後半戦に(啓発録から)

学校

 中体連新人戦ありがとうございました。素晴らしい結果を眼にし、先生方の力を再認識
しています。今回の新人戦はそれぞれの課題を見つけることがねらいだったはずです。生
徒たち一人一人が何かをつかんでくれたら、必ず春・夏には一つに形になって表れてくる
ものと思い、楽しみにしています。
 さあ、いよいよ後半戦です。終業式に述べたように「真剣モード」でスタートしたいと
思います。特に3年生にとっては、大きな目標に向かって全力投球です。全員でサポート
していかなくてはなりません。支援をよろしくお願いします。
 どの学年にも、まだまだ幼稚な部分を抱えている生徒が少なくありません。橋本左内
が15歳で著した「啓発録」を思い出さざるを得ません。

稚心を去る(去稚心)・・・・・子どもじみた甘えを脱却せよ。
遊びにばかり熱中し、甘いものをむさぼり食い、毎日怠けて安楽に流れる。それも幼い子供のうちは強いて責めるほどのこともないが、学を志す十三、四にもなって、そんな気持ちが微塵でも残っていたなら、何をしても決して上達することはない。
(まして天下一流の大人物になることなど程遠い。)
交友を択ぶ(択交友)・・・・・ 自分の向上につながる友を択(えら)べ。
 自分と交際してくれる友人は、皆大切にしなければならない。しかし、飲み食いや歓楽を共にするために付き合い、馴れ合うことはよいことではない。学問の講究、武芸の練習、志や精神の研究などの上で交わりを深めるべきである。堕落につながる交際を求める友人がいたら、正しい方向へ導くべきである。
 また、自分の過ちを遠慮なく指摘してくれる友は、時に厄介(やっかい)なものではあるが、とても大切だ。
 厳格で意志が強く正しい。温和で人情厚く誠実である。勇気があって果断である。才知が冴え渡っている。小事にとらわれず度量が広い。この五点を目安に友人を見定めればよい。小人は、他人にへつらい媚(こ)び、小利口で落ち着きがなく、軽々しくいい加減なものであるが、すぐに心安くなれるので、世間では人柄がほめられたりするものである。
(しかし、聖賢を目指そうと志す者は、彼らとは違った厳しい目を持たねばならない。)
 この内容を私たちの言葉で伝えていくことが求められます。