2020年1月3日
未来のために ~教育新聞への寄稿~
令和2年教育新聞新年号への投稿原稿
我々の使命を再確認すべき時 ~ 未来のために~
新年あけましておめでとうございます。
県議会という、新しいステージに立ち、期待の大きさをいろいろな場で感じ、責任と使命の大きさをひしひしとと感じております。
今、感じていることは、3点あります。
➀「教職員の働き方改革」と➁「教育の方向性」という2つの視点に関しては昨年いろいろと動きがありました。杉本知事新体制は、教育現場の負担軽減と教育在り方に具体的な手立てを示しつつあります。
しかし、「長時間労働という働き方の改善」と「超過勤務への処遇改善」の両面をしっかりと見直していくためには、まだまだ道半ばであるのは間違いありません。
この両面をしっかりと見直していくためには、「給特法」の改善が必要です。誰もが正しいと分かっているにも拘わらず、財源を盾に方向が曲げられていくのは、不可解であり、理不尽なことであるように感じます。
このままでは、志をもった若者たちがどんどん教育の場を敬遠していくことになってしまいます。
特に、「変形労働制」という言葉だけが先行し、その中身が曖昧なまま、現場への周知もなされない中で進められていくことに憤りを感じます。
部活動の問題にしても同様です。今現在、眼を輝かせて活動している子供たち、日本の文化・スポーツの原点を担保してきた活動にメスを入れるのは、たやすいことではありません。その見通しを立てるためには、もっともっと現場の声を聞き、しっかりシミュレートしていくことが大切なのだと感じます。
そして、今、もう一つ大きな視点を私たちも持っていかなければなりません。地球温暖化をはじめ、地球規模で抱える課題です。「貧困と格差」「廃プラ」「エネルギー」「食料や水」「平和」「環境」、私たちが直面している日本の「人口減少」「少子高齢化」「これからの社会保障」の姿や「主権者教育」、さらには、それらを網羅する「SDGs」の重要性や取組みについても、我々が考えると同時に、小・中・高の子供たちや生徒に、将来の姿をしっかりと正しく伝える場が必要です。それをもとに、将来に向けて、一人一人が考え、共に考えを述べあい、課題と向き合っていく場、さらには行動していくための動機付けの場が大切であると考えます。そのために、今教育の力が必要です。③私たちの使命は、将来の姿を正しく伝え、考えさせることなのです。
今すぐに取り組まなければならない課題にしっかりと向き合い、より多くの方に課題を共有していただくことが私の使命なのだと決意を新たにしています。
これからも、いろいろな思いを少しでも形にできるよう頑張っていきたいと思います。これまで以上のご指導、ご支援をお願いいたしますとともに、組合員のみなさん一人一人にとって、県教職員組合にとって充実の年になりますことを祈念いたします。
令和2年1月
福井県議会議員 北川 博規