明るい松陵を支えるもの 平成22年度 入学式の式辞より(抜粋)

子どもたちへ

 新しい息吹を感じ、生きる喜びを感じさせる春。春には「出発」という言葉が似合います。 ・・・(略)・・・
 松陵中学校の生徒玄関前の築山に石碑があります。そこには『明るい松陵』という文字が刻まれています。多くの先輩が共に大事にしてきた『明るい松陵』という言葉は、本校の合い言葉であり、「校訓」とも言えるものであります。
 今日は、校歌の中にも歌われるこの「明るい松陵」の「明るい」を支えるものを3つ示しておきたいと思います。
1つ目に、「自分の存在が認められ、活躍の場があること」です。
 松陵中学校は、一人一人が認められる学校です。それは、一人一人の考え方や個性が大事にされるということでもあります。みなさんには、たくさんの活躍の場が準備されています。自らが得意なこと、頑張りたいことを見つけ、どんどん伸ばしていって下さい。
 ただ、忘れてならないのは、「自分自身の存在が認められる」のと同時に、「仲間の存在を認める」という責任を負うということ。そして、「個性が大事にされる」ということは、自分の都合だけを考えて、好き勝手なことをするということではないということです。
2つ目は、「夢を持っていること」です。
 校舎正面に「二度と来ない今、夢に向かって」という生徒会スローガンが掲げられています。「夢」とは、憧れの象徴であり、目標です。さらに、未来につながる光であり、希望でもあります。苦しさに歩みを止めようとするとき、もう一歩前へ進めるよう「夢」が背中を押してくれるに違いありません。私たちはその実現のために、精一杯の支援していくことを誓います。
 「夢」を見つけ、「夢」を抱き、一緒に進みましょう。
3つ目は、「切磋琢磨して、共に伸びようとする仲間がいること」です。
 ここにいる207名の仲間はもちろんですが、部活動の中でも多くの仲間と出会うことでしょう。仲間の存在は大きな勇気をくれるに違いありません。中学校時代の仲間は、一生の友になることでしょう。共に切磋琢磨し、正しい方向に向かって進む仲間をたくさん作ってほしいと思います。
 中学生という時代、いろんなことで迷い、心揺れる時を迎えることでしょう。失敗したり、悔しさに唇をかみしめることも、たくさんあるに違いありません。でも、それらが全て君たちの成長につながります。まだまだ未熟な十代。失敗や勇み足があって当然です。それを恐れて立ち止まってはなりません。