2014年2月17日
努力する力
ソチオリンピックも終盤にさしかかった。いろいろな感動的なニュースや結果に一喜一憂する中で、心に残るのは10代の選手たちの活躍ぶり。そして、何よりも印象深いのは、41歳葛西紀明選手の銀メダル。7回目の冬季五輪と言うけれど、少なくとも24年間国内でトップレベルにあったことにすごさを感じる。
小学校3年から自宅近くのジャンプ台で練習できという環境に恵まれたことはあったとしても、その背景にある人並み外れた「努力する力」に自然と拍手を贈っていた。力みのない自然体で謙虚な話し方にも魅力を感じる。
そして、メダルを手にした選手たちのこれまでの生活を思うとき、何百人、何千人の人々が関わっていたことが伝わってくる。それを選手自身が痛いほど分かっているだけに、ベストを出せなかったときの思いはいかばかりかと心が痛む。
先日の二州中体連最終理事会の中で、最近の子供たちが、辛いこと苦しいことへ自分から入っていこうとしないのことを憂う言葉がつぶやかれた。自分のいろいろなことを犠牲にしてアスリートの世界へ進んでいくためには、ハングリーなものが欠かせない。誘惑にあふれた社会の中で、一つの道を一筋に進んでいくことは難しくなっているに違いない。でも、私たちは、そんな世界の素晴らしさを子どもたちに教えてやりたい。将来に渡り、それを支える環境をつくってやりたいと心から思う。