予算決算特別委員会の質疑

県議会の記録

 年に一度の機会、予算決算特別委員会での25分の質疑です。
大きな反省点は、一問一答という形にテンションが高くなってしまう自分がいることです。
予定している内容はあるのですが、それ以上に、理事者とのやりとりに深入りしてしまったことが、今回の大きな反省点でもあります。
質問したかったことを予定通り進めればよかったと、学びの多い一日となりました。次回に活かしていきたいと思います。その反省の意味も込めて、記録を残しておきます。


問一  教育行政について
 1 県立高校の入試日程繰り上げに関するこれまでの議論について

      
答(教育長)
昨年10月に、中学校の代表も参加いたします福井県公私立高等学校連絡協議会におきまして、入試日程の検討を進めることを申し上げました。その後、中学校長および高等学校長の意見を伺うとともに、12月には、中学校や県立高校の校長会との高校入試制度改革検討会を開催いたしました。また、私立高校には、私立中学高等学校協会長を通じて説明し、意見を伺ったところであります。

これまでの協議では、日程繰り上げにより、新型コロナウイルス感染拡大の影響による過密な入試日程が緩和されて受験生の安心に繋がるということや、また私立入試を含めまして、特色・推薦入試から一般入試までの期間が短くなることに伴い、中学校の進路指導の在り方を変えていく必要があるといったような意見がありました。

更問(北川博規議員)
当事者は保護者と生徒だと思うが、保護者、生徒の声はどのように吸い上げたのか。

答(教育長)
生徒・保護者への直接アンケートとかはしておりませんけれども、少なくとも丁寧に生徒・保護者には通知を出してまして、それに対してのクレームは一切来ておりません。



 2 福井高専進学希望者の県立高校入試への影響について

答(教育長)
2月下旬の福井高専の合格発表は、県立の一般入試のちょうど志願変更期間中となることから、高専の合格者はこの期間中に願書を取り下げて、一般入試を受験することはこれまでありませんでした。
入試日程を繰り上げることによりまして、高専の進学希望者は、県立一般入試、それと高専の一般入試の両方を受験する可能性もあるわけで、各県立高校の合格者数につきましては、過去の高専合格による願書の取り下げ分等を考慮いたしまして、そうした人数にしたいと考えております。


 6 入試日程の変更の再精査、実施時期の見直しについて
     
答(教育長)
通知を出す前に各中学校長に事前にいろいろお話もお伺いしておりますし、十分検討もしてきたと思っております。一応、一年前にはその受験生に対してちゃんとお知らせするというのは今までの入試制度改革のルールなので今回、2月に発表させていただきました。



問二  本県の奨学制度について
 1 2つの医師確保修学資金の政策効果、診療科の偏在是正と地域の医療提供に必要な医師確保について

 
答(知 事)
医師確保の修学資金につきましては、福井大学医学部に推薦枠で入学される10名の方に貸与している。12年目となっており、すでに初期臨床研修を終えた30人の方が県内医療機関で勤務している。令和6年度以降は60人以上の方が県内で医師として勤務して頂ける状況となる。
もう一つ医師確保の修学研修資金については、県外に進学して5・6年生の頃に資金を貰って福井県へ帰ってくる、そのような方々に貸与を行う。そして3年県内で勤めれば返還免除となりますが、不足診療科、産科、小児科、内科や総合診療科などの医師確保を目的に今年度より始めており2名の方に貸与している。
議員のおっしゃるように、県外の医学生にできるだけ県も発信を行い、本県に戻ってきて必要とする診療科に行っていただけるよう工夫していきたい。
こうしたことを積み重ねて医師確保計画では73人の医師が不足しているといわれているが、令和5年度までに必要な医師数確保を達成することとしている。
来年度は、奨学金貸与医師など、今年度より12人多い、73名に対し61人をまかなえる見込みである。今後も、PRを含めてさらにすすめていきたい。
                                                                                           

 1更問 介護福祉士や保育士の修学資金制度の募集枠を増やすことについて

答(健康福祉部長)
各修学資金等有効に利用していただいているという状況であろうと思いますので、状況を見ながらですね、必要に応じて枠の拡大ということについても鋭意検討していきたいと思います。


 2 県内への就労促進のため、引き続き看護師修学資金の貸与を行うことについて

答(健康福祉部長)
看護師の修学資金はちょっと様相が異なっておりましてですね、福井県は昭和37年から修学資金の貸与というのを進めてきたんです。実際1,196人の方がこれをこれまで長い歴史の中で利用されたということなんですが、看護師につきましては、県内の医療機関等がですね、お勤めいただければ返還免除するというような修学資金をたくさんそれぞれが作っておりまして、県内でも今私ども把握しているだけで20種類あります。そのこともありましてですね、この貸与の利用者というのは最近はだいたい2名程度、年間でですね、そういう状況になっておりました。
それに加えまして、今年度から、国が低所得世帯に対する授業料の減免制度というものを設けました。さらに、給付型奨学金というものも設けましてですね、この県の貸与制度の存在意義といいますか、これより有利な制度ばかりができているという状況になりましたので、一旦これを休止しているということでございます。
看護師確保に向けましては、例えばインターンシップの実施でございますとか、大きな病院で小さい病院に就職した方が研修できるような仕組みでありますとか、そういうものを新たに設けていっておりますし、合同の就職説明会、これは3月にございますけれども、そういったものも含めてですね、この修学資金だけではなくて、側面から県内就職を支援しているというのが現在の状況でございます。


 3  奨学金返済を支援する企業に対する補助制度
 
答(交流文化部長)
ご指摘の兵庫県など奨学金返済支援制度を設ける企業に支援している例、いくつか把握しておりますが、そのいずれも対象を中小企業に限定しております。
本県の制度は、そうした企業の規模を限定をせずに、特に理系のUIターン就職をした個人に対し支援する制度としております。これによりまして、大企業も含めた製造業とか医療・福祉など様々な業種に就職していただいていると思っております。求人倍率の高い職種に就職していただいておりますので、引き続きこの制度を活用することで、UIターンの拡大を図っていきたいと考えております。
ちなみにですね、この事業は、企業版ふるさと納税でありますとか、県内外企業の寄附金などを財源にしておりますので、積極的に、事業の推進に当たっては、県内外の企業に寄附の協力などを呼び掛けてまいりたいと考えております。


 更問1 学生UIターン奨学金返還支援制度を活用している、実際の数はどれくらいあるのか。

答(交流文化部長)
枠は50人で、ちょうど50人くらいの活用になっております。


更問2 50人ってたくさんいるのだと思いますが、それを絞って、人数が50人の枠だから、ちょっとあなた我慢してよという対応になっているのか。

答(交流文化部長)
面接などは行っていますが、今のところ50人を超えて足切りをしたという事例はございません。


 更問3 企業に対して補助する兵庫県の中小企業就業者確保支援事業と、本県がやっているような個人に行うもの、そのあたりご意見があれば所見を伺う。

答(交流文化部長)
企業に対して行う場合、そうした制度を持てる体力のある企業を優遇することになりかねないということを考えております。やはりそうした制度を持てないような企業への就職に対しても支援していく、そういった意味で我々は現在の制度をさらに推進していく考えであります。