北川の一般質問骨子

お知らせ 県議会の記録

9月議会 配布資料 MX-2661_20210909_205353

いよいよ明日 9月15日(水)の15時20分から私の一般質問です。
最後の質問者ということで、変な力みのないよう心掛けていきたいと思います。

私の質問内容の骨子を記しておきたいと思います。

1 特別支援学校の設置基準と寄宿舎指導員の状況について(5問)

特別支援学校の在籍数はこの10年間で1.23倍に急増する一方、学校数は1.11倍にとどまっています。各地で学校の過大化・過密化が進み、一つの教室をカーテンなどで仕切って二つにしたり、図書室や音楽室などの特別教室を普通教室に転用したりする事態がまん延。文科省の19年度調査で不足教室は全国で3,162に上っているとのことです。
 背景には、学校教育法で定められた学校のなかで唯一、特別支援学校だけ国が設置基準を設けず、教室不足になっても法令違反とならないことから、都道府県が積極的に学校を整備しない問題があります。資料1に示したように、今年5月、文部科学省は、教育環境の改善に向け必要な校舎の面積などを定める「設置基準」を初めて特別支援学校にも策定することを決め、素案を公表しました。
特別支援学校は障害のある子どもたちを対象に、一人一人の多様な実態に応じた指導や支援を行う場であるだけに、学校施設にも多様性を保障できるような基準が必要です。
本県では、「福井県教育振興基本計画」中で、特性や心情に配慮し、誰もが安心して学べる教育環境の整備が謳われており、多様なニーズに対応した教育を推進する特別支援学校は、本県の教育指針の中核でもあります。

➀ 本県の特別支援学校11校において、新たに素案として示された「設置基準」への適応状況を伺います。【教育庁】


特別支援教育が、障害のある子供たちのニーズに応じた教育と自立に向けての支援であるのは言うまでもありませんが、その中で、特別支援学校の寄宿舎について伺います。
寄宿舎は、集団の中での生活を通して社会性を身に付けるという点で大きな意味を持つとともに、家族のレスパイトという点でも大変重要です。保護者からは、「友だちとの関わりが増え、刺激を受けて、私もやってみたいという意欲や豊かな生活に繋がっている。」「社会的なマナー・ルールを教えてもらえる。」といった声も聞こえてきています。
 寄宿舎の利用を希望する多くの保護者がいる中で、指導員が少ないために入舎を断ったり、泊数を調整したりせざるを得ないということはないのでしょうか。正規の指導員の増とともに、臨時の指導員も含めた十分な職員数の確保を求めたいところです。

➁ 寄宿舎の入所希望者のニーズと受け入れ状況について伺うとともに、知事の特別支援学校における寄宿舎についての認識を伺います。【教育庁】
  
寄宿舎のマンパワーの部分について伺います。
配布資料をご覧ください。資料2にあるように、特別支援学校の寄宿舎は、6校に設置されていますが、その目的の一つが、仲間や寄宿舎指導員の皆さんとの生活を通して、社会生活を身につけていくことであるのは間違いありません。
その点から、寄宿舎指導員と入舎する生徒との人間関係や信頼関係は大変重要な要素です。
規定では、寄宿舎指導員の数は、小中学部、高等部それぞれで、肢体不自由以外の舎生に対しては生徒5人に対して、職員が1人、肢体不自由の場合には、3人に対して職員が1人となっています。また、小中学部では寄宿舎指導員の数が12人を下回る場合は、12人となっています。

➂ しかし、資料2に示した、児童生徒数と職員数の状況によると、学校によって大きな違いがあり、アンバランスな状況にあるように思いますが、その理由や原因はどこにあるのか伺います。【教育庁】

この規定に従った職員数の算定はパソコンで瞬時にはじき出されます。
大切なのは、そこに、子どもたちに寄り添った人的な確保がなされているのかという問題です。

➃ 職員の配置の際には、障害や子どもたちの生活レベルに応じた職員を確保するため学校現場にヒアリングを行い、その上で、舎生の安全・安心と職員の無理のない勤務を担保することが重要であると考えますが、所見を伺います。【教育庁】

指導員の確保という点から、「丁寧な職員確保と配置」がなされているのかという点から伺います。
前述したように、寄宿舎の指導員と入舎する生徒との人間関係や信頼関係が大変重要な要素ともなってきますが、「丁寧な職員確保」はなされているのでしょうか。

➄ 生徒との人間関係、信頼関係を重視し、職員採用、確保の段階で、それまで臨時任用として信頼関係を築いてきた人材を正規職員として確保したり、指導員の経験値が引き継がれるよう、年齢的な配慮をした配置は行われているのでしょうか。また、舎生の状況をもとに、男女のバランスにも配慮した配置がなされているのでしょうか。所見を伺います。【教育庁】


2 医療現場の支援と今後の医療体制について(5問)

日々のコロナ対応にご尽力いただいている健康福祉部の皆さんをはじめ、医療従事者、健康管理センタースタッフの皆さんに心より感謝申し上げます。
ただ、今なお、コロナ収束の道は見えず、学校が再開されたこともあり、さらに陽性者が拡大していく不安を抱えざるを得ない状況下、病院での医療従事者に的を絞って伺わせていただきます。
PCR検査への対応、発熱外来への対応、ワクチン接種、通常の医療業務と、これまでの業務に加え、緊張感を伴った業務が積み上げられ、限られた医療体制の中で、疲弊感とモチベーションの低下がみられる状況です。市立敦賀病院の場合でも、医師、看護師、事務職員、等を合わせると、発熱外来で、延べ12名、ワクチン接種で、延べ22名が携わり、通常の医療業務への影響は避けられない状況です。
特にコロナ感染者が集中する、自治体病院である、県立病院と市立敦賀病院では、看護師の皆さんの疲弊感は極限に達しているのは、間違いありません。ただ、勤務のひっ迫感が可視化されず、外からは見えない状況であるために、現実の問題としてとらえづらく、改善を求める大きな社会の声にならないのが懸念される点でもあります。

➀ 県立病院の場合、感染病棟に勤務する看護師の夜勤時間は、どのように把握されているのか伺うとともに、看護師の夜勤における72時間ルールに対する現状と今後の方向性を伺います。【健康福祉部】

看護師を含め、医療従事者の皆さんの疲労は極限を迎えています。しかも、直近の報道にもありますように、この状態は「長期戦を覚悟する」という不安です。

➁ 今後、この状態が長期間続いた場合、心身ともに、折れてしまいかねない状況に対して、どのように対応していくのか、今後の見通しを伺います。特に、根幹にあるマンパワーの不足に対して、どのような手立てを持っておられるのか伺います。【健康福祉部】

特に、学校が再開され、必然的に児童生徒の感染リスクは高くなっていきます。
小学校低学年の児童の感染が確認された場合の入院に対して、体制を整えていくことは重要となるわけですが、一人での入院、また居住地から離れた病院への入院となるのは、精神的にもかなり厳しいものであるのは言うまでもありません。

➂ 児童・生徒の感染、特に幼児や小学校低学年児童の感染に対しての対応方針を伺います。【健康福祉部】

県では、体育館での療養者受入れの準備を整えているわけですが、感染者が嶺南地域にも広がっている状況の中で、さらに全県下に拡大した場合、高浜町をはじめとする嶺南から嶺北への移動や緊急時の対応を考えると、かえってリスクが高まることも懸念され、住民の不安は大きなものがあります。
また、代表質問でも取り上げさせていだいたように、今の状況下では、基幹病院や現在コロナ病床を維持している病院では、医療逼迫に繋がりかねない状態でもあります。特に、嶺南地域の感染者の増加に対して、既に満床となっている現体制では対応しきれません。
福井県は、これまで医師会と強固な協力体制もとで、現在のコロナ拡大を食いとどめてきました。

➃ 現時点での民間病院との連携、つまり、民間病院のコロナ感染者の受け入れ状況をお伺いするとともに、今後、民間病院への協力を強く要請します。また、医療スタッフを集中して、嶺南にも臨時医療施設設置の準備等の必要性を感じます。代表質問でも取り上げた内容ではありますが、確認の意味で、現時点での所見を伺います。【健康福祉部】

県立病院、市立敦賀病院といった自治体病院の疲弊感はかなり高いと考えます。感染病棟の看護師やスタッフだけではなく、そこに人的な資源を集約しなければならないことによって、他の病棟やスタッフの業務も圧迫していきます。
人的な支援に対して、特に看護師の確保・補充という点での方法に対しては、術を持たないのでしょうか。であるとするならば、医療従事者の精神的な負担に対して、何らかのインセンティブがあってしかるべきと考えます。

➄ 慰労金の支給が進んでいる病院もある反面、病院によって慰労金の支給にバラつきがあり、不公平感を感じているとも耳にします。今後の医療従事者に対しての支援の手立てと方向性を伺います。【健康福祉部】


3 私立幼稚園等の医療的ケア児受入れへの支援について(2問)

 6月議会において、「医療的ケア児の受け入れに必要な看護師確保について、学校や園の負担軽減のための支援をすべき。」との質問に対して、知事から「県内における学校それから保育所等における看護師の配置状況については、特別支援学校は県、それから小・中学校は市町となりますけども、学校の関係につきましては、両者が必要な人員を確保している状況である。保育所等につきましても、国庫補助等をうけて、すべての園につきまして必要な人員が確保されているという状況である。ただ、医療的ケア児は増えていく、そういう傾向にあるので、今後とも注視していきたいと考えている。」といった答弁がなされています。
特に、「学校や保育所で安定的に看護師を確保する、そういう意味では待遇などを維持していくこと、一定水準を確保することは大事だと思っているので、その点についても、状況を注視していきたいと考えている。」という答弁には、多くの関係者が勇気づけられました。
 ただ、あとで、その質疑の中で扱われたのが、保育園と学校に関してのもの、つまり、私立幼稚園に関しては、範疇に入っていなかったということを知り、残念であり後悔もしています。
そこで今回は、その私立幼稚園の支援について伺います。資料3を準備させていただきました。以前にも述べさせていただいたように、私立幼稚園が苦労して看護師確保に尽力しています。
併せて資料4をご覧ください。医療的ケア児を受け入れている保育園に対する支援の内容を見ますと、国庫補助がなされている保育園や小学校に対しては、福井県としても、看護師雇用を支援する目的で、「医療的ケア児保育支援事業」として、令和3年度も4,215万円強の予算が組まれ、県内7市町が参入している状況にあります。これにより、国1/2、県1/4、市町1/4 の財源確保がなされています。
 一方で、その枠の中に含まれていない、私立幼稚園の場合はどうなのでしょう。
国からの、障害児受け入れのための40万~80万円弱の補助金が交付されていますが、医療的ケア児を受け入れるために不可欠な看護師の確保の予算としては、ほど遠いものとなっています。
今回、話題になっていた私立幼稚園では、その不足する部分を持ち出しとして補填しています。それだけの思いとご苦労を自ら抱える以上に「医療的ケア児受け入れの必要性と社会的な使命」を優先している状況です。
本来ならば、行政がなすべき対応を民間機関が行っているという点に、大きな問題を感じざるを得ません。
公立、私立によって、補助の制度が異なることに対しても、疑問を感じますが、医療的ケア児を支援していくという、大きな方向性に整合しない状況であると考えます。
改めて伺います。

➀ 医療的ケア児保育支援事業活用の状況と、それに含まれない私立の幼稚園や学校についての対応と所見を伺います。【健康福祉部、総務部】

 大切なのは、現実に今精一杯支えようとしている園が存在しているということであり、それは、本来ならば、行政がなすべき対応を民間機関が行っているという点を改善していくことです。
資料4にありますように、令和3年5月に示された、福井県の「令和4年度重点提案・要望書」には、重点事項12「誰もが安心して暮らせる医療と福祉」の中で、「医療的ケア児の入所希望に適切応えるため、公立幼稚園や保育所と同様に、私立幼稚園が医療的ケア児を受け入れた際の財政支援を行うこと」と述べられています。
全国を眺めてみても、私立の子育て支援施設に対して補助制度を設定している都府県も少なくありません。

➁ 国に対して要望していくことは、当然大切ではありますが、その改善がなされるまでの間、県がしっかりと補助金を設定して支えるべきと考えますが、知事の所見を伺います。【健康福祉部】


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