学習・学びに

○生徒の聴く姿・・・・・・・教師の真剣に聴く姿から学ぶもの
  ・正面からだけでは見えないもの
  ・キーとなるもの・・・・・・・机の位置と教師の立ち位置・視線
○アグレッシブな我慢
  ・ペア、グループ学習の前には必ず個人思考の場
  ・発言のきまり・・・・・・・最後まで話しきることの大切さ
  ・話し合う(発表ではなくて)ことの大切さ
  ・挙手する場の設定(発問し、待つ姿勢 30秒は長い?短い?)
  ・つぶやきと勝手な発言の区別…都合のよい声だけを取り上げては規律は育たない…
○4つの環境の保障と維持
  ・支持的な学級風土・・・・・間違いが許される、大事にされる。
  ・周辺環境・・・・・・・・・・・・・準備物と机上の整理
  ・教室環境・・・・・・・・・・・・・落ち着きのある整った教室
  ・家庭環境・・・・・・・・・・・・・家族の学習に対する意識と協力
○授業スキルとして
(1)板書
  ・計画的で構成的な板書・・・・・・・マグネット・ペープサート・大型TVの活用
  ・丁寧でノートを意識した板書・・・・・・・縦横ライン
(2)ノート指導・・・・・・・どんなノートをイメージしているか?
  ・作り上げるノート、備忘、思考の場であり、足跡、
      ①日付・日時・校時
      ②授業のめあて・課題
      ③学習の流れ
      ④授業のまとめ
(3)教師の話術・表情
  ・聞こえる声、明るい声・・・・大事な商売道具
  ・単調でない語り口・・・・・・・ 「間」「テンポ」「大小」・・・・・・・学ぶもの
  ・立ち位置・視線への意識
・強い笑顔

あすなろ(翌檜)

子どもたちへ

 みなさんもご存じのように、「あすなろ」という木があります。とてもヒノキに似ている木で、漢字で書くと、『翌檜』と書きます。
 私が小学校2年のときの担任の先生がこの木のお話をされ、離任式では「あすなろの歌」を歌ってくださいました。
 「明日はきっとヒノキになろう、明日こそきっとヒノキになろうという意味を名前にした木なんです。」という言葉に、子供心に「毎日ヒノキを目指して努力しているあすなろはすごいな~」と感じたことは心の隅に今でも残っています。
(井上靖の「あすなろ物語」では、ヒノキになりたくても決してなれない哀れな木として扱われていたようにも思いますが・・・・・。)
そして、大人になるにつれて、あすなろのすばらしさと強さを改めて感じました。それは、「あすなろは檜になれないことを知っていたのかもしれない。いや知っていたに違いない。・・・なのに、ひたすら檜を目指して生きる姿を示すことで、周りに勇気と力を与えたのでは・・・」といった思いでした。
 子供たち一人一人がお互いにそんな勇気を与えあえる存在であって欲しいと思います。学級や学校にも、そんな空気が欲しいのです。

たくましく生きるエネルギー

教育

 11/9(土)の63次教研集会、いろいろな角度から多くの皆さんにお世話になりました。ありがとうございました。”響心”というテーマのもと、13の分科会でそれぞれに素晴らしい講師をお招きしての大会でした。午前中の「地球のステージ」の桑山紀彦氏の講演の中で、世界の子どもたちの生活の様子が紹介されていましたが、貧困と日本では考えられない劣悪な生活環境の中で見せる子どもたちの明るい表情に全ての言葉を飲み込んでしまいました。
 桑山氏の「子どもたちの持っているたくましく生きるエネルギーは、2つの力によって支えられている。一つは我慢できる力、もう一つは創造する力なのです。」という言葉がとても印象的でした。
 日本の子どもたちに、今欠けているもの、というよりも日本の社会に見失いかけているものなのかもしれません。

「思い」のスパイラル

雑感

 「教育フェア」お世話になりました。2年生・生徒会、合唱部、美術部、前日から準備に携わってくださった先生方、当日駐車場整理にあたって下さった先生方、ボランティアという言葉だけでは済まされない、とても大きなエネルギーが向けられていたことに改めて気づかされます。本当にありがとうございました。
 3年生にとって張り詰めた時であると同時に、私たちにとっても11月は授業づくりの大きな検証の時です。
 研究部から示される指針にあるように、自分の考えを『伝える』『受けとめる』『考える』のスパイラルによって学びあっていくことを目指す本校の取組ですが、このスパイラルは『思い』というものにも当てはまりそうです。
大切なものを築いていくためには、『思いを伝える』『思いを受け取る』『思いをやる』ことが必要なのだと感じます。
「文化」という文字がいろんなところで幅をきかせる 11月、文化は活動のプロセスそのものなのだと思いながらも、活動の総括としての意味合いの強い発表の場は大切にしたいものです。私自身も市民吹奏楽団のステージを控えて、自問自答しています。