合唱コンクールがくれたもの

合唱

 合唱コンクールを終えて一週間。まだ校内にその余韻が残っているのを感じます。当日は終始雨模様。体育館の屋根に響く雨音は、それほどうるさくは感じないものの、静寂と間を求められる合唱曲には、とても邪魔な存在になってしまいます。
 自分の意思とは関係なく全ての音を耳にしなければならないというのは辛いものです。もしも、聴きたい音だけを選んで聴くことができたなら。 雨音のないところで聴きたいと思った合唱がたくさんありました。そのような中、コンクールである以上、賞は決められていきます。当日の合唱を聴きながら、パート賞、男声賞、女声賞、ダイナミックス賞、そして何よりもプロセス賞のようなものがあればいいのにと思ったりもしました。
 どの学級通信にも、合唱コンクールを終えての生徒たちの感想が掲載されています。それを読みながら、一つの行事の中でいろんな涙を体験することのできる素晴らしさと大切さを感じました。
 しなやかで強い心は、そんな取り組みの中から創られていくのでしょう。
「学級の仲間っていいものだな。自分もそう思われてるんだ。」という思いが一人ひとりの心に生まれたことが、合唱コンクールがくれた一番大きなものなのだと思います。