2016年2月28日
新たな窓から
教員生活とは違った窓から市や県の取り組みを眺め、これまで自分が知らなかったことや知らされてこなかったことがたくさんあることに驚かされます。
子ども子育て新支援制度のもとで開設されている敦賀市内の児童クラブと小中学校を訪問させていただく中で、それぞれに抱えている固有の多くの課題とともに、共通する大きな課題を再認識させていただきました。その一つは「場=教育環境」です。どの教育現場も、子どもたちが力を発揮できる十分な空間と施設設備の確保は道半ばの状況にありました。二つ目は「人=人材確保・育成」です。一人一人のニーズを大切にし、子どもたちとじっくりと向き合うことが求められる中で、人的資源の不足は大きなものがありました。三つ目は「職員の賃金=条件整備」です。「非正規によって支えられている教育」と言っても過言ではない状況にあって、その時給や給与面での待遇改善は一向に進んでいません。四つめは、「予算」です。予算確保が不十分な中で立ち上げられた事業のしわ寄せは、すべて個々の職員の過酷な勤務実態として返ってくるのは明らかなのです。
その中にあって、二つのことを感じます。
一つは、垣根を越えて取り組むことの大切さです。
大切な宝である子どもたちのために、子育て支援に力を入れ、教育環境を整備していくことは、敦賀という小さな街の明るい未来を築くために不可欠な要素です。市民との共同だけではなく、関係機関の力を集結するとともに、部局を越えた連携を強化していくことが大切なのです。
もう一つは、教育現場の声を尊重することの大切さです。現場から乖離した取り組みはどこかで破綻していくのが常です。現場の声に真摯に耳を傾け、共に作り上げる教育であることが大切なのです。財政面で逼迫している今、これまで以上にスクラップ&ビルドが求められるのです。
大切な現場の声をしっかりと行政に伝えていくこと、声なき声、小さき声を少しでも形ある声にしていくことが私の使命であると感じています。
さて、今年は県や各市町が進める教育の大きな転換の年となります。敦賀市においても、新たな教育委員会制度のもと、総合教育会議と大綱によって、どのような教育を目指していくのか、それをどのように具現化していくのかが示されていきます。私たちは「新しい公共経営(New Public Management)」という改革理念のもとに、「説明責任」を果たしていくことを強く求め、しっかりと見届けていかねばなりません。
私たちの目指すものが「心豊かで、真理を見抜き、行動する力をもった人づくり」であることに違いありません。そのためには、まず、私自身、私たち自身がそうあらねばならないのでしょう。
私自身が学ぶべきこともまだまだたくさんあります。精一杯努力して参ります。
これまで以上のご指導、ご支援をお願いいたします。