4月23日 臨時議会

県議会の記録

今日、4月23日、臨時議会が開催されました。
令和3年度4月補正予算についての審議とともに、大きな課題でもある、「原子力発電所40年超差再稼働」についての詰めの議論となりました。

ここでは、今日に至るこの一週間の流れを振り返っておきたいと思います。

4月19日(月)
 全員協議会での説明でした。
 関西電力からは、県からの要請事項に対する対応、安全対策の取り組み。
 資源エネ庁からは、我が国のエネルギー政策、原子力政策、地域振興について。
 内閣府からは、地域防災計画について。
 40年超原子力発電所の再稼働の議論の中で、「深層防護」という言葉がキーワードともなってきます。
 何重もの防護層の中で、関電が中心となる1〜4層までの取組みは、評価できますが、5層に当たる避難計画に
 ついては、どのような状況なのか、疑問が残ります。
 これからの議論の中で、再度確認していきたいと思います。

4月20日(火)
 今回の40年超再稼働に向けて、多くの団体からたくさんの請願、陳情、要望書が議長に届いています。
 その数は、請願・陳情が60件、要望書は実に303件となっています。
 それだけ福井県や地域だけではなく、国を挙げての大きなテーマになっているということです。
 請願と陳情は、常任委員会に負託され、今回は厚生常任委員会での審議となります。
 今日は、それに向けての事前協議の場でした。

4月21日(水)
 今日の全員協議会の中では、それぞれの会派から知事に対して、多くの質問と確認、提言がなされました。
 その内容を分類すると、
 ➀安全性に関するもの、
 ➁広域避難計画に関するのもの、
 ➂国や企業に対する信頼性に関するもの、
 ➃性急とも思える今回の対応に対するもの、
 そして何より、
 ➄知事の考え方と姿勢に関するもの、になります。
 決して、「再稼働ありき」で進められるべきものではありませんが、現在の社会の流れと日本のエネルギーの状
 況を考えると、絶対に全否定はできません。
 その中で、「責任」という言葉の重さを感じています。

4月23日(金)
 臨時議会。
 令和3年度4月補正予算の審議と、40年超再稼働に向けての請願に関する審議でした。
 その中で、県会自民党から提出の意見書、私たちの会派からの決議書の採択も行われました。
 残念ながら、「あまりにも拙速な決定は行わず、避難計画も含め、慎重な審議を求める」といった内容を中心と
 する、私たちの決議書は、否決となりました。
 傍聴が50人という制限もある中で、緊張感のある本会議となりました。
 
 私としては、立地地域の状況を考えると、再稼働に全否定ではありません。
 ですから、自民党から発議された「意見書」には賛成です。
 ただ、多くの請願の中にも示されているように、深層防護の考えに立った時の「避難計画」に対しては、住民の
 安全・安心を確保することは必要であると考えます。
 その点で、今回の一連の流れが余りにも性急であったことに対して疑問を感じます。
 そのための会派としての「決議」が発議されたわけですが、否決となりました。

 残念ではありますが、安全・安心の確保という視点は、これからもしっかりと持っていきたいと思います。