第55回 市民文化祭

コラム

今日は、市民文化センターで開催されている、市民文化祭の「芸能の祭典」第3ステージを観に行きました。気比太鼓保存会、つぬがフィル、敦賀市吹奏楽団のステージを観ることができました。
敦賀文化協会の主催で55回を数える「市民文化祭」ですが、毎年、事務局や担当者のみなさんの苦労が十分に伝わってきます。それなりに楽しく過ごした時間でしたが、その間に感じたことを何点かまとめておきたいと思います。
それぞれの出演団体が、数ヶ月をかけて取り組んだ発表のステージの緊張感を仲間と共有している充実感は十分に伝わってきました。しかし、とても寂しかく感じたこともありました。

その1点目は、それぞれの団体の関わりのある方は観客としてその場にいるのですが、それが終了すると席を立っていくことです。
その2点目は、子どもたちが少ないことです。明日の敦賀の文化を引き継いでいく小中高生の姿があまりみられません。「子供たちの前で演奏することは非常に意味がある。それは、いい音を届ける以前に、大人が子供たちの前で一生懸命やっていることを見せることだ。大人の心が動いていなければ、子供の心は動かない」という、ヘルベルト・フォン・カラヤン(Herbert von Karajan)の言葉を改めて、噛みしめました。
そして3点目。これが一番寂しい現実でした。
ステージで発表される音楽は、瞬間芸術です。それを鑑賞するときに、最低限のルールがあります。それは、他の聴衆の鑑賞の邪魔をしないということです。今日はこんなことがありました。
60歳~70歳の数名の女性グループが、演奏が始まっても、しゃべり続けているのです。繊細な音楽にも拘わらず、笑いまで含んだ会話が続きました。やむに止まれず「静かにしてくださいませんか」と声をかけましたが、その後も(エスカレートした)会話は続きました。しかも、「そんなこと言うなら、いっぱい空いているのだから他の席へ行けばいいのにねぇー」という言葉も耳に入ってきました。そのような状況が大ホールの数カ所で発生していたことという現実を、大変寂しく感じました。

その場を共有している以上、その空間を大切にしなければならないことに対して、鈍感であってはならないのだと思います。

市民文化祭は、お互いの活動を認め合い、応援しあう場であるはずです。敦賀の文化をさらに高めていくための大切な事業でもあります。そのために、常にバージョンアップしていくことを提案していきたいと思います。

おかげで、肝心の市吹の写真を撮り忘れてしまいました・・・

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