市議会の記録

◎生活基盤・賃金


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【平成27年6月議会】
【平成27年9月議会】
【平成28年3月議会】
【平成28年3月議会 別項目】
【平成28年9月議会】
【平成29年3月議会】
【平成29年12月議会】
【平成30年3月議会】
【平成30年12月議会】
【平成31年3月議会】


 【平成27年6月議会】

3番(北川博規君)

 それでは2つ目の質問に移らせていただきます。
 生活基盤の状況把握についてとなっています。
 市長の敦賀市をより夢のあるまちに変えていこうという思いは感じますが、そのためには明確な目標を持った計画と将来を見通した施策が求められます。それを策定していくために何よりも必要なのは、市長もおっしゃいますように現状しっかりと把握して分析していく姿勢であるということは言うまでもありません。現状把握の中で、1年後、2年後といったスモールステップでの目標値をしっかりと設定していくことが求められるのだとも考えます。
 それでは、現状のリサーチや把握のないところに確実な発展は望めませんが、まずお聞きします。市長のもとに市民の生活基盤の現状を把握したデータはどの程度そろっているのでしょうか。
 まず、総理府の労働力調査によると、平成26年度の非正規で働く人は国全体で37.4%となっています。敦賀市内の労働者の非正規率はどれだけなのでしょうか。これは数値をお答えいただければと思います。

産業経済部長(西浦良雄君)

 市内の労働者の非正規率でございますが、平成22年に実施された国勢調査によりデータを捉えております。なお、非正規率につきましては30.5%でございます。

3番(北川博規君)

 思いますに、今のは平成22年の国勢調査の数値ですね。あれからこの4年、5年の間に日本という社会は大きくさま変わりしている。今の値が最新のデータ、把握しているデータということでよろしいですか。

産業経済部長(西浦良雄君)

 そのとおりでございます。

3番(北川博規君)

 それでは続けさせていただきますが、今から言うものについて、データを持っているのか、数値を把握しているのかどうかを伺います。
 貧困率、いかがでしょうか。
 それから、子供の貧困という言葉はもう今や市民権を得ておりますが、敦賀市の子供の貧困率はいかがでしょうか。
 それから、敦賀市全体の平均給与はどのレベルにあるのでしょうか。
 ここからは市という、市職という世界に入りますが、市長のもとで職務に当たる市の職員の非正規率、臨時、パートの方々の時給はいかがでしょうか。病院の看護師、保育に携わる保育士の時給はどうなっていますでしょうか。
 具体的な数値は結構です。数値を把握しておられるかどうか、ここまでお願いいたします。

福祉保健部長(北野義美君)

 敦賀市の貧困率及び子供の貧困率でございますが、厚生労働省が発表しております平成25年度の国民生活基礎調査における数値は全国のものであり、敦賀市の貧困率、子供の貧困率については把握してございません。
 以上です。

総務部長(刀根茂君)

 それでは私のほうから職員の非正規職員の割合、臨時、パート職員の時給、病院看護師及び保育士の時給等についての数字の把握についてでございますが、これについては把握しております。
 しかしながら、他市との比較ということについては、一部把握していない項目もございます。

3番(北川博規君)

 平均給与についてはいかがでしょうか。

産業経済部長(西浦良雄君)

 市内の労働者の平均給与につきましては把握をしておりませんが、県のほうで実施をしております毎月の勤労者統計調査によりますと、規模が5人以上の県内の事業所の平均の給与は出ておりますが、敦賀市では把握しておりません。

3番(北川博規君)

 1点、具体的な数字をお願いしたいと思います。パートで保育に携わる保育士の時給、これは今どうなっていますでしょうか。

総務部長(刀根茂君)

 パートの保育士の時給でございますね。これにつきましては1時間805円でございます。

3番(北川博規君)

 ここで余り深入りするつもりはございませんが、敦賀市というよりも福井県の最低賃金、御存じでしょうか。716円でございます。最低賃金716円、その中でパート保育士の時給が805円。これについて、市長はどのような思いをお持ちでしょうか。

市長(渕上隆信君)

 パートの方の時給とかですけれども、一般の私商売していたときの会社の時給よりは安いかなというふうに感じます。

3番(北川博規君)

 今までのお話を総合すると、市としての職員のいろんな状況はある程度把握されている。ただ、敦賀市全体のいろんなものについては状況は把握されてこなかったということですね。
 それについて、これは大変問題のある事柄かなと思いますけれども、市長の御意見をお願いします。

市長(渕上隆信君)

 市内の労働者の非正規率についてでございますが、それにつきましては5年に1回ということでございますので、国勢調査のときですから、ことし調査するというふうに理解しております。
 平均給与については、県内の事業所では把握しておりまして、平均25万7302円ということを把握しております。
 ほかの市職員の中の臨時とかパート職員の時給とかにつきましては、当然教えていただきましたので知っております。知っておりますけれども、そこにメスを入れているわけではございません。

3番(北川博規君)

 私の言葉が足りませんでした。要するに、これまで敦賀市政は、例えば貧困率、また平均給与、非正規率、市独自のそういう数値を持たずに政策を行ってきたというふうに聞こえますけれども、それは間違いないですね。

企画政策部長(池澤俊之君)

 議員のお求めになっています貧困率など、こういった数値につきましては、市民の所得水準等によりまして大きく左右されるものでありまして、数値を良好にするには地域経済の活性化などグローバルな施策を講じるしかなく、対症療法的、その症状に応じたようなそういった個別、具体的な政策では指標の引き上げは困難であろうと思われます。
 こうしたことから、各市町、県とかも含めまして、各市町ではこうした指標を個別に算出していないのではないかと思われます。

3番(北川博規君)

 申し上げたいのは、それでいいのかということなんです。22年、あれから大きな社会の変化があり、そしてこれまでも施策を打ってきた。その言葉の裏には、市民生活を向上させるとかそういう言葉が踊っていたと思うんです。でも、その根拠になる数値が一切把握されないままそれを行ってきた。
 このことについて、市長のお考えをお伺いします。

市長(渕上隆信君)

 議員のおっしゃるのは、いろんな政策を打ったけれども、その効果がしっかり見えていないじゃないかということをおっしゃっていると思っております。数字で見えてこないのは、やったかどうか、本当に効果があったかどうかわからないじゃないかということだというふうに感じておりますが、統計データを集めるのか、もしくは実際に経済的にどれだけ売り上げが上がったのか経済効果をカウントするのかということになってまいると思いますが、その辺はどのようにしていくかというのは今後またお知らせしていきたいと思います。

3番(北川博規君)

 現状把握というこの言葉は大変大きな言葉だと思うんですね。現状をきちっと把握する。その弱さにメスを入れて、それをここまで持っていきたいというそういう目標を設定する。これは施策を打つ市政の中で大変大事なポイントかと思います。
 先ほどの御答弁の中にありましたけれども、先日の新聞の中にも、子供の貧困対策基金新設と、子供の貧困という言葉が大見出しで出ております。それを読んだ市民は、さあ敦賀はどうなの。これは当然疑問にも思うし、正確な数値を知りたい。これは当然のことだと思うんです。それを示していくということが透明性を担保する大変大事なものだと思います。
 そこで、これから、今市長からも少しお話がありましたけれども、それらのデータを把握していく、その方針があるのか。それは誰がどのようにやっていくのか。もしそれができないとするならば、それを担保する指標、目標値、それは何によって行われていくのか。それをお伺いしたいと思います。

企画政策部長(池澤俊之君)

 ただいま本市のほうでは、国が行っております大規模な調査であります国勢調査、こういったものや経済センサス、こういったものは公表されておりまして、こうした基礎データはそれぞれの所管課によって保有している状態であります。
 ただし、必要とされます今まで議員さんとかがおっしゃっていますような指標、これを求めるに当たりまして、こうした基礎データ、これを修正あるいは加工する必要があります。そのため、国勢調査を初めとする基礎的な統計データをその時々の社会情勢や各個人等の要望に応じまして加工することで対応してまいりたいと考えております。
 もう一つ、一方の指標を用いずに、24年度ぐらいから取り組んでおりますけれども、標準スケール等を用いて他市等と比較し、手薄な施策について手厚い措置を講ずる。これも一つの指標ではないかというふうに考えております。

 議員さんおっしゃいますのは、確かに各種指標を用いまして国や他市と比較し、下回る、または劣るような場合は    設定し各種施策を講じて計画的に目標、目的の達成を目指すという手法も一つかと思いますけれども、それとは別に標準スケール等を用いて直接そういった具体的な施策を打ち出すということも、また一つの考え方ではないかと思います。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 私がお聞きしたのは、それが手に入らない。それはオーケーだと。仕方ないと思うんです。でも、それにかわる、それを担保する何かデータがない限り政策の目標は設定できないし、把握もできない。そのあたりについてもう一度お願いします。

市長(渕上隆信君)

 政策の目的によって必要な指標というのは変わってくるかとは思いますが、今議員おっしゃるような、この政策によってどれだけの効果があったのかというのは私も数字として知りたいところでございますので、庁内で検討してみたいと思います。

3番(北川博規君)

 先ほど述べた事柄以外に、例えば女性の就業率、就労率はどうなのか。ワーキングプアの率はどうなのか。ひとり親世帯の経済状況はどうなのか。高齢者、ひとり暮らし、また派遣の実態という今トップになっている話題についてはどうなのか。これは大変大きな問題だし、関心の大きな部分かと思います。
 ただ、ここで確認しておきたいのは、指標としてのデータや代表値としての数値はもちろん重要ですけれども、それ以上に大事なのは、これらを把握しよう、そういう姿勢の中で就労者や労働者への目線を常に持っていくということだと思います。市にとっていろいろなハード面での整備はもちろん大事です。しかし、それらは全て市民生活基盤、それの向上につながっていくものでなければならない。働いても仕方がないじゃないかといった生活の中で、絶対に経済効果は期待できません。
 今後、機会あるたびに生活基盤の安定を一つの視点として議会に臨ませていただきたいと思います。そのことをお伝えし、次の質問に移らせていただきます。


 【平成27年9月議会】

3番(北川博規君)

 続いて、生活基盤の状況把握と改善について。2つ目の質問に入らせていただきます。
 前回、6月の議会で、生活基盤の状況把握についてお尋ねいたしました。市内の労働者の非正規、その率、貧困率、子供の貧困率、市全体の実態に関する数値は把握していないというお答えでした。県内の幾つかの市町にもお尋ねしましたが、残念ながらこれらの数値を年度ごとに把握しているところはございませんでした。つまり福井県自体が生活基盤についての認識が甘いということになるのかと大変残念な思いです。
 質問させていただきます。
 ただ、それならば、それらの実態を何をもって把握していくのかが大切になってまいります。現時点でのお考えはございますでしょうか。

副市長(中山和範君)

 それでは私のほうから答弁申し上げます。
 前回の議会でもお答えいたしましたけれども、議員の御質問にあった指標については現在のところ把握、収集しておりませんが、国勢調査等を初めとする基礎的な統計データをその時々の情勢や要望に応じ加工して対応していくことが基本的な方針でございます。
 また、基礎的統計データ以外でも、例えば正規、非正規の賃金格差であれば、ハローワークの求人募集の賃金データ等からある程度の把握は可能かと考えられますし、また、ひとり親世帯の数であれば、全ては把握できないものの児童扶養手当の申請者数から年度ごとの増減の傾向は推測できるかと存じます。

 いずれにいたしましても、今後、本市が各施策を進めるに当たっては、基礎的な統計データを中心にそれに応じたデータを収集するなど、適切に対応し、実態を把握してまいりたいというふうに考えております。

3番(北川博規君)

 以前にも述べさせていただきました。私は、市の職員の能力の高さを十分に承知しております。知恵を絞れば必ず県下を先取りするような担保するものがデータとして把握できるのではないか。ぜひお願いしたいと思います。
 次に、私の気がかりな子供の貧困。これに対しては昨日、今大地議員がかなり突っ込んだ質問をされておられます。ただ、東京足立区が区立小学校1年生の家庭を対象に子供の貧困実態調査に乗り出しました。貧困が子供の生活に与える影響を分析、実態をあぶり出し、有効な対策づくりに役立てるとのことです。
 市長は、独自の把握の姿勢はお持ちではないでしょうか。

福祉保健部長(北野義美君)

 敦賀市の子供の貧困率につきましては、独自に把握する考えはあるのかという御質問かと思いますけれども、今のところ子供の貧困率について独自で調査する予定はございません。
 しかしながら、支援を必要とする世帯につきましては、所得をもとに、家庭の状況やニーズに応じて児童扶養手当の支給であったり母子家庭等自立支援給付金等の各種制度を利用いただいているところでございます。必要な支援が円滑に受けられるよう、関係機関と連携しながら情報提供や相談機能の充実に努めてまいりたいというふうに思っております。
 以上です。

3番(北川博規君)

 ぜひお願いしたいと思います。
 今、民間でも子供の貧困に対していろいろな活動が立ち上がりつつある、そのように感じています。その動きをしっかりと把握して行政も一体となった取り組みをお願いしたい、そのように思います。
 市全体のものについては把握していないということでしたので、ここでは本市の市職員の実態について話を進めさせていただきます。敦賀市の市職員の非正規率はどれだけでしょうか。

総務部長(刀根茂君)

 平成26年4月1日現在でございますが31.5%でございます。

3番(北川博規君)

 福井県の最低賃金が16円上がって732円となりますが、敦賀市職員の資格を持っていない非常勤、パートの方の時給はお幾らでしょうか。

総務部長(刀根茂君)

 資格を持たないパート職員の単価は735円でございます。

3番(北川博規君)

 非正規率、臨時、パートの方々の時給、病院の看護師の方や保育に携わる保育士の時給は、他市と比較してどうなのでしょうか。把握しておられますでしょうか。

総務部長(刀根茂君)

 他市の臨時、パート職員の時給につきましては、担当課同士で情報を交換しており、把握はしております。非正規率につきましては、福井県全体の数値はある程度把握しておりますが、他市の個々の数値につきましては現時点では把握してはおりません。

3番(北川博規君)

 臨時、パートの時給や保育、看護に携わる方の時給は把握しておられるということでした。
 それでは、本市と比較したその実態をもとに、どのような目標値をどのように設定していこうとしていくのか、お伺いしたいと思います。

総務部長(刀根茂君)

 各市におきましての雇用形態等がそれぞれ異なりますので一概に比較するということは難しい面もございますが、県下9市で一般事務、保育士及び看護師の日額職員の時給換算をした金額または時給を比較した場合、本市の数値は平均を上回っている状況でございます。
 また、非常勤職員の給与につきましては、正規職員の給与とのバランスを十分に考慮する必要がございますので、現時点では目標値を定めて上げるということの予定はないところでございます。

3番(北川博規君)

 先ほど申し述べましたように、最低賃金、そして本市の先ほどの時給の数値を比べると、大変厳しい、それは間違いないと思います。
 こういうことを思います。市職員の賃金が低い理由として、民間が低いのだから上げることはできない。また、民間に迷惑をかけるといった時給を上げないのは民間を重視しているからだとする市の考え方。一方で、市の職員の賃金が低いのだから民間は低くても仕方がないのだとする市を視野に入れた民間企業の考え方。つまり、行政と民間企業がお互いに牽制し合う中で市全体の賃金を抑制しているのではないかと考えます。
 このことについての市長の考えを伺います。

総務部長(刀根茂君)

 非常勤職員の給与は、その職責等を鑑み、正規職員も含めた全体のバランス等を考慮して定めておるところでございます。正規職員の給与につきましても、地方公務員法に規定する情勢適応の原則のもと、国家公務員の人事院勧告を尊重し、民間との均衡を十分に考慮して定められたものと認識しておるところでございます。
 したがいまして、行政と民間企業がお互いに牽制し合い、市全体の賃金を抑制しているとは言えないのではないかと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 先ほどから私が話しているのは非正規の部分でございまして、行政職云々については給与表があるのは十分承知しております。
 ただ、非正規の部分でいいますと、例えば他市町の比較をさせていただくと、非正規の行政のパート職員の時給、越前市では900円、坂井では1000円。保育園保育士のパート時給は、越前では750円から1200円、坂井では1000円。このように伺っています。
 そのような中で、敦賀市の735円、この数値はどのように判断されるのか、それを伺いたいなと思います。

総務部長(刀根茂君)

 他市の状況は、今議員さんがおっしゃった形だと思います。
 ただ、当市といたしましては、今のところパート職員の賃金というのは、当然また臨時職員、嘱託、そういったことの給与のバランスとかいうことにも影響してきますので、そういったことを考慮しながら考えていくものだと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 ぜひ前向きに考えていただきたい。お願いいたします。
 先ほど市職員の非正規率が31.5%であるとお聞きしました。全国的にも非正規の方が正規として勤めることを望んでいる。それは間違いないです。まず行政がその状況を改善していくことが求められると思いますが、市長は非正規の方たちを正規に移行していく姿勢をお持ちなのでしょうか。市長、お願いします。

総務部長(刀根茂君)

 申しわけございません。私のほうから答弁させていただきます。
 本市におきましても、臨時職員等におきましては有能な職員がいるということも承知いたしております。
 しかし、職員の採用に当たりましては、地方公務員法の規定に基づきまして平等に取り扱うことが求められていると思っております。したがいまして、正規職員になることを希望する場合につきましては、他の希望者と同様に採用試験を受験していただく必要があるかと認識しておるところでございます。

3番(北川博規君)

 私は、交通網の整備が進んでいく。その中で近隣市町への移動時間とか通勤時間がどんどん短縮されていく。それだけに、このままでは人口流出の大きな要因にもなりかねないと考えています。しかも命を守り生活に欠かせない医療、介護、教育、福祉の分野で働いている方たちについても流出しかねない状況にあると考えます。
 賃金の安定が敦賀市の抱える大きな課題であり、人口減少、企業誘致、まちづくりにも大きなつながりを持っているように思います。労働者の賃金体系に真摯に向き合うことが大切であって、敦賀市の元気をアップするにはまず賃金のアップなのだと思いますが、再度、市長の考えを伺います。

市長(渕上隆信君)

 今、議員のほうから労働者の賃金体系に真摯に向き合うということで、市長のということなんですが、敦賀市全体にさらに活気がみなぎるように企業誘致や産業振興などを行い、市長として市民の賃金の安定につながるような取り組みを積極的に展開してまいりたいと思います。

産業経済部長(西浦良雄君)

 労働者にとって賃金は労働の対価、生活の糧であり、賃金体系の安定化は、生活の安定につながり、人口問題や企業誘致、まちづくりを考える上で重要な要素であります。
 ただし、各企業の賃金体系は、その決定過程において業種、企業規模、物価や景気動向、企業業績といったような要因が影響し、労使交渉等を経て決定をされております。
 そういった状況の中で、当市としても関係機関と連携をとりながら、中小企業の経営安定につながるような施策を通じて労働者の賃金の安定につなげてまいりたいというふうに考えております。

3番(北川博規君)

 前回も述べさせていただきました。働いても仕方がないといった生活の中で経済効果は絶対に期待できないと思います。行政サービス、労働条件、財政という三者のトリレンマと向き合うこと、これが大切だと思いますので、そのための努力を再度お願いいたします。


【平成28年3月議会】

3番(北川博規君)

 前回の話ばかりで申しわけないですけれども、そのときにお話しして、これをぜひ把握してもらいたいというふうにお願いしたつもりでいるのは、例えば貧困率、非正規率、それから平均給与。生活実態、労働実態、賃金というこのあたりに目を向けた、そういう状況把握、これが必要ですよということをお願いしたと思うんです。
 それが今言ったお話によると、それぞれの課がいろんな政策を打ち出すときに根拠データとしてそういうものを持っていると。そういうふうに捉えさせていただいていいわけですか。

副市長(中山和範君)

 議員おっしゃるとおり、そういったものは各課において対応するためのデータというものは個々に把握しているという部分の中で、それを全体と突き合わせて持っているかとか、例えば今議員御指摘の貧困率等々のデータとか、そういったものを市として持っているかというところにまでは、そういうデータまでは持っておりませんけれども、今申し上げた施策を議論するに当たってのデータというものは、個別のデータというのは持っておりますので、そういった部分の中でやっていくと。
 例えば国が行っております基礎的統計データのほかに、これは例えばですが生活保護の受給者数であるとか、児童扶養手当の申請者数であるとか、法人市民税の額などについても生活実態を示す一つの指標であるというふうに考えられますので、これらのデータについては各課において保有しておりますし、そういったものをもとに協議をさせていただいているというところでございます。

3番(北川博規君)

 この話を副市長さんとするのは、大変私としてもつらいんですよ。というのは、前回6月ですか、お話をお伺いしたときに、その中の中山副市長さんの言葉は、とても前向きで、とても可能性を感じた言葉でした。こんなふうに話しておられます。
 基礎的統計データ以外でも、例えば正規、非正規の賃金格差であれば、ハローワークの求人募集の賃金データ等からある程度の把握は可能かと考えられる。また、ひとり親世帯の数であれば、全ては把握できないものの児童扶養手当の申請者数から年度ごとの増減の傾向は推測できると思う。いずれにしても、今後、本市が各施策を進めるに当たって、基礎的な統計データを中心にそれに応じたデータを収集するなど、適切に対応し、実態を把握していきたい。こんなふうに考えていますという。
 これは私自身、いろんな質問、いろんなデータ云々というお話をしたときに、とても可能性があって夢のある言葉であったわけですけれども、その中にある実態把握の進捗状況というのは、現時点では今ほどのお話によるとどの状態にあるというふうに捉えればよろしいですか。

副市長(中山和範君)

 先ほどからの繰り返しとなりますが、要はいろいろな施策を進めるに当たって、今後いろんな政策、特に後期基本計画等々、そして実施計画を策定させていただく中で、今議員おっしゃる生活実態等々の把握し、全体としてのものが必要だとか、そういったところの必要性、判断する段階になりましたら、先ほど申し上げているように各データの収集、そういったことも必要だというふうに思いますし、そういった形でまた必要に応じて収集をさせていただきたいというふうに考えております。

3番(北川博規君)

 私たちが把握したいデータの一つに、ワーキングプアのラインと言われるものがあります。年収200万以下の率ということですけれども、実はこの200万以下の率を知りたいということで職員の方にお願いしました。そしたらデータを出してくださいました。ただそれは人数だったので、世帯の200万以下の率を出したい。それもいただけました。精査していないので、その数値は出せませんけれども、大変優秀な職員がそろっています。
 今現に先日の報道の中で、子供の貧困を、定義はいろいろありますけれども、山形大学の准教授は調査結果をして都道府県別の数値を出しました。福井県は全国で最も低い5.5%。また沖縄では独自に貧困率を調査した結果が公表されています。そして大阪では子供の貧困率の自主的な調査実施を決める。いずれにしても2013年に制定された子供の貧困対策推進法、この中にある都道府県の責務、子供の貧困対策についての計画を定めるよう努めるものという、この明記されている事柄について、それを具現化する取り組みが行われています。
 貧困以外のものも含めて、いろいろな実態が直接把握できないとしても、それにかわるものはなくてはなりません。もしも把握と分析がないまま現在があるとすると、根がどこまで伸びているのか、どこにどれだけ水を与えればよいのかわからないままに思いつきで根拠のない水を与え、根を腐らせてしまう。そういうことにつながりかねません。無駄、無理、むらのない政策を行っていくためにも、現状をしっかり把握していくことが望まれます。市長の新しい土づくり、これがその把握だと思います。
 改めてお伺いします。生活実態の把握、これに真摯に向き合い、指標、目標値を持って臨んでいきたいのですが、市長の所見をお願いします。

副市長(中山和範君)

 真摯に臨んでいただきたい、向き合って臨んでいただきたいということでございます。
 議員おっしゃるように、これから市長は土地を耕したところに肥料をやり、種をまき、水をまいていく。そしていろんな花を咲かせたいという強い思いの中で、議員おっしゃるようなそういう現状把握というのは大変重要であるという認識は当然持っております。そして、新たな指標となるようなデータ収集、分析には少々時間、労力、さらにはコストも当然必要になろうかと思いますが、そういったことも含めて取り組む必要が出てくるときが参ろうというふうに思います。
 それでも、当市のことでいいますと、議員のほうからうちの職員は優秀ですよというふうなお褒めの言葉もいただきました。そういった意味の中で、職員、日々の中でそういったいろんな自分の担当分野のそういったデータというものはしっかりと把握する中で企画提案といったものをする。そういう仕組みの中で行っております。
 そういった部分の中で、今後やらなければならないことといった部分を取捨選択する中で、まずは今保有しているデータをしっかりと活用して応じていく。そういった部分の中で、そういう姿勢で、そしてまた今議員おっしゃるような、さらに全体の生活実態というものを把握する必要が出てくるということがあれば、当然それに向けてまた全庁向いていくという考え方で進みたいというふうに思っております。

3番(北川博規君)

 市長の所見をお伺いしたいという、そういうふうにお願いしたんですけれども、それは難しいですか。

市長(渕上隆信君)

 市全体を捉えまして、統計的視点での生活実態の把握も確かに大事でございますが、例えば先ほど副市長が申しましたが、児童扶養手当や生活保護などの個々人あるいは世帯の生活実態を正確に把握して、個人に応じた適切な支援を行っております。
 そういう指標というのは、一応既存の制度の中で現実の実態を把握し対応しているというふうに考えております。
 ただし今後、社会の情勢等の変化により生活実態が変わってくる、また指標がそれに合わないという事態が生じましたときには、それを使うようになろうかと思いますが、今議員おっしゃられます子供の貧困率とかそういうものに対しては別の指標がありますので、それを有効に使っていきたいと思います。

3番(北川博規君)

 私も貧困、生活保護、それから準要保護、その数字を集約しました。しかし敦賀の実態は、悪くはないんです。自信を持ってその数値をしっかり示していく。そして、その維持、さらにアップするというその方向性をきちっと示していただきたい。そんなふうに思っています。
 特に沖縄ですか、そのデータは今あるデータをもとにして貧困率を出したということですので、新しい調査は抜きでそれは可能だと思いますので、よろしくお願いしたいな、そんなふうに思います。


【平成28年3月議会 別項目】

3番(北川博規君)

 次に、職員の給与と賃金について伺います。
 まず、市長は現在の職員数、これは御存じだと思いますが、正規940名、非正規432名、1372というこれだけの職員を市長が抱えています。ということは、家族、そしていろんなことを考えると5000人近くの生活が市長の肩にかかっている、そんなふうに考えます。
 本市の場合、まず正規のほうからお話を進めますが、職員給与は決して高くありません。国家公務員の給与を100とした場合の地方公務員の給与水準をあらわすラスパイレス指数、平成25年で95.5、県内9市の中でも6番目。何よりも平成25年度、総務省の類似団体比較表の中の経常経費分析表の人件費に関する分析欄には、「人件費に係る経常収支比率は、全国平均、類似団体平均と比較して良好な値となっている。これはラスパイレス指数の値から見ても明らかとなっており、他団体と比較して給与水準が低いことが主な要因となっている」、このように記されています。
 この給与水準が低いという判断を市みずからが出している。その中で、それを改善していくということは大変大事なことだと思いますけれども、市長の考えと今後の展望をお願いします。

総務部長(刀根茂君)

 議員の御指摘のとおり、ラスパイレス指数については本市95前後となっておりまして、この数字だけを捉えますと職員の給与はかなり低いというように見えるところでございます。
 ラスパイレス指数につきましては、地方公務員と国家公務員のそれぞれの給料額を学歴別、経験年数別に比較し算出したものであり、両者の給料を比較する主な指標となっているところでございます。ただし、あくまでも指標の一つでございまして、ラスパイレス指数が低いことをもって直ちに当市職員の給与を引き上げなければならないというものではないのではないかと考えているところでございます。
 また類似団体の比較表の数値につきましても、記載のとおり職員数や退職手当の減のほか職員の平均年齢の低下等による給料の総額の減も順位を押し下げている要因とも考えられますので、この数値から職員の給与自体がほかに比べて大きく下回っているとも言い切ることはできないのではないかとは思っているところでございます。
 公務員の給与は、民間企業の給与水準と均衡させる情勢適応の原則というのが適用されておりまして、人事委員会を持たない小規模自治体におきましては、この情勢適応の原則に基づいた人事院勧告に準じて給与を決定することが最も現実的な方法だと理解しているところでございます。今後につきましても従来どおり人事院勧告に準じた改定を継続し、適正な給与体系の維持をしたいという考えを持っているところでございます。

3番(北川博規君)

 再度質問させていただきます。このコメントの中にある給与水準が低いという、これは一体具体的にどういうことなのでしょうか。

総務部長(刀根茂君)

 この資料での給与水準とは、同比較表の財政比較分析表にもあるとおり、これはラスパイレス指数のことを指しているということでございます。類似団体の中でもラスパイレス指数が低いことは間違いございませんが、この数値は職員構成に連動して数字が変動するものでもありますので、先ほども申し上げましたとおり低いことだけをもって直ちに給料を引き上げるというものではないのではないかという考えを持っているところでございます。
 今後とも人事院勧告に準じた改定を継続していきたいという考えでおるところでございます。

3番(北川博規君)

 給与水準というグラフとコメントもその一つ前のページにございますけれども、その中には、給料体系の見直しという言葉が出てきます。この給料体系という言葉について、もし説明いただければありがたいです。

総務部長(刀根茂君)

 給料体系ということでの内容ということでございますが、これはそれぞれ職員が持っている肩書、最初に入ってから何年たってから次の役職に上がれるのか。あるいはその後のテスト、そういった形によって合格すれば役職     
そういった形の肩書で、職の肩書、そういったものの体制ということでこちらを理解しているところでございます。

3番(北川博規君)

 今、肩書云々というお話ありましたけれども、県内9市、給料を一度精査しました。各市町と比較したところによると、平均給与、給料ともに県内9市で厳しい状態なんですけれども、40歳と若い職員平均年齢、これは先ほどのラスパイレス指数にもあらわれています。
 ただ、こういう結果があります。初任給は9市ほとんど横並びなんです。ところが10年目になると6番目になります。20年目では7番目になります。これは年齢云々の問題ではなくて、給料自体10年目に6番目、20年目には7番目、大きいときには2万から3万の格差が生まれてきます。20年目ということは、年齢でいうと四十四、五歳、一番子育て、生活費に必要な年代です。そのほかにも類似団体の比較資料からは大変厳しい状況があらわれてきています。
 そのことをぜひもう一度精査いただきたい、そのように考えます。給料体系、これをもう一度見直していただくということをぜひお願いしたい、そのように思います。
 時間の関係で、次に非正規のほうに移らせていただきます。パート、非常勤職員の賃金ということです。
 以前、市長は、資格のないパート職員がほかの団体と比較して低額であるからといってその職だけを改定するということは難しい。もし改定するということならば全体のバランスを考慮しながら非常勤職員全体の給与を見直す。それを行うべきときに行うべきだと話しておられる。現時点では考えていないというようなお話でした。
 今、国として、同一労働同一賃金、同一価値労働同一賃金、これがうたわれています。それが柱になっています。非常勤職員全体の給与を見直すべきときが来ていると考えますが、市長の所見をお願いします。

総務部長(刀根茂君)

 前回の9月議会のときでもお答えしましたとおり、パート職員を初めとする非常勤職員の給与につきましては、その資格や職責等を勘案し、正規職員を含めた全体のバランスを考慮して定めておるところでございます。
 同一労働同一賃金につきましても、今後、具体的な施策が打ち出されていくものと考えているところでございますが、現状におきましては責任や経験の度合いなど個々の職務の内容が同一であるかを定義するということは困難でございまして、これに基づいた賃金見直しは今のところ現実的ではないのではないかと考えているところでございます。 しかしながら、最低賃金が上昇していることも事実でございますので、その推移を注視しまして、必要となれば非常勤職員の給与体系の見直しを検討しなければならないということも考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 着実に非正規職員の人数は増加しています。平成26年度は432人、全職員の31.5%。その率、そしてその賃金体系、これを見ただけでも大変厳しい。これは皆さんおわかりのとおりだと思います。
 特に気がかりなのは、保育士の方の処遇です。ここでは非正規の方に絞ってお話ししますけれども、保育士の33.1%が非正規。そして生産人口減少の中で女性の労働が不可欠である。このことを考えると保育士にこれからの社会はかかっている、これは間違いないんです。特に非正規の保育士さんの賃金改善が他の市町とバランスがとれたものになされなければ、市内の保育園は人材不足という大きなリスクを背負うことになります。
 その点について市長の所見をお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 保育士、児童クラブ指導員にかかわらず賃金を改定するということであるならば、全体のバランスを考慮しながら非常勤職員全体の給与を見直す際に行うべきと考えておるところでございます。また、保育士、児童クラブ指導員の人材確保に関しても大変重要であると認識しておりますが、昨年12月に行いました職員アンケートを確認する中で、業務量とか勤務内容の改善を求める意見も多数寄せられていることなど、最低賃金のことも踏まえつつ、まずは職場環境の改善に向けた取り組みも十分に検討していくべきものと現在は考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 いろんな声が現場からある。これはそのとおりだと思いますし、ここにおられるいろんな部長の方々も、非常勤、非正規の皆さんの賃金について大変心を痛めているだろうし、それを何とかしたいと頑張っておられる方もおられるのは私も知っています。それだけに、このままではやはりいけない。できるだけ早く、しかも最低賃金が引き上げられて本市の非常勤賃金を追い越してしまってから手を打つのでは、敦賀市のいろんなところでのイメージダウンになりかねません。その日は刻々と近づいている。できるだけ早く、一日も早く非常勤の賃金、これに着手する、見直す。そのことを強くお願いしていきたいなと思います。よろしくお願いします。
 いずれにしても市民への公共サービス、それから政策企画面、これに直結する大きな問題でもありますし、非正規の状況は正規の方の勤務、職務にも大きな影響を与えます。今後も機会を捉えて訴えさせていただこうと思います。よろしくお願いします。


【平成28年9月議会】

3番(北川博規君)

 次に、職員の処遇改善について伺います。
 児童クラブ、保育園、幼稚園という子育て支援にかかわる場を訪問させていただいて、やはり大きな課題は今挙げた2つのところ以外にございます。それは人という問題です。職員の処遇、特に臨時やパートの方の時給の問題、ここにあります。
 まず実態についてお伺いします。児童クラブ、保育園、幼稚園、現在の正職以外の方の割合はどれだけでしょうか。

福祉保健部長(上坂義明君)

 お答えいたします。
 児童クラブにつきましては、嘱託職員が23.2%、臨時職員が56.5%、パート職員が20.3%、割合のほうは100%でございます。
 保育園につきましては、嘱託職員0.6%、臨時職員24.9%、パート職員21.5%となっており、非正規職員の割合は47%となってございます。
 以上でございます。

教育委員会事務局長(池田啓子君)

 では幼稚園の部分についてお答えいたします。
 本市の公立幼稚園2園の正規職員以外の割合は42%で、そのうち臨時職員が2名、パート職員が6名でございます。
 以上でございます。

福祉保健部長(上坂義明君)

 今のデータのほうは28年9月1日現在でございます。

3番(北川博規君)

 いろんなところを回っていくと、こんな話を伺います。幼稚園の先生、それから保育士さん、児童クラブの職員の方が少しでも時給のいい美浜町へ流れていく実態があるんだ、こういうふうに耳にします。この実態について、現実どうなのか教えてください。

総務部長(刀根茂君)

 それでは私のほうからお答えさせていただきます。
 敦賀市在住の方で、美浜町の保育園や児童クラブで勤務している方がいらっしゃるということは存じております。しかし、近隣市町村に在住の方で敦賀市の保育園とか児童クラブに勤務している方もおられるということもあるわけでございますので、認識としてはそういう形を持っているわけでございます。

3番(北川博規君)

 敦賀から美浜へ行く人もあれば美浜から敦賀へ来る人もいるから相殺してゼロだと。この理屈は成り立たないのは誰が見ても明らかだと思いますけれども、その根本的な原因というか、時給ですね。他市町、特に美浜町の状況を含めて、他市町のその人たちの時給について教えてください。

総務部長(刀根茂君)

 それではお答えいたします。
 敦賀市の幼稚園教諭と保育士の単価については805円でございます。また児童クラブ指導員については、有資格者が805円、無資格者が735円でございます。
 美浜町の保育士の単価は910円ということで聞いております。また、無資格の児童クラブ指導員補助職員の単価が860円と聞いているところでございます。
 以上です。

3番(北川博規君)

 では伺います。教育政策課が確保している学校支援員、この時給はどれだけでしょうか。

教育委員会事務局長(池田啓子君)

 お答えいたします。
 教育委員会が雇用しております学校支援員の方々の時給は1000円でございます。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 この1000円という額は決して高くないんですよ。ほかの県内の市と比べて決して高くない。なんですけれども大変疑問です。同じ子供たちの命を預かるという同じ価値を持った職務です。しかも同様にそれぞれに資格を有しています。であるにもかかわらず、教育政策課の雇用と児童家庭課の雇用では時給だけ見ても1000円と805円、約200円近い違いが生まれている。このことは大変不思議でもあり、矛盾を感じます。
 市長の答弁をお願いします。

市長(渕上隆信君)

 学校支援員の給与につきましては、県内自治体でほぼ同一の金額となるように設定していること。また、学校支援員は教員資格が必要であることから、賃金差があることは妥当であるというふうに考えております。
 学校支援員の給与につきましては、敦賀市の状況で下げなくてもいいというふうに考えています。

3番(北川博規君)

 下げるということは全然言ってないですよ。県内でも低いほうだと伝えています。ここに一覧表があるわけですけれども、1000円とか統一云々といいますけれども、最低1000円という感じじゃないかと思うんですね。ほかの市町はもっと高いところもある。
 それはおいといても、お聞きしたかったのは、同じ命を守る仕事で、資格を持っていて、どうして片や1000円、どうして片や有資格で805円なのか。この200円の差は一体何なのか。その部分の答弁です。

市長(渕上隆信君)

 今ほど答えましたとおりでございます。

3番(北川博規君)

 答えになってないと思います。先ほど1000円は下げる必要がない。上を下げて800円にするんじゃなくて、この200円の差は一体何で生まれてくるのか。
 先ほど教育職だからその免許を取るために云々とおっしゃいましたけれども、教員免許と保育士の資格、それだけ違いますか。どうなんでしょう。同じ命を預かって、どちらかといえば保育士さんのほうが忙しい日々を送っている。それを感じますけれども、200円の差というのは市長は妥当だとお考えになるわけですね。

市長(渕上隆信君)

 時給の差というのはいろいろあるかと思いますけれども、同じ命を預かるという意味ではお医者さんもいらっしゃいますし、いろんな方がいらっしゃいます。それを一からげにして一緒の金額にしなくてはいけないというのは、ちょっと違うかなと思います。

3番(北川博規君)

 同じ金額というよりも、余りにも800円が低いんじゃないかと。片や1000円で200円の差、これは大きいなということでのあれです。
 またそれはおいといて、同一価値労働同一賃金という言葉があります。まさに今この問題は、その部分に触れる問題だと思います。児童クラブ、保育園は人が大きな課題になっています。このことを解決しない限り、就学前教育、児童クラブは疲弊していきます。
 10月1日から最低賃金が22円上げられて754円となります。前回の議会でも総務部長は、改定する必要があるときには全体のバランスを考慮してやるんだということを明言しておられます。ぜひお伺いしたいと思います。今、見直す時期が来ていると思いますけれども、それについて御答弁をお願いします。

総務部長(刀根茂君)

 それではお答えさせていただきます。
 非常勤職員の給与につきましては、職務の内容とか職責、資格の有無を勘案するとともに、正規職員を含めた全体のバランスを考慮して定めておるという状況でございます。
 このような中、先月、地域別最低賃金の改定額が答申されたことに伴いまして、当市の非常勤職員の給与についても現在検討を行っているところでございます。
 保育園、児童クラブのパート職員につきましては、子供の成長に携わることに日々やりがいを感じていただきながら、労使双方のニーズにマッチした勤務形態により働いていただいているところでもあるわけでございます。このような勤務形態を踏まえまして、県内の自治体の同職種の状況等、幅広く検討を行いまして、適正な給与設定に努めたいと考えておるところでもございます。
 また、非常勤職員の給与の改定でございますが、先ほども議員さんが御指摘のとおり、ことしの3月議会でも私が述べさせていただきました。今、幅広く検討を行っているところでございますけれども、3月議会でも答弁させていただいたとおり、最低賃金を下回る一部の職種の非正規職員だけ上げるということでなく、全体の給与体系を見直すべき時期であるということの考え方、その方針で現在鋭意検討を行っておりますので、御理解いただきたいと思います。

3番(北川博規君)

 1点押さえておきたいんですけれども、10月1日から22円引き上げられますよね。ということは、今のお話でいうと、その検討した結果いつからというのは明言できないんですか。

総務部長(刀根茂君)

 最低賃金が10月1日から引き上げられますので、当然、本市の結果につきましても10月1日に改正ということに合わせたものだと考えております。

3番(北川博規君)

 確認させていただきます。以前にも最低賃金が上がった分だけぎりぎりのところまで上げて、また次の年、上がったらぎりぎりのところまで上げて。これは敦賀市のその部分に対する見識を疑うということになりかねない。その部分についてはいかがですか。

総務部長(刀根茂君)

 先ほども申し上げましとおり、最低賃金が上がった分だけを上げるということだけ考えているわけではございません。あくまでも職種あるいは全体のバランスを考えた中で、県内の状況も把握しながら、そういった中で検討を進めている状況でございます。

3番(北川博規君)

 恐らく何億という予算が動くことだと思います。教育という人への投資、これは予算を投入して当然だし、大きな投資だと思います。
 今回の議会を通して感じたのは、足元を大切にするという大切さです。観光も大事だし、まちづくりも大事だし。でも人という将来へ変わらぬ財産、そこへのしっかりした投資を先を見通して行っていただきたい。そのために十分なリサーチ、そして慎重でスピード感のある対応、政策決定をお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。


 【平成29年3月議会】

3番(北川博規君)

 3つ目の質問に入らせていただきます。
 市の職員の勤務と処遇について。
 先日の広報つるが3月号の2ページに、生活と働き方の調和、ワーク・ライフ・バランス、この見出しが大きく掲載されています。生活と働き方の調和、その推進をリードしていく立場にある市の職員の勤務と処遇について取り上げていきたいと思います。
 ただ、公務員という特殊性です。法的にも複雑な部分があるのを感じました。今回の質問や議論の中で曖昧な部分や私の認識不足の部分が出てくることは十分予想されます。この機会に指導をいただきながら、これからの私のテーマにしていきたいと考えますので、どうぞよろしくお願いします。
 今回は、市の正規職員の勤務時間、超過勤務手当の支給について、この2つの点からお伺いします。
 まず勤務時間についてです。
 労働時間に関しては三六協定というものがあります。一般企業の中では常識となっています。この三六協定ですけれども、地方自治体においてはどのような扱いになっているのかをまずお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 それでは、お答えさせていただきます。
 三六協定といいますと、労働基準法第36条に規定されております労働組合または労働者の過半数を代表する者と使用者との書面による協定のことでございます。この協定を労働基準監督署に届けることにより、労働者の労働時間を延長し、または休日に労働させることができることとされているわけでございます。
 地方自治体におきましては、一部の事業を除きますが、三六協定がなくても労働時間を延長し、または休日に労働させることができることとされているということでございます。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 地方公務員の場合は三六協定を結ばなくてもいいという。これから先、いろんな話のやりとりがあると思いますけれども、ある程度、法的な根拠、このことを示しながらお互いに話しできるとありませんから大変苦しいこともあるかもしれませんけれども、まず今の結ばなくてもいいんだという、その法的な根拠をお願いします。

総務部長(刀根茂君)

 法的根拠ということでございますが、地方自治体の場合につきましては、労働基準法第33条第3項に規定されておりまして、公務のために臨時の必要がある場合においては、官公署の事業に従事する地方公務員については、労働時間を延長し、または休日に労働させることができると規定されているということから、三六協定については締結していないということでございます。

3番(北川博規君)

 今ほどの労働基準法33条、この見出しを教えてください。

総務部長(刀根茂君)

 法の見出しということでございますか。労働基準法33条の見出し、災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働等ということになっております。

3番(北川博規君)

 不思議なのは、見出しで示していただきましたように、33条の見出しは災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働等、こうなっているわけです。その中に、確かに3項あります。公務のために臨時の必要がある場合において、これは認められるんだと、こうあります。
 それではお聞きします。この臨時という言葉の意味ですね。この臨時はどういうことを指して臨時と、そのように捉えていけばよろしいんですか。

総務部長(刀根茂君)

 では、お答えいたします。
 労働基準法第33条第3項の臨時という解釈についてだということになると思いますが、これにつきましては、厚生労働省の労働基準局長のほうから、公務のために臨時の必要があるか否かの認定につきましては、一応使用者たる行政官庁に委ねられており、広く公務のための臨時の必要を含むものであるとの回答がありまして、こういうことに基づきまして災害に限ったものではないという判断をさせていただいているところでございます。

3番(北川博規君)

 使用者の長ということは、つまり市長という、そういうことになりますよね、敦賀市の場合。その判断でということですけれども、通常、通念上、臨時というのは、辞書等で引きますと、あらかじめ定めた時間ではなくて、その時々の事情に応じて行う。または一時的。ずっとじゃないと。そういう表現を臨時というんだと、こうなっていますけれども、私としては、まず公務のために臨時であるという、この臨時の言葉。例えば、この月は忙しくなりますよ、議会の前は忙しくなりますよ、覚悟してくださいね。こういうふうに示すとき。これは臨時なんですかどうなんですか。
 難しいんです。あらかじめわかっているところの時間を本当に臨時と言えるのか。そこの曖昧さを突いて、公務のために臨時という言葉が拡大解釈されている。そのことは大変問題だと思います。
 ところが、地方自治体によっては、一般職員が三六協定とは異なるとはいうものの労働協定を締結しているところはあります。自治体の中にも不統一感がある。ある意味では、あるところは締結する、あるところはしない。この不統一感、その考え方の違いや対応の違いはどのような考えと根拠によって生まれているのか、お伺いしたいと思います。

総務部長(刀根茂君)

 先ほども申し上げましたとおり、地方自治体につきましては、三六協定がなくても時間外あるいは休日に勤務を命ずることができるという解釈をさせていただいているということでございます。
 他市におきましても協定を締結しているということにつきましては、時間外勤務時間の目安を設けているということでございまして、時間外勤務を抑制していくということが目的であるのではないかということを聞いているところでございます。
 敦賀市におきましても、各課の繁忙時期に違い等がございますので、時間外勤務の上限というのを定めてしまうと、上限を超える部分については申請せずに残業する、いわゆるサービス残業みたいな形にもつながるおそれもあるという観点もありまして、上限の設定は行わずに時間外勤務の削減に努めていきたいなということを考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 現在の状況がそもそもサービス残業、もうフリー、その状態になってはいないのか。そのあたりをこれから確認していきたいと思うんですけれども。
 本市の職員の勤務状況について確認させていただきます。超過勤務の実態ですけれども、27年度、また28年度でもいいんですけれども超過勤務の総時間数、これを伺います。そして、10年前、5年前と比べてその時間数の推移はどうなっているのか。まずそのあたりをお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 お答えいたします。
 平成27年度の超過勤務の総時間数は12万2087時間です。また、5年前との比較ということで、データが残っているのが5年前でございますので5年前との比較ですが、平成22年度と比較いたしますと、平成22年度の超過勤務の総時間数が9万5546時間となっておりまして、差し引きしますと2万6541時間の増加となっている状況でございます。

3番(北川博規君)

その増になっている原因というのはどこにあるとお考えですか。

総務部長(刀根茂君)

 平成27年度と5年前の平成22年度の比較でございますが、いわゆる正規職員の数での比較をいたしますと36名減少しております。臨時職員については逆に63名ほど増加しているという現状でございます。
 こういったことから、正規職員の負担が増加したということによりまして超過勤務時間も増加したものと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 その判断、その分析は、市長も同様ですか。

市長(渕上隆信君)

 そのように聞いております。

3番(北川博規君)

 人という問題、これが大きくある。これは今、確認させていただきました。それに加えて、協定を締結しない場合には時間外勤務命令、これは際限なくできる。そのことも一つの要因なんだろうなと思っています。
 その点について、いかがですか。三六協定の関連については。別にないですか。時間増になったという。──ないですね。また後ほど。
 それでは、大変関心の高いところなんですけれども、27年度、月の超過勤務が60時間を超えた職員、そして80時間を超えた職員は延べ何人いるのか、教えていただきます。

総務部長(刀根茂君)

 平成27年度におきまして超過勤務時間が60時間を超えた職員の数でございますが364人でございます。また80時間を超えた職員につきましては165人という状況でございます。

3番(北川博規君)

 その把握は、どうなんでしょう。恐らく超過勤務ですから超過勤務命令簿によってなされていると思うんですけれども、その命令簿に関しての扱いの流れをお伺いしたいと思います。

総務部長(刀根茂君)

 超過勤務命令の流れということでございますが、やむを得ず超過勤務を行う必要があるという職員が事前に超過勤務処理簿に所属長の押印をもらうことで超過勤務の命令を行っているという流れでございます。

3番(北川博規君)

 どうなんでしょう。事前にという部分、これの現状、現実の勤務の状態と事前という言葉、そのあたりに矛盾はありませんか。大丈夫ですかね。

総務部長(刀根茂君)

 矛盾はということでの御質問だと思いますが、主管である総務課のほうからの指導といいますか皆さんに話しているのは、あくまでも超過勤務の命令は事前に行うということが各課に周知をしているということでございますので、その中におきましても、急遽処理しなければならない事務が発生するなどやむを得ない場合ということも出てくる場合はあろうかと思います。しかしながら、やむを得ない場合の理由ではなくて事後にそういうことをするということはないように、そういった指導をしているのが現状でございます。

3番(北川博規君)

 ことし1月20日ですか、厚生労働省のほうからガイドラインが示されています。労働時間の適正な把握のために使用者が構ずべき措置に関するガイドライン。これは質問にはしませんけれども、その中には、要するに帳簿に記入されたとしても管理者、そして使用者がその実態をきちっと把握しなくてはいけないんだ。それをしていく必要があるという、そういうガイドラインです。そのことをお伝えしておきたいなと思います。
 法的には、地方公務員は地方公務員法によって、ほかの法律の適用除外、そしてまた読みかえ規定、こういうものがあります。
 その中で、協定は全て使用者、この場合つまり市長ですけれども、市長に委ねられている部分が少なくない。つまり市長の意思や判断が職員の勤務に大きな影響力を持っているわけなんですけれども、だからこそ市長は職員の生活を守って健康を守っていく大きな使命と責任がある、そんなふうに考えます。その責任を自覚されているのかどうか、その点をお伺いします。

市長(渕上隆信君)

 私のほうは、民間企業の社長ではございませんので、雇用者のような全権を持っているわけではないということは御理解いただきたいんですけれども、当然、職員の生活を守り健康を守るということは私の責任だということを担っていることはわかっております。
 私の最大の使命というのは、市民の生命、財産を守り、市民の生活のため、また市の活性化のために全職員の職務を効率よく遂行させることだというふうに思っております。

3番(北川博規君)

 今、全権を持っているわけではないというそういう言葉がありましたけれども、実際、法律上いろいろ規定を見ると、全ては市長のところへ行きます。使用者イコール市長、ここに読みかえされていく、その部分があります。
 職員、その命、生活、その責任を感じておられるのか。その点でもう一度答弁をお願いします。

市長(渕上隆信君)

 今申し上げたとおりなんですけれども、職員の生活を守り健康を守っていくということは私の責任であるということは理解しております。

3番(北川博規君)

 その言葉を胸に、次へ行きます。
 超過勤務手当についてです。
 今ほど伺った超過勤務時間数については、今お話ししたように公務員という特殊性で労働基準法が適用されない部分があるのはわかります。
 ところが超過勤務の給与措置ということになると話は別になります。この点を確認させていただきます。
 敦賀市職員の超過勤務の手当の支給、条例等にのっとって正しく支給されているのかをお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 では、お答えさせていただきます。
 正規の勤務時間を超えまして処理することがやむを得ないと判断されるもののうち所属長が認めた部分につきましては、条例、規則等で規定する支給割合に基づきまして手当を支給するという状況でしているところでございます。
 しかしながら現状の問題点といたしまして、超過勤務を行うに当たり所属長の事前命令が徹底されていないこととか、あるいは予算上の制約ということなどからも全てを手当として支給することは現在難しい状況にもあるところでございます。
 以上です。

3番(北川博規君)

 そもそも時間外勤務に対する割り増し賃金、これは使用者に対し経済的な負担を課す。それによって時間外労働を抑制していく。その目的のためにあります。今ほど予算上の云々という言葉がありましたけれども、それはまた後ほどということで。
 次年度の予算、超過勤務手当として見込んでいるのは前年度実績の90%ということでしたけれども、その実績の中で正当な予算が組まれているのか心配なんですけれども、その点はいかがでしょう。

総務部長(刀根茂君)

 当初予算につきましては、議員がおっしゃるとおり前年度の実績に対しての90%で計上しているわけでございます。しかしながら、4月の人事異動とか人事、あるいはその年における業務量、超過勤務状況等を勘案いたしまして、毎年12月議会の人件費補正の際には超過勤務手当についてもそこで調整をしているところでございます。

3番(北川博規君)

 敦賀市の職員の給与に対する条例や規則、その中で、60時間を超えた超過勤務に対しては本人の意思によって代替休、超勤代休と呼ぶと思いますけれども、この支給、超勤代休の取得の状況を教えてください。

総務部長(刀根茂君)

 60時間を超えました超過勤務についての、その超えた全時間に対しまして、これにつきましては、敦賀市職員の勤務時間、休暇等に関する条例第8条の2及び敦賀市職員の勤務時間、休暇等に関する条例施行規則第8条の2の規定に基づきまして、超勤代休時間を指定することができるとされております。
 どれくらいの支給率かということの状況の御質問もあったかと思うんですが、それにつきましては手元に資料ございませんので、後ほどまた。

3番(北川博規君)

 先ほど60時間を超えた超過勤務の延べ職員数を伺いましたけれども、その中で代替休暇という、その率もわからないということですか。

総務部長(刀根茂君)

  60時間を超えたときの代替休暇時間についての把握につきましては、それぞれの各課においての管理をしていると思います。総務課のほうで集計しておりまして、今ちょっと手元にそれがないわけでございます。
 ただ、代替の休日の消化率、そこについてはそれぞれの各課の所属長の範囲の中でされておりますので、その代休の取得率については数字は把握していませんということです。

3番(北川博規君)

 今は60時間を超えるという部分の話をしましたけれども、問題はそれ前なんですよ。月の超過勤務が60時間に満たない。この場合には計算式によって手当がきちっと支給されていくはずなんですけれども、その超過勤務の手当はきちっと支給されているということでよろしいんですね。

総務部長(刀根茂君)

 お答えいたします。
 先ほどもお答えしましたが、条例、規則等に基づきまして正規の勤務時間を超えまして処理することがやむを得ないと判断されるもののうち所属長が認めた部分につきましては手当を支給するということをしておりますけれども、限られた予算の中でのことでございます。全ての時間分を手当として支給することは非常に厳しい状況になっているということでございます。
 行財政改革によりまして、職員の仕事と私生活が両立できるように、超過勤務時間の削減と同時に手当の支給についても改善を図っていきたいという考えを持っているところでございます。

3番(北川博規君)

 今ほど予算という話が出ましたけれども、地方自治法177条、ここには義務的経費、賃金、これは例えば議会の議決を覆す、それだけの力を持っているというふうにあります。ぜひそれを前向きに確保していただきたいんですけれども、もし現在の姿に問題があるとすれば、どのような改善をこれから図っていこうとされているのか、お伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 今後の課題ということになろうかと思います。
 先ほどもお答えいたしましたけれども、三六協定ということで超過勤務時間の上限を設定してしまうと、上限の時間内でしか所属長が超過勤務命令を出すことができず、結果としてサービス残業を生み出すことになりかねないということになろうかと思います。そうしますと、実際の超過勤務時間が数字としてあらわれないこととなりますので、各部署での業務の繁閑も把握することができないということになろうかと思います。
 また、所属長の事前命令の徹底、超過勤務計画の作成による計画的な事務執行に取り組むことによりまして職員の意識を改革しない限り改善を図ることは困難なこともあろうかと思いますが、今後につきましては、あくまでも事前命令の徹底とあわせまして、各部署におきまして月ごとの超過勤務計画を作成することで職員の業務量を標準化させまして、特定の職員が負担増とならないように計画的な事務執行に努めていきたいなということを考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 サービス残業、これは現実的にあってはならない。先ほど言葉の中にありましたように、正規を減らし臨時をふやす。この方針が大きな根っこにあるのは間違いない。ぜひワーク・ライフ・バランスを大事にするという、そういう言葉を挙げるのであれば、きちっとしたシステムの中でサービス残業にならない、そういう手だてをとっていきたいなと思います。
 市長は、先ほど生活を守っていく責任をということで口にされました。これからの対応について、市長の考えを伺います。

市長(渕上隆信君)

 今後の対応でございますが、今やっていることも含めまして言いますと、一つは、業務の増加ということに関しましては、国体の開催に係る任期つき職員の採用ということをやっておりますし、臨時職員の採用等もやって必要な人件費の確保に努めており、また、今提案させていただいておりますが組織の再編ということもやっております。そういう中で業務の偏りということをきちんと平準化していきたいということを考えております。
 また、総務部長からも答弁がありましたが、まずは行財政改革により業務執行の効率化に努めるとともに、超過勤務時間を削減していくことが職員のためにも必要であるというふうに考えておりまして、例えば一月の勤務時間の超過の予定ということを各職員に出させて、それを課長で見まして、この人は業務が過多になっているということであれば課の中で平準化をしていく。また、課ではできない部分は部のほうでやるというようなことをしながら、一人の職員に業務が過重にかかることのないように取り組んでいきたいと思っております。

3番(北川博規君)

 とにかく手当をきちっと支給する、時間を減らす、それが使命だと思います。12月議会で、もう一度この改善の姿勢をお伺いしたいと思います。そのことをお伝えして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。


 【平成29年12月議会】

3番(北川博規君)

 2日目の昼のスタートということで、大変緊張もしていますけれども精いっぱい質問させていただこうと思います。
 今回は、敦賀市職員の勤務と処遇についてということで質問をさせていただきます。
 本来なら全ての事業所や企業に対して取り上げていくべき内容なんだと思います。ただ、今回は市または地方の働き方をリードしていくという、そういう立場にある市の職員に絞って質問させていただきます。恐らく中には自分の問題であるとして見守っていらっしゃる方もいらっしゃると思います。職員を裏切らない誠実な御答弁をお願いします。
 恐らく総務部長さんからの答弁が中心になるんだと思っています。あくまでも職員を預かっているのは市長である長ということになります。市長にも節目ではぜひ答弁をいただきたいなと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、市立敦賀病院職員の勤務についてお伺いします。
 まず、超過勤務時間数の把握、その方法、そしてサービス残業の実態、超過勤務手当の支給についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

敦賀病院事務局長(芝井一朗君)

 それでは、お答えいたします。
 超過勤務時間数は、超過勤務を行う職員が超過勤務処理簿を記入し、その所属長が承認することによって把握しております。この提出されました超過勤務処理簿に基づきまして全額支給しているところであります。
 以上です。

3番(北川博規君)

 今、超過勤務はきちっと把握して全額支給していると、そういうことでしたけれども、敦賀病院は三六の協定を締結しているわけですけれども、その三六協定、そして万が一その協定以上の勤務が生じた場合についての対応をお伺いします。

敦賀病院事務局長(芝井一朗君)

 それでは、お答えいたします。
 勤務時間数、三六協定で超過勤務時間の限度は定めております。そのため毎月1回、労働安全衛生委員会を開催しておりまして、協定を超過した職員についての時間数を把握しておりまして、そこで数カ月続くようなことがあれば面談等を実施しまして改善等を求めることになっております。
 以上です。

3番(北川博規君)

 今ほどお伺いしました労働安全衛生委員会、協定以上の時間数が超過勤務発生した場合には、そういうところできちっと全員で把握して改善に当たっていくという。全てこれは一つの協定という枠の中で行われているということです。
 その中で、協定書を私も見せていただきましたけれども、看護師、それから医師、それから技師ございますけれども、その中で医師の勤務時間上限、これはかなり大きくなっているのも事実です。その理由等についてぜひお聞きしたいなと思います。

病院事業管理者(米島學君)

 お答えします。
 医師に関しましては、医師法第19条に「診療に従事する医師は、診察治療の求があった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない」という応召義務というのがあります。この規定により、医師は夜間、休日にかかわらず診療、治療を行わなければならないというふうに定められておりますので、三六協定に定められている医師の超過勤務時間がやむを得ず多くなっているのが現状でございます。
 以上です。

3番(北川博規君)

 新聞等でもいろんな地方の病院が医師の夜勤、夜の勤務、これを宿日直勤務として扱うのか、それとも医師の業務として扱うのかということでいろんな話題になっていますけれども、敦賀病院の場合はその場合も全て勤務時間として扱っていると。そういうことでよろしいんですね。

敦賀病院事務局長(芝井一朗君)

 お答えいたします。
 医師につきましては、宿直手当も出しております。ただ、その間に診察等がございましたら超過勤務手当の支給をいたしております。
 以上です。

3番(北川博規君)

 市立敦賀病院に関しては、今回は勤務時間と処遇、そういうところに絞ってのお伺いですけれども、いずれにしても400名強の職員を抱えている病院です。いろんな課題があるのは間違いないと思います。
 今の応召義務や看護師さんの臨時の対応、それが強く求められる病院としては懸命に取り組んでおられる。それは強く感じます。スタッフ、院長の取り組みに敬意を払います。そして、今までもいろんなところで取り上げられています根っこにある医師を初めとする人材の確保という大課題に誠実に向き合っていかれることをこれからもよろしくお願いして、病院に関しては区切りたいと思います。
 さて、その上で敦賀市職員の勤務についてお伺いします。
 3月議会での質問の答弁の確認も含めて質問させていただきます。
 前回、3月、いろんなお伺いをしたわけですけれども、それ以降、市職員の時間外勤務削減、これについての取り組み、それはどのような取り組みを行ってこられたのかお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 それでは、お答えさせていただきます。
 長時間労働を抑制し、職員の心身の健康を保つため、今年度から行財政改革の一環といたしまして超過勤務に対する意識改革というのを行っておるところでございます。
 具体的には、所属長が業務命令として超過勤務を行わせるための事前申請、また事前承認の徹底、定時退庁や帰宅を促すパソコン端末への画像配信、また帰宅を促す館内放送、ノー残業デーの徹底のほか、月ごとに各自が業務量を見積もり、目標を定めた上で無駄なく業務を進めるとともに、業務量を平準化するため超過勤務計画の作成というのを行っているところでございます。

3番(北川博規君)

 今ほど取り組みをお伺いしましたけれども、具体的な数値、データでもお聞きしたいんですけれども。
 例えば、その結果は平成27年とこの時期、同時期と比べてどのように改善されているのかとか、3月議会の中で5年前と比べ超過勤務の総時間数が2万6500時間増加になっているという、そういう状況をお伺いしました。現時点で平成27年度と比べてどのような変化があったのか、お聞きしたいと思います。

総務部長(刀根茂君)

 現時点での本年の実績が把握可能な4月から10月ということでの平成27年と本年、平成29年の超過勤務時間を比較してお答えさせていただきたいと思います。
 今年度4月から10月の超過勤務時間は、災害対応を除き7万7901時間、平成27年度の同月での超過勤務時間は、同じく災害対応を除き7万5501時間となっているところでございます。
 今年度のほうが2000時間ほど多くなっておりますが、これにつきましては国体推進課の職員の超過勤務時間が大きく増加しております。平成27年に比べて約7000時間ほど増加しているわけでございまして、こういうことからその分を差し引けば5000時間ほど減少しているということになろうかと思っているところでございます。

3番(北川博規君)

 いろんな取り組みは毎年毎年あるものだと思いますけれども、国体、確かに国体ございましたよね。プレ国体等での時間ということで今は受け取りしておきますけれども。
 それでは、平成27年度において超過勤務時間が60時間を超えた職員の数が364名、また80時間を超えた職員が165名というふうにお聞きしました。平成27年度の同時期に比べて今年度改善されているのか。また、最も多い方で現時点で何時間なのか、お聞きしたいと思います。

総務部長(刀根茂君)

 それでは、先ほどと同じく4月から10月までの27年と平成29年の一月当たりの超過勤務実績を比較してお答えをさせていただきたいと思います。
 今年度4月から10月の超過勤務時間が60時間を超えた職員は176人、80時間を超えた職員は78人、平成27年度の同月での超過勤務時間が60時間を超えた職員は257人、80時間を超えた職員は114人となっているところでございます。
 平成27年度に比べ、今年度は60時間超えで81人、80時間超えで36人減少しているという状況でございます。
 また、今年度の最も多い職員というのは一月170時間となっているところでございます。

3番(北川博規君)

 いろんな取り組みの成果が数の上ではあらわれたのかなと、そんなふうにも捉えられますけれども、ここからその中身について少し踏み込ませていただきます。
 まず、先ほどお聞きした取り組みの中でノー残業デー。水曜日、ノー残業デーということに設定されていると思うんです。そのときには早く帰りなさいよという指導もあり、帰るんだと思いますけれども、風船を持っていて一つのことを握ったらその周りがぷくっと膨れるのと同じように、水曜日の時間を削減する。それは結果として、成果としてきちっとあらわれているのかどうか。まずそこをお願いしたいんですけれども。

総務部長(刀根茂君)

 結果としてあらわれているのかという御質問だったと思います。
 本年度より水曜日のノー残業デーということを徹底しまして、緊急の業務により超過勤務を行う場合には、残業申請書の提出だけでなく超過勤務命令簿に総務課長の合議、いわゆる承認ということを必要といたしまして、また、残業申請をすることなく超過勤務を行った部署については庁内掲示板にて公表を行うというようなことの取り組みをしたわけでございます。その結果でございますが、水曜日に超過勤務を行った部署は前年に比べまして5割ほど減少したという現状でございます。

3番(北川博規君)

 となりますと、1点不思議なのは、水曜日の業務というか時間が減りました。そうすると水曜日に本来ならばやっていた業務、これは一体どこへ行ったのかという、その点についてはどんな認識をお持ちでしょう。

総務部長(刀根茂君)

 当然ながら業務量そのものが減るということではありませんけれども、たとえ水曜日以外に業務が上乗せされたとしても、週一度は残業しない日を設定することにおきまして、オン、オフのめり張りをつけることができて、ワーク・ライフ・バランスの推進にもなろうというふうに考えているところでございます。
 確かに職員は変革の中で苦労し頑張っていると思います。その中において、水曜日は定時で帰らなければいけないという意識が働くことにより、限られた時間内で業務を行うにはどうすべきかを各所属、各自で業務の平準化を通して考えていただき工夫することで、事務の効率化につなげていくきっかけになってほしいというように思っているところでございます。

3番(北川博規君)

 確かに今出ましたように、オン、オフ、めり張りをつける。そういう点では意識は随分変わっていくんだろうなと、そういう気はします。
 ただ、業務量が変わらない中ですから、恐らく火曜日または木曜日、そして何よりも精神的にきょうの分をあすに持ち越す、そういう見えないあつれきはあるのかなと、そんな思いもないではありません。
 そこで、前回もお聞きしましたけれども、今回は詳しくお聞きしたいんですが、ことしの1月20日、厚生労働省から労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン、長い名前ですけれども、それが示されて10カ月になります。
 そのガイドラインの内容についてお伺いしたいと思いますが、このガイドラインは何をどのように改善していくためのものなのか。また、そのガイドラインを守っていくためにどのような取り組みをされているのかをお伺いしたいと思います。

総務部長(刀根茂君)

 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインにつきましては、使用者が労働時間を管理する責務があることを改めて明らかにするとともに、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置等を明示したものと理解しております。
 内容といたしましては、労働時間の適正な考え方、始業・終業時刻の確認及び記録、賃金台帳の適正な調整、時間外労働の時間数に上限を設けて適正な申告を阻害しないことなどが明示されているところでございます。
 本市におきましても自己申告制により終業時刻の確認を行っており、時間外勤務の事前申請を所属長が承認することによりまして勤務時間の把握を行っているということでございます。

3番(北川博規君)

 今おっしゃった部分だと思うんですね。とにかく始業から終業まで、この時間を的確に把握しなさい。そして、その把握については使用者、つまり管理者になるんだと思いますけれども、みずから現認する。自分の目で確かめなさい。そして申告に当たっては、申告とは別に客観的なデータ、パソコンまたはカード、そういうものによって確認をして、大きな差がある場合には直接それを問いなさいというような内容になっていますけれども。
 始業から終業まで正確な把握、これが一番大事なところなんですけれども、それプラス申告以外に客観的なものによってそれを確認していく。そして管理者が現認していく。その部分についてはどのような取り組みがなされていますか。

総務部長(刀根茂君)

 時間外勤務の申請様式という中に予定時間と実際の実施時間を記入するような様式となっております。予定時間を超えて時間外勤務を実施した場合も、申請用紙に実施時間を記入することにより正確な時間が把握できるようにという形をとらせていただいております。

3番(北川博規君)

 ちょっとお伺いしたいんですけれども、市役所職員の始業時間というのは何時何分ですか。

総務部長(刀根茂君)

 市役所は8時30分からです。午前8時30分です。

3番(北川博規君)

 これは余り突っ込みたくはないんですけれども、例えば8時半始業ですよね。そうすると、その前に仮に職員の打ち合わせとか朝礼があったとすると、この時間は勤務時間の始業の中に入るのかどうなのか。その点いかがなんですか。

総務部長(刀根茂君)

 始業開始前の事務連絡とか課内の打ち合わせ時間、これについては始業時間というふうには捉えておりません。

3番(北川博規君)

 それも含めて、もう一度きちっと精査する必要があるんだと思います。
 いずれにしてもガイドラインで示されている中身、そして申告時間と、それから勤務実態、これに乖離した部分がないのか。それをきちっと把握していく。それがガイドラインの示すところでもありますし、ぜひその意識を高めていただきたいなと。
 もしそれがなされていないとすると、暗黙の中で仕事をしている。しかもそれを黙認しているということになってくると、サービス残業というのを曖昧にする。仕事時間を曖昧にすることでサービス残業を黙認するし、利用している。そういうふうに解されても仕方がない状況じゃないかなと思いますけれども、いかがですか。

総務部長(刀根茂君)

 先ほども申し上げましたけれども、時間外の申請につきましては、予定時間と実際の実施時間を把握することによりまして始業時刻の把握を行っているということでございます。
 また、時間外勤務の申請から所属長の承認、取りまとめまでを今後におきましては電子化する庶務事務システムの導入というのを検討させていただいておりまして、より正確に終業時間の把握を行うことができるように、今後についてはそういったことを進めていきたいなと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 今ほどの電子化システム、これは大変魅力的な発想だと思いますし、早急にその対応を進めていただけるということでお願いしたいんですけれども、市長さん、その方向は間違っていないということでよろしいですか。

総務部長(刀根茂君)

 今ほど申しました電子システム化にしていくという方向で鋭意検討し、平成30年度からでも導入できるような方向で考えております。

3番(北川博規君)

 よろしくお願いします。
 次に、3月の時点で答弁にあった言葉について確認させていただきます。
 まず、地方自治体においては、一部の事業を除きますが、三六協定がなくても労働時間を延長し云々という言葉がありました。その答弁の中にあった一部の事業とは、本市の場合何なのか。そして、それは法的にはどのように規定されているのかお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 3月議会でもお答えさせていただきましたとおり、これにつきましては労働基準法第33条第3項におきまして、別表第1に掲げる事業を除き、臨時の必要がある場合に時間外労働させることができると規定されておるところでございます。
 その別表第1には、製造事業とか電気通信の事業等が掲げられておりまして、本市に関係する事業といたしますと水道の事業が該当するものと考えております。

3番(北川博規君)

 病院、そしてその中には水道とあります。
 病院のほうは三六協定をきちっと組んでいくということで間違っていないと思うんです。
 水道事業なんですけれども、今の法的な部分からいうと三六協定を組んでいかなくてはならないということになりますけれども、それに対してどのようなお考えをお持ちでしょうか。

総務部長(刀根茂君)

 今ほど言いました水道事業ということにつきましては、下水道事業の公営企業化とあわせまして三六協定の締結が必要であるということの認識はしております。
 以上です。

3番(北川博規君)

 認識はされているというのはわかりました。
 それでは具体的に、例えば水道、下水道は組みます。ただ、それ以外の同じフロアで仕事をしている方は三六協定は組んでいません。そのあたりの煩雑さというのが生まれてくる可能性もあると思うんですけれども、その点について、今後の見通し、方向性というのをもう一度確認させていただけますか。

総務部長(刀根茂君)

 三六協定につきましては、事業場ごとに締結する必要がありまして、場所的に分散している事業所はそれぞれで締結する必要があるというふうに思っております。そのため水道事業のみ三六協定を締結する必要があって、その中での煩雑な状況にはならないかなというぐあいには思っているところでございます。
 今後の水道事業以外のものについての取り組みということにつきましては、行政改革の一つである超過勤務時間の削減ともあわせまして、協定の締結については慎重に対応してまいりたいと考えております。

3番(北川博規君)

 今のお言葉のニュアンスからすると、水道、下水道については三六協定を組んでいく方向だというふうに受け取りますけれども、いいのかということと、その締結については、市長さんとしての判断としてはいかがなものですか。

総務部長(刀根茂君)

 水道事業につきましては、先ほども申し上げたとおり三六協定の締結が必要であるということは考えておりまして、今後、そのあたりについても検討していくという形になろうかと思います。

3番(北川博規君)

 これは法的に示されているという大変厳しい部分もありますけれども、法的に示されているというものですので、前向き云々とかそういう話ではないかなという気がします。しっかりと対応していただきたいと思います。
 以前の質問の中で、三六協定を組むとかえってサービス残業がふえるんじゃないかという、そういう発言があったように思います。その考え方がちょっと理解できなくて、もう一度ここで確認したいんですけれども、お願いします。

総務部長(刀根茂君)

 3月議会でもお答えさせていただいたとおりなんですが、各課の繁忙時期というのは違いがあるわけでございます。時間外勤務の上限を定めてしまうと、上限を超える部分については、やむを得ず時間外勤務が必要な場合でも申請せずに残業する職員が出てくる可能性があるということの意味でございます。

3番(北川博規君)

 でも、病院にしても医師のほうはある程度のラインを引いて、そこできちっと協定を締結しています。そういうことを考えると、繁忙時であろうと何であろうと一つのラインを引いていく。そのラインが青天井であるのを今改めようという動きになっているわけで、そこまで到達していない今の敦賀市の職員の状況というのは、改善していかないと取り返しのつかないことになるんじゃないかなと。そんな気がしますので、ぜひもう一度精査していただきたいなと思っています。
 次ですけれども、市長さんは3月の同じようなやりとりの中で、業務の偏りということをきちんと平準化していきたい。行政改革によって業務執行の効率化に努めるとともに、時間を削減していくことが職員にとっても必要である。例えば、一月の勤務時間の超過の予定というものを出させて、それぞれチェックして課の中または部の中で平準化していく。そして業務が過重にならないように取り組んでいきたいと。そういうふうにお話をされています。
 このキーワードの平準化という言葉なんですけれども、この平準化がそれぞれの部署でどのように実施されて、どのような成果になってあらわれているのかをお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 このことにつきましては、先ほども申し上げさせていただいていますが、業務量を平準化するということのために、月ごとに各自が業務量を見積もって超過勤務計画の作成を行っております。所属長が課員の計画を精査し、偏りの確認と平準化を実施しているという形をとっているわけでございます。
 こういう形をとった結果、本年、超過勤務時間の60時間を超えた職員あるいは80時間を超えた職員が減少しているということの数字があらわれておりまして、平準化の成果があらわれているのではないかと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 60時間、80時間の職員が減っている。それは成果だと思いますけれども、決してそれは平準化ということからの成果というふうには捉えにくいんじゃないかなという気がします。
 というのは、市の職員は一人で自分に与えられた職務をやるワンオペレーション。ワンオペという言葉が一時流行しましたし、その言い方をするならばワンオペ公務、自分のスペシャルな職務をやっていく。その中で標準化をやっていく。それにはかなり難しい部分があると思うんですけれども、それについてもう一度、本当に実践できるのかどうか。そのあたりについてお伺いできますか。

総務部長(刀根茂君)

 各業務につきまして事務分掌において決めておるんですけれども、事務分掌におきましては正担当と副担当というのを設けております。複数の担当者で業務に当たっているということでございます。
 また、部長の裁量によりまして、事務量が多く作業的な業務については、部単位で一時的配置の変更などを含めて協力できる体制というのをそれぞれの課、部の中でそういった体制づくりをとっているところでございます。
 業務量の平準化には各所属長が課員の状況を把握することが必要だと考えておりまして、そのためにも引き続き月ごとの各自が業務量を見積もり超過勤務計画の作成を行うことで所属長による偏りの確認と業務の平準化の工夫を続けてまいりたい。そういった形を考えているわけでございます。

3番(北川博規君)

 難しい部分はいっぱいあると思いますけれども、ぜひその方向も加味しながら、新しい取り組みもあるならそれを実践していただきたいと思います。
 市の職員の年休取得日数が1人当たり4.7日というふうにお聞きしました。一般企業の年休の取得は大体9.7日と考えると、大体5日間の差があります。5日間、つまり40時間ですよね。それを本庁の職員数400ということで考えますと約1万6000時間。要するに年休を減らすことによってその1万6000時間を過重な労働に耐えるために使っている。そんなふうに捉えられないか。大変私はその点、懸念します。
 年休をとっても自分にいずれ返ってくる。同僚に迷惑をかけたくない。へとへとになっても休めない。苦しさが伝わってくるような気がしますけれども、その点についても年休ぜひ自由にとれるようにしていかなくてはならないでしょうし、それを啓発していく。その必要性を強く感じます。
 いずれにしても問題が業務量と人的な不足にあるのは間違いないんじゃないかなと。その点について、市長の所見をお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 ただいまの議員の御質問は、要するに業務量が多過ぎるのではないかと。あと、職員の年休の消化率が少し悪いのではないかというような御質問の中での見解だと思いますが。
 今ほど、ことしから取り組んでいる各所属での業務量の平準化とかいうことを進めることによって、そういった部内、課内の中での時間帯もとれてくるんじゃないかということは期待しているところでございます。

3番(北川博規君)

 わかりました。
 次の大きな課題、市職員の超過勤務手当の支給、この部分に入りたいと思いますけれども、12月現時点で今年度の超過勤務手当の支給状況はどうなっているのか、お聞きします。

総務部長(刀根茂君)

 それでは、お答えいたします。
 条例、規則等に基づきまして、正規の勤務時間を超えて処理することがやむを得ないと判断されるもののうち所属長が認めた部分について手当を支給しているところでございますが、限られた予算の中での全ての時間分を手当として支給することは難しい状況でございます。
 今年度から行財政改革の一環ということで超過勤務に対する意識改革を行っておりますが、今後も引き続き超過勤務時間の削減と同時に、手当の支給については改善していきたいと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 前回も思ったんですけれども、全額支給が難しいというこの言葉、これは大変問題があるんだと思わざるを得ないんですよね。公の場でそれが通っていくというのは、これは厳しいかなという思いがします。
 それは置いておいて、3月のときに予算は90%、前年度をもとにして立てていると。12月で人件費の補正を行ってやっていきますよということでした。
 今議会の補正予算の中にどのようにその補正が組まれているのか、お伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 超過勤務手当につきましては、今回の12月補正予算の中で、全会計合わせまして4556万2000円を計上しておるところでございます。
 昨年の補正額が3062万4000円となっていることから、本年約1500万円の増となっており、手当の支給についても改善されているものと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 確かに手当の中の超過勤務手当は、全ての課で増額になっています。
 ただ、その額ですけれども、どのような試算でそれが出されているのか。そしてまた、中堅職員でいうと何時間分の金額が保証されているのかお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 各所属のほうから提出されました超過勤務手当の見込み額というのを基礎にいたしまして、業務量とか過去の超過勤務の実績、今年度の手当の支給状況などを勘案いたしまして設定をさせていただいたところでございます。
 また、2つ目に中堅職員の何時間分ということでの御質問だったと思いますが、計上額であります4556万2000円を中堅である係長級職員の単価で換算した場合、約2万2000時間分を確保したということになります。

3番(北川博規君)

 現時点ではそれでやっていけるという見込みということですけれども、もしそれが足らなくなった場合、3月での補正、または次年度での補塡、それが求められることになるんだろうと思っています。
 3月議会で、60時間を超えた超過勤務に対しては本人の意思によって代替休、超勤代休、これをとることもあると。この支給、そして超勤代休の取得の状況を伺ったんですけれども、その時点では今は手元に資料がないということでした。
 改めてお伺いします。平成28年度の対象職員の超勤代休の取得状況、あわせて休日出勤時したときの代休取得の状況をお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 平成28年度におきまして、月の超過勤務時間が60時間を超過した職員は302人でございます。そのうち超勤代休を取得した職員はゼロ人で、割り増し支給した職員が74人、それ以外は休日を含めた振りかえ代休の該当ということになるわけでございます。
 休日勤務したときの代休についても各課で管理をしておりまして、平日の振りかえと混合していることによりまして、取得状況についてはそれぞれまた把握はできていないというのが現状でございます。そういったことから、今後、超勤代休あるいは休日の振りかえもしっかりと区別して把握できるように、先ほども申し上げました庶務事務システムの導入をすることによって、しっかりとそういったことの把握に努めてまいりたいと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 もう一度確認したいんですけれども、302人います。その中で超勤代休をとったのはゼロです。そして手当として支給したのは74名です。そこまではわかるんですけれども、振りかえ代休で処置したのは残りということになっていますけれども、振りかえ代休というのはどういう。超勤の振りかえですか。もう一回説明をお願いします。

総務部長(刀根茂君)

 いわゆる平日に超過勤務しますと、それが例えば4時間とします。その4時間が1日7時間45分でしたか。そういった時間で計算した分の4時間オーバーした分を振りかえという時間帯に合わせて休んでもらうということでございます。

3番(北川博規君)

 理屈では何となくわかるような気もしますが、法的には許されないですよね。そこをもう一度精査していかないといけないんじゃないかなと思います。
 人件費は義務的経費です。その義務的経費を、つまり人件費を削っていろんな施策を行っていく。これは正直言って間違っているんじゃないかなと。そのあたりをもう一度きちっと精査していっていただきたいんですけれども、これは市長の所見をお願いします。

市長(渕上隆信君)

 採用におきましては、きちんと適正な人数を採用しているつもりでございます。
 業務につきましては、適正な業務でしていただきたいというふうに思っていますし、平準化を図っているということでございます。

3番(北川博規君)

 ちょっとちぐはぐしたやりとりになってしまいましたけれども、いずれにしても、きちっと正面から向き合えるような、そういう対応をお願いしたいということです。市長とずれたのが大変残念ですけれども。
 次に行きます。
 市職員の心身の健康という部分についてお伺いします。
 この内容に入る前に、改めてお伺いしておきますけれども、市長の過労死ラインに対する認識をお聞きしたいと思います。

市長(渕上隆信君)

 過労死ラインとは、健康障害リスクが高まるとする時間外労働時間を指すものであり、発症前1カ月におおむね100時間または発症前2カ月ないし6カ月にわたって1カ月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合が判断基準になると考えています。

3番(北川博規君)

 ありがとうございます。
 市長は、職員の健康を守ることは使命だと、そう述べておられます。職員の健康実態について伺いたいんですけれども、精神疾患等の理由で病休をとっている職員の数が増加している、そういうふうにお聞きしました。
 その数の推移とその原因について、どのように捉えているのかお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 平成27年度の病休取得者のうち精神及び行動の障害によるものは6名、平成28年度は11名となっております。本年12月1日現在では4名が病休等を取得している状況でございます。
 原因といたしましては、業務内容によるもののほか、家族とかプライベート関係など職場や職場外の心理的ストレスが要因にあるものと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 いろんな理由があるんだと思うんです。メンタル面や心の健康管理、それに対してはどのような取り組みがなされているのかお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 国におきましては平成27年12月から年1回のストレスチェックとその結果に基づく面接指導の実施を義務づけたところでございます。これを受けまして、本市においても昨年度からストレスチェック及び面接指導を実施いたしまして、職員にみずからのストレスの状況について気づきを促し、個人のメンタルヘルス不調のリスクを低減させるよう努めているところでございます。
 また、メンタルヘルス対策といたしまして、若手職員向けには未然にストレスの原因及びストレス反応を知り対処能力を高める研修を、管理職員向けには職場環境の改善や望ましいコミュニケーションのあり方などラインケアに関する研修を行っているところでございます。

3番(北川博規君)

 例えば、そういう研修を受けたとしても、公務員の場合、職場や勤務についての訴えとかSOS、それを発信しようとした場合、どこにどのように発信していけばいいのか。その点を確認したいんですけれども。

総務部長(刀根茂君)

 まずは職場の上司に相談するなど所属内での取り組みが必要であると考えているところでございます。また、勤務時間その他の勤務条件、服務等の人事管理全般に関しては総務課で相談を受けることも可能であるわけでございます。
 そのほか勤務条件に関しましては、職員団体を通じて要求や改善を求めることができるとともに、公平委員会に対しての勤務時間の措置要求を行うこともできるとなっているところでございます。

3番(北川博規君)

 今ほど公平委員会という言葉が出てきました。
 それでは、この公平委員会の職務、何らかの形で公平委員会に訴えがなされたときの扱いの流れ。そして、これまで公平委員会に受け付けられた件数。そのあたりをお聞きしたいと思います。

総務部長(刀根茂君)

 公平委員会は、市職員の勤務条件に関する措置要求と職員に対する不利益な処分を審査して、これに必要な措置を講じ、もって人事行政の公正を期することを目的に設置されている機関でございます。
 勤務条件に関する措置要求に関しましては、要求書の調査、補正後、受理された場合、議案の審査を経て当該要求の容認、棄却、却下の判定を行うことになるわけでございます。
 これまでに受け付けた件数につきましては、把握できる期間の中では1件でございます。

3番(北川博規君)

 これまでの歴史の中で受け付けたものが1件。この公平委員会の受け皿、SOSの受け皿の存在とか認知をきっちりやっていく必要があると思いますけれども、これからの啓発についてお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 公平委員会につきましては、地方公務員法第7条で設置が義務づけられておりまして、職員にとっては周知の事実であると思われるため、特に啓発等を行う必要はないものと考えているところでございます。
 その他ストレスチェックにおいて高ストレスであると判断された場合には、産業医との面談を受けるような積極的な勧奨を行うなど、メンタルヘルスの不調の未然防止には努めてまいりたいというふうに考えております。

3番(北川博規君)

 周知の事実とおっしゃいますけれども、周知の事実だと思っているものがそうでないからいろんな問題が起こってくるわけで、その啓発についてはぜひ前向きに検討いただきたいなと思います。
 次に、市の非正規の職員の処遇についてお伺いします。
 昨年、処遇について時給の改善が行われたことについて確認をさせていただきます。お願いします。

総務部長(刀根茂君)

 昨年の10月の最低賃金改定に伴いまして、臨時職員及びパート職員の賃金の見直しを行い、全体で平均5%程度の賃金引き上げを行ったところでございます。特に保育士や児童クラブに勤務するパート職員につきましては、県内他市の状況を勘案して15%程度の引き上げを行っているところでございます。

3番(北川博規君)

 その中で、パート、臨時の方はそういう結果でした。ただ、嘱託の方の給料については手つかずの状況でここまで来ています。それについての見解をお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 嘱託職員につきましては、臨時職員、パート職員と異なりまして月給制をとっております。毎年昇給を行っていることから、決して手つかずの状況ではないとは思っているわけでございます。

3番(北川博規君)

 わかりました。
 非正規の方の勤務実態、そして超過勤務手当の支給についてお伺いしておきます。

総務部長(刀根茂君)

 出先機関の施設における貸し館業務とか運転業務を担う職員につきましては、定例的に超過勤務を行う必要というのが出てくるわけでございますが、その他の職員につきましては、基本的には超過勤務を行うということはございません。
 手当につきましては、所属長が必要と認めた部分については支給をしておるところでございます。

3番(北川博規君)

 支給しているということで伺っておきます。
 次に、保育士、幼稚園教諭の服務と処遇についてですけれども、就学前教育に携わる保育士、幼稚園教諭の勤務の状況をお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 保育士と幼稚園教諭の超過勤務の状況ということですね。一月当たりの平均超過勤務時間につきましては、正規の保育士が10時間、正規の幼稚園教諭が4時間、非常勤につきましては、保育士、幼稚園教諭ともに基本的には超過勤務は行っていないというところでございます。

3番(北川博規君)

 まず、その中の正規の職員ですけれども、時間外勤務60時間、80時間を超えた職員数をお聞きしたいと思います。

総務部長(刀根茂君)

 保育士、幼稚園教諭におきまして超過勤務時間が60時間、80時間を超えた職員につきましては、現在おりません。

3番(北川博規君)

 実は、保育園の保育士さんたちの超過勤務手当の支給の部分で、何時間までしかだめですよという上限を設定しているんじゃないかという、そういうお話が耳に入ってきたことがありますけれども、それについてはどうですか。

総務部長(刀根茂君)

 上限を設けてはおりません。各行事ごとの業務量を考慮した上で必要とされる部分について予算措置を行い、手当は支給させていただいております。

3番(北川博規君)

 もしその部分で現場に誤解があるのならば、きちっとその誤解を解いていく必要があるんじゃないかなと思います。
 と同時に、保育園の場合、4割以上が非正規の方ということになりますけれども、非正規の方の超過勤務の補正はゼロでした。それについて、本当にきちっとゼロでやっていけるのかどうか確認をしておきますが、いかがでしょう。

総務部長(刀根茂君)

 事前に補正するということの中で、それぞれの現場においての聞き取りの中では大丈夫だという話を聞いた上で、そういう対応をとらせていただいております。

3番(北川博規君)

 先ほどの続きになりますけれども、超過勤務手当が出ないからどうしても持ち帰り仕事が多くなる。家族総出で運動会の準備とかそういうものに着手している。そんな話も聞いています。
 本市の保育士の給料が他市町に比べて低いという声を耳にします。それをどのように捉えているのか。また、それがどんな原因で発されている言葉なのか。そのあたりをお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 給料表自体は県内他自治体と同じものを使用させていただいていますので、差が出るということはないと思われます。ただし、事務職員と同様に、若手保育士の比率が高いため平均給料月額が低いということには間違いはございません。
 以上です。

3番(北川博規君)

 いずれにしても働きがいのある職場でないといけない。これは大切なんだと思うんですけれども、ワーク・ライフ・バランスが崩れて、意に反して退職せざるを得ないと。そういうようなことはないということでよろしいですか。

福祉保健部長(上坂義明君)

 保育士の業務のうち、先ほどおっしゃられましたが、特に運動会や生活発表会等、子供たちの喜ぶ姿、成長した姿を思って衣装や小道具等を準備するため細かな作業も多く、通常の時間内におさまらないということがあることは認識しております。
 それで、園長会や主任会の機会を通して、行事等の準備について余り無理のないよう、できるだけ通常の業務の範囲でできるようお願いをしておりますし、またどうしても残業の必要な場合には超過勤務の申請をするように周知しております。その点で、ワーク・ライフ・バランスを欠くようなことは少なくなるとは考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 いろんな思いのすれ違いもあるんだと思うし、それをもう一度きちっと精査していく必要があることを感じます。どうぞよろしくお願いしたいなと思いますけれども。
 同様に、児童クラブの職員と勤務についてお伺いしたいと思います。
 児童クラブは正規の職員の方はおられず、嘱託の代表の方が中心になって献身的に子供たちの命を預かっていますけれども、それについて、まず理事者の見解を求めます。

福祉保健部長(上坂義明君)

 現在、敦賀市で実施している児童クラブの職員は、嘱託である代表者のほか、臨時職員及びパートの非正規の職員でございます。
 児童クラブには正規の職員はおりませんが、保育士や教員といった豊かな経験を有する代表者を初め、現場に従事する全ての職員が子供たちの成長の一助となれるよう責任感と熱意を持って職務を全うしてくれております。このことについては、児童クラブ職員を含め全職員について感謝しているところでございます。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 感謝していると。そういう言葉を背景に、放課後児童支援員研修、こういうものがあります。これへの参加と資格取得、これはどのように規定されて、現在の状況はどのようになっているのか、お伺いします。

福祉保健部長(上坂義明君)

 まず、児童クラブの職員につきましては、敦賀市放課後児童健全育成事業の整備及び運営に関する基準を定める条例において、児童クラブごとに放課後児童支援員を置かなければならないことと規定されております。また、放課後児童支援員は、おおむね児童40人ごとに2人以上配置することとなっておりますが、うち1人を除き資格を有しない補助員でも代替可能となっております。
 次に、放課後児童支援員の資格要件につきましては、保育士、教員の資格を有する者、2年以上放課後児童健全育成事業に従事した者等であって、都道府県知事が行う研修を修了した者――3年の経過措置がございますが――となっているところでございます。
 この研修につきましては、福井県において年3回実施される対象となる職員を順次受講させているところでございます。
 平成29年12月1日現在の資格取得状況ではございますが、児童クラブの職員数74名に対し24名が資格を保有しており、配置基準を満たしている状況となっております。

3番(北川博規君)

 この放課後児童支援員研修、まずその研修を受けるまでのハードルが幾つかある。そして、その受ける場、時間、日数についてもかなり大きなハードルがあります。それぞれ児童クラブでは少ない人数で職務を抱えながら、その人がスキルアップできるように、みんなで協力して背中を押してその研修に出しています。そして、その中で資格を手に入れる。
 しかし残念ながら、それが処遇に反映していない状況なんです。これについて見解をお願いします。

総務部長(刀根茂君)

 放課後児童支援員の資格は、試験などを経ることなく所定の研修を受けた者全てが取得できるというものでございます。したがいまして、当該資格取得をもって賃金を上げるというようなことは現在難しいと考えているところでございます。
 また、県内の他市の状況についてもそのあたりを確認させていただいているところでございますが、放課後児童支援員の資格取得をもって賃金を引き上げている自治体というのは今のところはないというところでございます。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 ほかの市町にはない。それならば、まず敦賀が第一歩を踏み出してはいかがですか。職場挙げて送り出してスキルアップしていく。その大変な苦労、それを背負っているということをもう一度確認していただきながら検討いただきたいなと思います。
 最後になりますけれども、本市の教職員の勤務についてお伺いします。
 まず、教育委員会学校教育課職員で特に指導主事の皆さんの勤務実態についてお伺いします。現時点での月の時間外勤務時間、60時間、80時間を超えた職員数、それを教えてください。

教育委員会事務局長(池田啓子君)

 お答えいたします。
 学校教育課職員のうち、平成29年度4月から10月までの実績におきまして、超過勤務時間が60時間を超えた職員数は延べ12人、そのうち指導主事の方は8名、そしてまた80時間を超えた職員数は延べ2名、そのうち指導主事は1名となってございます。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 超過勤務手当は、きちんと支給されているということでよろしいですね。

教育委員会事務局長(池田啓子君)

 正規の勤務時間を超えまして処理することがやむを得ないと判断されるもののうち、所属長が認めた部分につきましては、条例、規則等で規定する支給割合に基づきまして手当を支給するという状況でございます。
 しかしながら、予算上の制約ということなどから、全てを手当として支給するということは現在難しい状況にあるところでございます。

3番(北川博規君)

 ここでも予算上の制約から全てを支給することができないと明言されるわけですよね。これ、いいのかなと大変疑問です。おかしいと思います。
 指導主事さんは大変な状況です。以前目にした姿。夕方、食事または子供の世話のために一旦帰ります。そして、それが終わったら8時ごろもう一度やってきて4階で自分の仕事に向き合っている。その姿を何度も目にしました。業務量の減というのが難しいのかもしれませんけれども、その状況、それは今現在変わっているのかどうか、お伺いしておきます。

教育委員会事務局長(池田啓子君)

 お答えいたします。
 先生方におきましては大変忙しい日々を送っていただいておりますが、今おっしゃったように一度帰られてまた出勤というのは、その時々の御家庭の御事情などでそういったことがある場合もあるかと思いますが、それははっきり言いまして職員についてもそういったことはございますので、必要な業務について超過勤務をしていただいていると認識しております。
 以上です。

3番(北川博規君)

 ワーク・ライフ・バランスという、そういう言葉の上では大変奇妙な話です。異常だな、そんなふうに感じます。
 学校現場の状況について伺います。昨年行われた文部科学省の教員勤務実態調査によりますと、小学校で2割、中学校で4割が月時間外勤務100時間、そして小学校3割、中学校6割が80時間という話がありました。
 敦賀市の小中学校時間外勤務時間、その中で80時間を超えた職員数を教えてください。

教育長(上野弘君)

 本市の独自調査において、4月から9月までの6カ月の調査結果では、一月当たり時間外勤務が80時間を超えた教職員は、小学校の平均は約32人で、6カ月で延べ205人でありました。中学校の平均は約74人で、6カ月で延べ444人であります。

3番(北川博規君)

 済みません。この6カ月と最初に言った数字の関係性をもう一回お願いします。

教育長(上野弘君)

 再度申し上げます。
 本市の独自調査において、4月から9月までの6カ月間の調査結果で、一月当たり時間外勤務が80時間を超えた教職員は、小学校の平均は約34人で、6カ月で延べ205人でありました。中学校の平均は約74人で、6カ月で延べ444人でありました。

3番(北川博規君)

 先ほどの過労死ライン、市長のほうから確認をしてくださいましたけれども、2月から6月にかけて80時間勤務が常態化している。その職員は過労死ラインを超えているということになりますけれども、それが小学校では34人、中学校では74人いると。そういう捉え方でよろしいんですか。

教育長(上野弘君)

 各小学校で1校当たりを見ますと、例えば本市の場合ですと13校小学校ございますので、それを割り返しますと1校当たり2人から3人。それから中学校でいきますと1校当たり十四、五名というふうな状況でございます。

3番(北川博規君)

 大変な数字だと思います。
 その原因が何であると分析されているのか。また、その改善に向けてどのように取り組んでいるのか、お伺いしたいと思います。

教育長(上野弘君)

 学校の先生方の長時間勤務の要因となっている主な理由としては、小学校では学習ノートの点検や翌日の授業の準備が、中学校では部活動後の教材研究や行事の準備が挙げられています。
 その改善に向けて1日3時間程度の学校運営支援員を配置し、例えば授業の準備や後始末、学習プリントやおたよりの印刷と配布を行い、学校の先生方が子供たちに向き合う時間を確保し、学習指導や生徒指導に専念できる環境を整えております。
 また、本市においては従前から県内で唯一中学校の部活動の休養日を完全確保しておりまして、毎週水曜日、土、日どちらかの1日、家庭の日の翌日を部活動がない日というふうにしております。
 また、今年度から学校の先生方が学習指導や生徒指導など放課後に子供と向き合う時間を確保するため、部活動講師を配置し、講師単独による部活動の指導を可能にしております。
 そのほかにも、ICT機器を活用し勤務時間の縮減を図っております。例えば、市内の全ての学校がネットワークでつながり、パソコン上で互いに伝えたいことを共有するシステムを構築し、職員会議をなくすなど会議の回数の縮減を図っております。
 また、遠隔研修システムの通話機能を活用することで、それぞれの学校にいながら会議や打ち合わせを行うことを可能とし、移動にかかる時間を削減しているところであります。

3番(北川博規君)

 教育長もその実態は十分に把握していることと思います。
 文科省とか県教委がガイドラインを示しています。会議の精選や短縮、ノー残業、ノー部活デー、その負担軽減策を示していますから、それに取り組んでいると思うんです。ところが結果となってあらわれているのは長時間労働が改善どころかむしろ悪化しているという実態です。
 教員の場合、一般の公務員と異なっていて残業代は支払われません。基本給に4%という調整額が示されて、それによって教員の超過勤務が野放しになっている。この状況です。中学校の場合には、それに部活動が追い打ちをかけます。
 けさの新聞にも、県議会でも県の公教育の見直しを点検、提言していくという、そういう審議が述べられていました。いじめ防止の面からもきめ細かい観察、そして嫌なことは嫌と言えるんだという、そういう子供たちをつくるためにも、今の教員の指導体系では大変ゆとりがなく厳しい状態であるということを確認しておきたいなと思います。
 このことに対して、教育長の所見をお願いします。

教育長(上野弘君)

 まず初めに、先生方の給与は県が負担しているため、私のほうから答弁する立場ではございませんが、先生方の勤務の特殊性からの残業代、いわゆる超過勤務手当や休日給にかわるものとして教職調整額が基本給の4%支給されていることは、学校の管理服務を経験された議員ならばよく御承知のことと思います。
 また、校長先生の承認を得ての部活動についても、休日に生徒を指導する場合は教員特殊業務手当が労働の対価とまで言わないまでも支給されているという認識がございます。
 しかし、現在の学校の先生方の勤務実態を見ると多忙を極めており、国でも喫緊の課題として中央教育審議会初等中等教育分科会により、本年8月29日に学校における働き方改革に係る緊急提言が出されました。国及び県全体で学校における働き方改革が進められる中、本市としても校長会あるいは教頭会に勤務時間を意識した働き方の改善を指示しております。
 本市では、午後9時には帰宅、午後9時30分には学校を閉めるということを従前から実施しておりますが、平成28年度の4月から10月の期間では延べ131校が午後9時30分を過ぎておりましたが、本年度の同じ時期では延べ70校と半減しており、これまでの取り組みの成果として働き方の改善は徐々にですが図られていると認識しております。
 今後も、先生方が子供と向き合う時間を確実に維持しながら限られた時間の中で最大限の効果を上げられるような働き方の改善を進めてまいりたいと、このように思っております。

3番(北川博規君)

 4%の教職調整額、時間数でいうと大体8時間分ぐらいです。それによって膨大な勤務が求められていくという不自然さ、それを何とか前向きに検討していただきたいなと。市では難しい範囲なのかもしれません。
 今回は市の職員や教職員の勤務について、特に超過勤務の実態、それから手当について質問させていただきました。まだまだ確認していきたいことはありますけれども、特に現業の皆さんのことについては今回触れていません。
 ただ、今日のいろんなやりとりを通して見えてくるのは、勤務に対しての認識の甘さです。勤務時間に対する意識の低さ。何十年も前ならば暗黙のルールや内部の申し合わせで通ってきたのかもしれませんが、その感覚は今の社会では受け入れられません。今変えていかないと大きな代償を払う。これは間違いないと思うんです。
 働き方改革が重要な課題となっている今です。それ以前の問題として、堂々と胸を張って仕事ができる環境、働くということを正面から話し合える環境をつくっていただきたい。市の職員でよかったと思える職場をつくっていただきたい。
 最後に、市長の所感をお願いします。

市長(渕上隆信君)

 議員がるる質問された過剰な超過勤務や超過勤務手当については、当然改善していく必要があるとの認識のもと、取り組みを実施し、その改善傾向も見えてきておりますので、これらを継続することにより良好な職場環境を目指してまいります。
 しかしながら、議員の言われる堂々と胸を張って仕事ができる、働くということを正面から話し合える、市の職員でよかったと感じるといったことについては、職場環境の諸条件から来るものではなく、市の職員として、市民の皆さんに全体の奉仕者としての公務員の崇高な精神、仕事に対する熱意によって、その目標であったりさまざまな事業に立ち向かい、乗り越え達成する。そうしたことを繰り返して感じていくものだと思っています。
 そのためには、職員それぞれが個々において資質の向上と業務の効率化に真摯に向き合っていく必要がありますが、当市職員については、その心構えが、また覚悟が備わっていると信じておりますし、期待をしております。
 以上です。


 【平成30年3月議会】

3番(北川博規君)

 次に、これからの市職員の勤務と処遇についてということで質問させていただこうと思います。
 質問の前に少しお話しさせていただきますけれども、今、働き方改革、これが社会全体の大きな課題になっているのは言うまでもないんですけれども、私がこの問題を取り上げるのは、このことが市全体の働くということに対する意識の高まりとか働く方々のよりよい生活に直結していく、こう考えるからです。
 ここで取り上げるときに、市の職員の勤務と処遇ではあるけれども、決して市の職員とか職員組合の固有の問題ではない。民間企業を含めた本市で働く人の働き方につながる、そういう問題なんだということで、その一つの切り口であると考えていますので、それを前提としてお話を進めさせていただきます。
 12月議会の中で、質問の中で疑問点に出てきたものは幾つかあります。それも含めてお聞きしたいんですけれども、その中で時間外勤務の申請、承認、それについて電子化する庶務事務システムの導入という言葉が出ていました。そして今年度の予算にはきちっと庶務事務システム関係経費として1168万が計上されている。ここでは、その1000万強の予算が有効な予算であるということを確認したいなと思いますけれども。
 まず、このシステムによって何がどのように改善されていくのか、お伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 それでは、お答えいたします。
 庶務事務システムは、現在紙媒体で行っている各種申請業務を各自職員が持っているパソコン内のシステムに入力いたしまして所属長が承認するものであり、電子化することにより事務処理作業の効率化を図るということを目的としているところでございます。
 具体的には、超過勤務の申請、年次有給休暇の申請、病気休暇や特別休暇等の申請を電子化するということによりまして、各課の庶務担当者の書類作成とか上司の決裁といった処理を軽減することができると思っているところでございます。

3番(北川博規君)

 入力する職員には、その入力の負担というのはないということでよろしいですか。

総務部長(刀根茂君)

 現在、各自がエクセルとか手書きで作成している書類がシステムに入力するだけで完了することとなりますので、負担は軽減されるものと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 前回の質問の中で一番ポイントになったのは、実際に昨年度だと月に170時間という膨大な超過勤務時間数の職員が実在したわけですよね。このシステム導入によって職員の時間外勤務は減っていくのかどうか。このあたりをお聞きします。

総務部長(刀根茂君)

 超過勤務につきましては、職員が申請して承認された時間がシステム上に累積し、各自でその時点での超過勤務時間の状況を確認できるようになっているところでございます。そのため、超過勤務時間が多い職員は事務の効率化を図るなど各自で見直すことができると、超過時間抑制への意識づけを図ることができると考えているところでございます。
 また、所属長は課員の累積時間の一覧を一目で確認できるようになっておりますので、一覧を随時確認することによって、一人の職員に負荷が集中しないよう課内での業務の平準化を進めることにより、超過勤務の抑制が実現していくものと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 この前の質問の中にもありましたけれども、厚生労働省から示されているガイドライン、これは前も質問の中で出させていただきましたけれども、そのガイドラインの肝になる部分は現認、本当にその申請が実労働の時間にきちっと合っているのかどうか、これだと思うんですよね。その部分については、このシステム導入によって改善は図られていくのかどうか。

総務部長(刀根茂君)

 ガイドラインでは、使用者は始業、終業時刻を確認して記録することと示されております。その方法は、みずから現認するか、タイムカードやパソコンの使用時間の記録等の客観的な記録によるものかのどちらかによることとされているわけでございます。
 庶務事務システム導入後につきましては、紙媒体での出勤簿の押印にかえてシステム上にて出勤、退勤のボタンを選択することによりシステム内に出退勤時間が記録されるため正確な時間を把握することが可能となり、ガイドラインの現認は確保できると考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 よくこんな話を聞きますよね。企業では退勤のタイムカードを押した後、さあ改めて仕事しようかと。こういうことがこの中では起こらないんですか。どうなんですか。

総務部長(刀根茂君)

 そういう今議員さんがおっしゃった、指摘されたことを起こさせないためにも、一人一人職員の意識というのを高めていきたいという考えでございます。

3番(北川博規君)

 もう1点お伺いしますけれども、たしか月ごとにみずからの業務量を見積もって超勤計画を立てる。これはあったと思うんですけれども、これはこのシステム導入によって可能になるんですか。

総務部長(刀根茂君)

 今回のこのシステムによって、一人一人の一月単位の計画ということのシステムということではございません。それについては、また別枠という形で作成はするべき形になろうかと思います。
 ただ、このシステムで、先ほども申し上げましたが、課内での1人、2人が多くしているかという一覧表で、そういった課内の中でも誰が集中しているかとかいうのは一目でわかるわけでございまして、そういったことを例えば所属長が判断することによって仕事の事務を平準化するというようなことは可能になろうかと思うわけでございます。

3番(北川博規君)

 何点かお聞きしてきましたけれども、要するに、このシステムは大変便利なんですね。それぞれが自分の時間数を把握したり、担当の庶務事務の方が時間を計算したり、そういう面では大変便利なんです。
 ただ、それが時間外勤務削減に本当につながっていくのかという点で、私としたら大変疑問がある
わけなんですけれども、そのあたりどうなんでしょう。本当にこれでやれると思わないんですよね。何かが足らない。恐らく部長さんも同じ思いを持っておられると思うんですけれども、まだ道半ばだと思うんです。何が足らないのか、そのあたり何か御意見ございませんか。

総務部長(刀根茂君)

 今現在、超勤するに当たっては、昨年の平成29年度から、それぞれ所属長の中で事前にしっかりとした目標を持ったものの中で認められる超勤ということについてを現認して実施している状況でございます。
 このシステムをすることによって、それが明確に、はっきりと退勤時間もわかるわけでございまして、それがまず切りかえていく一つのまず最初の出だしになるかもしれませんが、今現在、私といたしましては、これをすることによって職員一人一人の意識づけも高まってくるだろうということも思いますので、こういうやり方について、それぞれの超勤する時間の配分とか今後の事務の1カ月の目的を定める目標値とかいうのが、それぞれが高まってくるということになってくると思います。

3番(北川博規君)

 足らないのは、何回も言いますけれども、申請上の時間と本当の実際に退勤する時間が合っているのかどうか。ここの部分が曖昧なまま残っていくということなんですよ。恐らく皆さんもそれはおわかりだと思うんですね。
 だから、もしそれを可能にするならば、まず1つ目としては、パソコンシャットダウンの時刻が把握できる、そういうような何らかの手だてがこれと合わさって生まれてこないと難しいのではないかなというのが正直なところです。
 もう一つは、何度か出ていますけれども意識。これはある程度変わるでしょうけれども、やはり意識改革、これは一般職員と同時に管理職の皆さんの意識も変えていく必要はあるでしょうし、何よりももっと大きいのは、業務量が変わらない中で時間を減らしたらとんでもないことが起こるというのは当然だと思うんですよ。
 ならば、方法は一つしかないと思うんですね。業務量を減らせないなら人数を何とかしてふやしていくということしかないと思うので、難しいことだと思います。でも、これにチャレンジしていかないと今の状況は変わらないと思いますので、これからの努力をまた一緒になって考えていけるといいなと思います。
 もう1点、別の問題ですけれども、たしか12月に職員朝礼の話をさせていただきました。これについては今どのような対応がなされているのか。これをお聞きします。

総務部長(刀根茂君)

 始業開始5分前に朝礼を実施している部署というのはありますが、その内容は、当日の業務遂行を円滑にするため必要な行事や各担当からの連絡事項を確認、共有し、始業時刻から市民サービスを開始できるよう実施しているというものでございます。
 朝礼につきましても出席をとることはしておりませんし、参加しないからといって職員の評価等につながるものではないということから、朝礼への参加が職務行為であるとは言えないことは、先般、12月議会でも申し上げたとおりでございます。
 始業開始直後に窓口対応がある部署など所属ごとに状況が違うことから、これまで同様、所属ごとに対応するということには変わりはないということでございます。

3番(北川博規君)

 これもいろんな職場で問題になることだと思うんですね。強制しないよ、義務じゃないよと。でも、30人いて29人が出てきて1人だけ出ない、これは許されない。だからその部分を変えていく必要は絶対あると思うんです。
 今の時代だからそれは現実的にできると思います。ホワイトボードを1枚用意する。または掲示板。パソコンの掲示板に入れれば、それをチェックすれば誰が見ている見ていないがわかる。そういうシステムを立ち上げるのは簡単なことだと思うので、ぜひそれは継続して研究していただきたい、そんな思いです。
 2つ目の大きな項目、超過勤務手当の支給についてお聞きします。
 これまで何度もこういう言葉を耳にしています。全額支給が難しいという言葉ですけれども、これは労働に対する対価を支払わないということを意味して、大変大きな問題がある言葉なんだと思うんですけれども、超過勤務手当の支給について、今後、何がどのように改善されていくのかお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 庶務事務システムの導入ということによりまして、各種申請業務を電子化することによって事務作業の効率化を図るということができると思います。
 また、当初予算においても業務量あるいは超過勤務実績を考慮いたしまして、昨年度に比べまして予算措置7300万ほど増額しております。超過勤務時間の削減の取り組みとあわせまして適正に対応していきたいと考えております。

3番(北川博規君)

 前年度実績をもとにして今年度の超過勤務を算出し、7300万の増を見込んでいる。これはわかりました。
 ただ、そのときに一つ問題になるのは前年度実績という言葉なんですよ。前年度実績が本当に実労働時間で正確に出されたものなのかどうか。先ほどの言葉に照らし合わせるとそこは怪しくなるんですよね。だから疑問はあるわけですけれども。
 まず何よりも、今年から「全額支給は難しい」というこの言葉は絶対我々は耳にすることはないということでよろしいですか。

総務部長(刀根茂君)

 昨年度から、超勤については事前に計画を立てて、そして所属長に事前に申請し、認められた事業については超勤として超過勤務の支給をさせていただくという方向をさせていただいているわけでございます。今年度につきましても、その方向性に向かって進めたいと思います。

3番(北川博規君)

 もう一度お伺いします。全額支給が難しいという言葉は、もう耳にすることはないのかということです。

総務部長(刀根茂君)

 事前に申請して所属長が認めた超過勤務、そういったことについての支給については支給していくという方向で進めていきたいと思います。

3番(北川博規君)

 私が以前、実体験なんですけれども、学校現場から県のほうへ行ったことがあります。そのときにこういう言葉がありました。もううちに割り当てられた超過勤務手当の分はないよ。だから、ここから先は手当がつかないように書類書いてよ。こういうことは絶対にないということでよろしいですか。

総務部長(刀根茂君)

 今議員さんがおっしゃったそういったことについては、ないという形で考えております。

3番(北川博規君)

 今の言葉を市長さんにも確認させていただきます。それはないということでよろしいですか。

副市長(片山富士夫君)

 済みません。そういう仕事にずっと前職で携わってきたものですから。
 先生がいつあちらのほうに行っていたかは存じ上げませんけれども、入力されたものは実績支給になっていたかと思います。その方向で我々も敦賀市役所でやっていこうということで、検討、努力をしているところでございます。

3番(北川博規君)

 今まで話したことを総合すると、庶務事務システムというのは、もろ刃の剣なんですよ。だから申請したものは認めなくてはいけない。そしてその分はきちっと手当を支給していく。そこに、もしずれが生じたとき、これが私たちは大変心配で、庶務事務システムのもろ刃の剣感、これは私自身とても強く感じていますけれども、その点も含めて、これから先きちっとした運用をお願いしたいと言うしかございません。
 もう1点。週休日、休日、この勤務についての対応について、どの点が改善されていくのか伺います。

総務部長(刀根茂君)

 週休日に勤務を命ずる必要がある場合には週休日の振りかえ、休日に勤務を命ずる必要がある場合は代休日の指定を行う必要がありますが、庶務事務システムの導入により所属長による把握も容易になることから、振りかえ休日が未消化とならないよう徹底を図ってまいりたいと思っております。

3番(北川博規君)

 その点もよろしくお願いいたします。
 3つ目の項目として、非正規職員の処遇についてお伺いしたいと思います。
 本市の現在の非正規職員任用のあり方ですけれども、市長さんとしてはどのような認識を持っておられるのかお伺いします。課題は何なのかも含めてお願いします。

総務部長(刀根茂君)

 非正規職員につきましては、全国的な財政状況の悪化に伴う総務省からの要請による集中改革プランにより正規職員を削減し非正規職員で補ったことなどから増加したものと認識しているところでございます。
 全国的な課題といたしましては、任用根拠とか勤務形態が統一されていないことから、統一した任用体系になるよう求められておるところでございます。
 本市におきましては、平成30年4月から臨時職員の任用期間が2カ月から6カ月に延長するよう改善を図る予定でございます。

3番(北川博規君)

 総務省などからいろんなデータが出ていますけれども、自治体の中で非常勤の方は約3分の1以上になっています。しかも、その方たちが公共サービスの提供にとって欠かすことのできない存在になっているというのも言うまでもない。にもかかわらず勤務条件は大変厳しい状況です。
 その中で、臨時非常勤職員の任用の明確化、給付体系を見直して適正な勤務条件の確保を求める。これを目的とした地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案、これが昨年の2017年5月11日に成立、公布されました。32年4月1日に施行となりますけれども、この改正法についてお伺いします。
 平成27年の地方公務員法の改正について、特に会計年度任用職員制度の導入について、どのような認識を持っておられるのかお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 会計年度任用職員制度につきましては、非正規職員の任用について、全国的に不統一な扱いをしていたものを根拠を明確にして統一を図る制度となっているところでございます。
 具体的には、任用期間を一会計年度とすること、期末手当を支給すること、産前産後休暇や育児休暇等の取得が可能となることなどが挙げられるわけでございます。

3番(北川博規君)

 敦賀市の場合には、期末手当は支給されているというようなことをお聞きしますけれども、その点いかがなんですか。

総務部長(刀根茂君)

 本市におきましては、既に期末手当の支給は行っております。

3番(北川博規君)

 32年の4月1日に施行ですけれども、それまでの取り組み、そのスケジュール感をお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 新しい制度でございますので、他の市町の状況も十分踏まえながら、時期は未定ではございますが、勤務条件等及びその枠組みを決定いたしまして、必要な条例、規則の整備を行い、非常勤職員に周知していくスケジュールをと考えているところでございます。

3番(北川博規君)

 32年4月1日から逆算しますと、この条例云々については大体いつごろというめどをお持ちなのでしょうか。ないですか。

総務部長(刀根茂君)

 今の現時点においては、いつごろに出すということはまず今のところは持っておりませんが、今ほど申し上げたスケジュール感の中で、施行期日を見据えた取り組みをしていくべきという認識は持っております。

3番(北川博規君)

 わかりました。
 最後に、簡単に三六協定についてお伺いしておきます。
 前回の質問の中で、詳しいお話はもうやめますけれども、別表第1に掲げられているものは協定が必要だというところまでは共通理解できていると思うんです。
 その一つが下水道事業、水道事業ということだと思います。それについては前回は、三六協定の締結が必要であるということの認識はしているという答弁がございました。認識はしているという、この部分に変わりはないのかどうか。そこをお伺いします。

総務部長(刀根茂君)

 方向性といたしましては変わってはおりません。

3番(北川博規君)

 やはりそういう認識を持っているのならば、きちっと胸を張って進めるように法的なものも担保していく必要があると思います。もしそれができないならば、何か方法があるんじゃないかな。そのあたりも含めて研究をしていただきたい。
 最後に、市の職員の中で三六の締結を必要とするのはどの部署なのか、確認させてもらいます。

総務部長(刀根茂君)

 以前にもお答えはさせていただいておりますが、地方公営企業に関する部署について、三六協定の締結が必要であると考えております。そのほかにも、労働基準法別表第1において該当する事業所についても、県内他市の状況もまた勘案しながら協定締結に向けての検討はしなければならないかなという認識を持ってございます。

3番(北川博規君)

 気にかかるのは、保育士さん、この部分なんです。私も研究させてもらいます。よろしくお願いします。
 ありがとうございました。


 【平成30年12月議会】

3番(北川博規君)

市民クラブ、北川です。
 通告に従って御質問をさせていただきます。今回は3点に絞ってお聞きしたいと思っています。早速、中身に入りたいと思いますけれども。
 昨年の12月、そしてことしの3月、市の職員の勤務と処遇についていろんなことを伺いました。きょうは、その追跡質問、それも含めながら御質問をさせていただこうと思っています。その後の取り組みの状況、改善の姿など何点かお伺いします。
 毎回お伝えしていますけれども、本来なら市の全ての事業所に対しての質問ということになるんでしょうけれども、市議会ということですから市、またはそれをリードする立場にある姿勢を伺うということでお願いしたいと思います。お願いしたいのは、誠実にお答えいただきたいというそれだけです。
 まず、市の職員の勤務について伺います。
 平成30年度、市職員の時間外勤務削減について、どのような取り組みがなされ、その結果が、または成果はどのようにあらわれているのかを伺いたいと思います。時間外勤務の実態は前年に比べてどのように改善されたのでしょうか、お願いします。

総務部長(池澤俊之君)

 現時点で本年の実績が把握可能な4月から10月までの超過勤務時間について、今年度と前年度、これら両者を比較しましてお答えいたします。
 今年度4月から10月までの超過勤務時間は、災害対応を除き6万1874時間、昨年度が平成29年度の4月から同じ時期の10月まで、こちらのほうの超過勤務時間は同じく災害対応を除き7万7901時間となっており、昨年度に比べ1万6000時間、約20%ほど減少しております。
 また、一月当たりの超過勤務実績ですが、今年度4月から10月までの超過勤務時間が60時間を超えた職員は141人、また80時間を超えた職員は60人、さらに100時間を超えた職員は36人。一方、平成29年度の同時期、4月から10月までの超過勤務時間が60時間を超えた職員が176人、80時間を超えた職員は78人、100時間を超えた職員は37人となっており、いずれも昨年度に比べ職員間における業務量の平準化等によりまして減少しております。
 一方、一月当たりでの超過勤務の最大時間は、国体業務に従事している職員で193時間となっております。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 今ほどの御答弁の中で、一月当たりの最大時間、これはまた後においておきまして、全体とすると大きな改善がなされているということは数字の上にはあらわれているというのがわかります。総業務量が減ったというふうに捉えるのが普通になりますけれども、実際どうなんですかね。超過勤務時間は減りました。一方で、総業務量のほうはどうなんでしょう。減っているんですかね。

総務部長(池澤俊之君)

 臨時的な部分も含めまして総業務量につきましては、どの程度かというのは把握困難かと思われます。

3番(北川博規君)

 ということは、総業務量は減らないけれども超過勤務時間は減ったということは、よほどいろんな取り組みがなされていったと思うんですよね。その中身を少しお話しいただけるとうれしいんですけれども。

総務部長(池澤俊之君)

 先ほど申し上げました業務量の平準化という言葉を使わせていただきましたけれども、こういったことを行うことによりまして、ある程度抑制といいますか削減が実現できました。
 昨年度から業務量を平準化するため、月ごとに各自が業務量を見積もって超過勤務計画の作成を行っております。業務量の平準化については、所属ごとに取り組んでいただいているものであり、何らかの数値を定め、達成したかどうかを確認するものではありません。
 ただし、同一所属内の職員間で超過勤務時間の差が著しい場合には、業務の分担について見直すよう、その都度総務課のほうから指摘を行いまして改善に努めております。
例えば、繁忙期により一時的に増加する業務で書類のチェックや確認作業を伴う場合には、複数の職員に振り分けまして所属全体でサポートする体制を整えることで特定の職員に偏重するような負担とならないような取り組みも行っております。
 国体の影響を差し引けば、超過勤務計画の作成のほか、ノー残業デーの徹底などの取り組みによりまして長時間労働の抑制について一定の成果が上がっているというふうに思われます。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 次に平準化をお伺いしようかなと思っていましたけれども、今お答えいただいたので。平準化というものは数値ではあらわすことができないもの。普通、平準化といいますと、例えば標準偏差を出してどれだけ平均と違うかとか、そういうようなやり方。そんなものではないということは今のお話でよくわかりました。
 ただ、業務量は減ってない。どうしても超過勤務をせざるを得ないというその中で、そうなってくるとやはり職員の超過勤務の多忙はあるんだけれども多忙感がないという、それは大事だということはよく言われますけれども、例えば職員の方は、夏なんかはある程度時間が来るとクーラーがとまります。そのクーラーのとまった中でやむを得ない超過勤務を行っていくというのはかなり多忙感を増すんじゃないかなという気はしますので、そのあたりの改善はぜひこれからもやっていただけるといいなと。ぜひ前向きな検討をお願いしたい部分ではあります。
 平準化についてはわかりましたので。ただ、結局は平準化ということになりますと、部のエリアでのお話というのがかなり強いということになると思うんですね。それは間違いないことだと思っています。また後でそれには触れることがあるかと思いますけれども。
 一つ残しておいた一月当たりの最大時間、去年はいろんなところで話題になりました。170時間の職員がいたと。ことしは193時間ということでしたけれども、この職員なんですけれども、去年はプレ国体はあったけれども一番最大超過勤務の職員は国体云々ではなかった。ことしの193時間、そしてそれに近い職員というのはどういう職務を持っている職員なんでしょう。

総務部長(池澤俊之君)

 近い職員といいますと、主に国体推進課に所属する職員でございます。

3番(北川博規君)

 昨年はプレ国体がありました。ことしは国体がありました。何年かに一度ということですから、それにかなりの時間を割くのは当然理解はできます。心情的には。納得もできるんだと思いますけれども、いずれにしてもこの時間を少しでもなくしていくというのが、これから。来年はそれがないので恐らくこれがすっと落ちつくということでお約束いただけるんだと思いますけれども、それはそれでお願いしたいなと思います。
 一方で、今年度、1168万円が計上されている労働時間の適正な把握をするための30年度から導入されることになっています庶務事務システム。このシステムですけれども、現在の進捗状況はどうなっているのかお伺いします。

総務部長(池澤俊之君)

 お尋ねの庶務事務システム、これにつきましては平成31年1月からの運用開始に向けまして準備を進めております。現在は、システムの構築を完了しまして、職員の操作研修会の開催に向けて準備を進めている状況でございます。

3番(北川博規君)

 このシステムなんですけれども、導入という、目玉になるような取り組みだと思うんですけれども、効果を期待する一方で、このシステムの導入によってかえってサービス残業がふえるんじゃないかというそういう不安を抱えている職員も少なくはない。これは現実なんです。申告時間と勤務の実態、これは以前にもお話ししましたように、実際の申告時間と勤務の実態というのが乖離していては何にもならないわけなんですけれども、それが乖離しないような現認していくシステム、それはガイドラインに沿ったものとして行われていく必要があるわけですけれども、その手だてはどのようにとられていくのでしょうか。

総務部長(池澤俊之君)

 庶務事務システムでは、職員各自の入力によりましてシステム内に出退勤時間が記録されるため正確な時間を把握することが可能となり、ガイドラインに示されている原則は確保されると考えております。
 サービス残業が増加する可能性の懸念というのは、退勤時間を入力した後に勤務を続けることで命令時間と実態が乖離することだと考えます。これは議員おっしゃっていらっしゃることかと思います。
 システムの導入の有無にかかわらず、現在の方法であっても命令時間と実態の乖離が発生する状況は考えられることから、まずは職員の意識づけを行うため、命令がなければ超過勤務は行うことができないということを意識してもらうよう、事前申請の徹底と命令された時間を順守し退庁するということを繰り返し周知を行っています。また、所属長には本当に必要な業務かどうか、こういったものの確認も行った上で命令するように周知しております。
 いずれにしましてもシステム導入後も引き続きこれらの意識づけ、これを行ってまいりたいというふうに考えております。

3番(北川博規君)

 前回も、年休をとらない分で、要するにいわゆる勤務時間外でサービス残業的な労働が行われているんじゃないですかというようなお話はさせていただいているんですけれども、やっぱり業務が増加しているから年休取得は無理なんだというそういう意識も職員の中にはあると思うんですよ。
 システム云々も大事ですけれども、年休取得、これも大事な部分なんですけれども、その年休取得に対してはどのような姿勢で臨んでいかれるのでしょうか。

総務部長(池澤俊之君)

 本市におきましては、心身リフレッシュを目的としまして、連続します3日間年次有給休暇を取得するように毎年初めに計画書の提出を求めております。
 また、先般公布されました働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律を受けまして、国家公務員においても最低5日の年次有給休暇の取得を義務づけると聞いておりますので、本市においても確実に休暇を取得するように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

3番(北川博規君)

 20日間プラス20日、40日間年休があったとすると、40日丸々使うということは恐らくできないのが日本の働き方だと思うんですけれども、そこまでいかないまでも、やはり10日きちっと休めるような夏季休、リフレッシュ以外にも連休というのをきちっと確保していく必要があるんだろうと思います。
 次に、今回一番お伺いしたい部分です。職員の動員という部分です。今年度の職員の動員の状況をお伺いします。

総務部長(池澤俊之君)

 お答えいたします。
 多数の職員の動員が必要な事業につきましては、担当部局のほうから総務課に動員依頼がありまして、総務課から各部局へ動員依頼を行っております。逆に言いますと、そんなに多くない動員につきましては、各部局の中で回しているといいますか動かしております。
 今年度依頼がありました動員につきましては、国体や敦賀まつりの運営に関するものなど全部で9件ありまして、延べで1307人、また時間でいきますと延べ1万779時間、業務に従事しております。また、今年度は5年に一度の住宅・土地統計調査がありまして、8月から10月までの期間で調査員21人の動員がありました。これは9件とは別でございますけれども。
 特に従事人数や時間が多かったものは、国体に関する業務が延べ1025人、時間で延べ9321時間。また、花火大会に関する業務が延べ102人、時間で延べ646時間。また、敦賀まつりに関する業務が延べで91人、時間で延べ598時間となっております。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 確認しておきたいんですけれども、動員とボランティア、この違いはどのように捉えておられますか。

総務部長(池澤俊之君)

 ボランティアといいますのは、あくまでも無償で自発的に社会奉仕的に社会活動等に参加することであると認識しておりますが、職員の動員につきましては、職務命令による業務でありまして、全て職務であるというふうに考えております。

3番(北川博規君)

 ということは、動員の場合には当然手当はきちっと担保されていると、そういうふうに捉えていいですか。

総務部長(池澤俊之君)

 動員に従事する日が平日の時間外であれば超過勤務手当の支給を、また週休日や休日であれば週休日の振りかえや代休日の指定、また超過勤務手当の支給といった条例や規定にのっとった運用を行っております。

3番(北川博規君)

 今ほどお話を聞いたときに、担当部局から総務課に要請があります。そして総務課のほうから動員をそれぞれの部署へ分けます。それはわかるんですね。それはだから総務課さんのほうは把握しておられて、手当のほうもきちっと担保していると。
 問題は、それぞれの部署で直でやる動員。このあたりの掌握は総務課さんのほうでは全く行われていないということですか。

総務部長(池澤俊之君)

 同じような取り扱いにするようなことは指示しておりますけれども、人数とかにつきましては把握はしておりません。

3番(北川博規君)

 ここでもやはり部課というエリア、その部分での扱いというものが肝になってくるんだと思うんですよ。
 動員という形で、いわゆる公務という名がつかない公務。これはこれからもふえている不安はどうしてもあります。サービス残業とつながりかねないぎりぎりのところじゃないかなと。労働時間かどうかというのは、要するに使用者が指揮命令下に置いているかどうかということですけれども、動員の場合もそれを置いているということで今確認させていただきましたので、サービス残業を強制するということにつながらない、そんな運用をこれからもやっていただけることで、これは了解しました。
 ただ、いろんな点で動員を云々するときに、やはり外部へのそういうものを依頼したり人的配置をお願いしていくという、そういう姿勢も大事かなと思うんですけれども、その点はどうですかね。

総務部長(池澤俊之君)

 これまでも敦賀まつりの警備業務など一部については外部へ委託していますが、業務内容や費用対効果も考えながら外部への委託が可能かを検討してまいりたいというふうに考えます。

3番(北川博規君)

 ぜひその部分も大きな要素として考えていっていただきたいと思います。
 1点、全然話は変わりますけれども、確認だけさせていただきます。
 水道事業についてですけれども、法的な部分で三六協定を組んでいかなければならないということは指摘させていただいています。それに対して、理事者のほうからは、水道事業については公営企業化とあわせて三六協定の締結が必要であるということを認識はしている。今後検討していくというふうに答弁いただいていますけれども、現時点での検討の対応状況をお伺いしておきます。

総務部長(池澤俊之君)

 水道事業、下水道事業の公営企業会計職員が労働時間を延長する場合には、三六協定の締結が必要であるとの認識はしております。
 先般の働き方改革関連法の成立に伴う時間外労働の上限規制によりまして、国家公務員に関しても超過勤務命令を行うことができる上限が人事院規則で定められることになりました。
 本市といたしましても、この人事院規則に基づきまして同様の上限規制を行う必要があるというふうに考えておりまして、公営企業についても同様の上限時間を基本としまして三六協定を締結したいというふうに考えております。

3番(北川博規君)

 これはとても大きな問題だと思います。法違反ということにつながっていく問題でもありますし、猶予期間もございませんので、さらなる検討をお願いしたいと思います。
 それでは次に、大きな課題として処遇について伺っていきます。
 昨年度はこんな言葉を聞いて残念な思いをしましたけれども、限られた予算の中で全てを時間分の手当として支給することはできないという答弁です。
 でも、ことしは現時点で超過勤務手当の支給状況はどうなっているのか。とても期待して伺います。

総務部長(池澤俊之君)

 所属長によりまして超過勤務命令がなされた時間については全て手当を支給しております。

3番(北川博規君)

 初めてですよ、きっと。何か腫れ物にさわるような、その話をもうしなくてもいいと思うととてもうれしいです。ただ、これを聞いている職員があんなこと言っているぜということのないようにだけはしてほしいなと思いますけれども。
 今年度、人件費については各課からの要求を基準にして予算が組まれて、総務課が全てを掌握しているということでした。それについて考察をお願いしたいと思います。

総務部長(池澤俊之君)

 平成29年度、前年度までにつきましては、29年度以前の超過勤務手当に関する予算措置、これにつきましては前年度実績の90%で計上しまして12月補正予算で調整をしておりましたが、議員おっしゃいますとおり、今年度予算から過去の実績等から算定した実額を予算計上するとともに、人事異動による人員の増減を考慮しまして4月以降に調整を行うなど実績や人員構成に応じた管理を行っております。
 本年12月補正予算についても、所属ごとの実績見込みから必要額を算定した上で要求しておりまして、実際の超過勤務時間に即した措置がなされているものと考えております。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 ありがとうございます。とても明るい材料かなと思います。
 次に、超勤代休について確認をさせていただきます。
 今年度の対象職員の超勤代休の取得状況、前年比較、あわせて休日出勤したときの代休取得の状況、このあたりをどのように改善されたのかも含めてお伺いします。

総務部長(池澤俊之君)

 超勤代休と代休取得等の実績につきましては、暦年、1月からということで暦年で集計を行うため、本年分については現時点で把握できてはおりませんが、制度の運用に当たりまして課長級を対象とした説明会を年度当初に行っていることから、規定どおりの運用がなされているものと考えております。

3番(北川博規君)

 いずれにしても昨年度、振りかえ休と代休、それが曖昧で、積み重ねて云々という話は伺って、それは違うだろうということは思いもしましたし、指摘もさせていただきましたので、大変前進だということは感じます。
 ただ、それも含めて部課で担当する、掌握するというものがやはり一番根っこにありますので、その部分への指導、それから助言というか、それをぜひきちっとやっていただきたいなと思います。
 次に、会計年度任用職員制度、32年からスタートですけれども、それに対する進捗状況をお伺いします。

総務部長(池澤俊之君)

 会計年度任用職員制度につきましては、非正規職員の任用について全国的に不統一な取り扱いをしているものを根拠を明確にして統一を図る制度となっておりまして、平成32年4月から施行されます。現在は、本市におきましては勤務条件等の検討を行っている状況であります。

3番(北川博規君)

 これは条例改正も必要になってくると思うんですけれども、そのあたりのスケジュール感もお聞きしたいんですけれども。

総務部長(池澤俊之君)

 今後のスケジュールということで、来年の8月までに給与や勤務条件等の決定、また職員組合との協議を行いまして、その後、今のところ9月に関係条例の上程、関連規則の改正を行いたいというふうに考えております。そして、10月には現在の非常勤職員に制度の内容の説明を行いまして、12月に会計年度任用職員の募集を開始し、年が明けました1月に面接、採用等の決定を行い、4月から制度の開始というタイムスケジュールを今のところ組んでおります。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 そういうスケジュール感を聞くと、何か具体的にイメージができてうれしいなと思います。
 いずれにしても市民の生活を守り、高い意識を持って職務に臨んでいる。これが市の職員なのは間違いないんです。これは市長も前回お話しいただいたとおりです。
 ただ、これから大切になるのは、市そのものが働き方という点でもモデルになっていくことなんだと思います。最後に市長の考えを伺います。

市長(渕上隆信君)

 市職員は、市民の生活を守るべく、全体の奉仕者としての高い意識を持って職務に当たっていると考えています。
 また、市民の皆様に喜んでいただく、仕事を楽しむ、変化を楽しむといった思考を持って働ける職場環境を整えるとともに、働き方改革の一つかと考えております。
 例えば若手職員による政策プロジェクトにおいては、自分たちが提案した施策が実際に予算化され実現することにより、よりすぐれた企画が生まれるとともに、職員のやる気の喚起にもつながっております。
 さらに、国を挙げて進められている働き方改革について、本市においても超過勤務に対する意識改革などを実施してきた結果、超過勤務時間の削減、手当の適正な支給について一定の改善が図られたものと考えております。
 今後も業務の合理化、効率化により職場環境の整備を進めるとともに、働きがいのある生き生きとした職場づくりに努めていきたいというふうに考えております。

3番(北川博規君)

 これで大きな1つ目の項目を終わりますけれども、これまでいろんな方が取り組んできたことがここで実を結んでいるというその感はあります。ぜひこのままきちっとした、さらに一歩前進をお願いしたいなと思います。また、いろんな職員から声が上がってくるのを楽しみにしています。


【平成31年3月議会】

3番(北川博規君)

 市民クラブ、北川です。
 きょうは最後の最後の一般質問、いろんな意味で最後の質問となります。通告させていただいた3つの点から質問をさせていただきます。すっきりといい形で締めくくりたいなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず1つ目ですけれども、生活実態把握と現状についてということなんですけれども、今から4年前、平成27年の第2回市議会で質問させていただいた内容の追跡質問が中心となります。生活実態把握の状況を確認させていただきたいと思います。
 4年前、この場で明確な目標を持った計画と将来を見通した施策が求められることを述べたのを覚えています。そのために何よりも必要なのは、現状をしっかり把握して分析していくという姿勢でありました。スモールステップでの目標値をしっかりと設定していくことが求められるのだとも訴えました。
 あれから4年たちます。渕上市長のもとで市民の生活基盤の現状はどのように向上してきたのか、また課題は何なのかを伺っていきたいと思います。

 まず、総務省の2018年の10月から12月の労働力調査の雇用形態を見ますと、正規職員、従業員の数は3497万人、前年の同期に比べて45万人の増加になっています。16期連続の増加。非正規職員、従業員も2152万人ということで91万人の増加。これは26期連続の増加となっています。役員を除く雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は38.1%、これもまた4期連続の上昇となっています。
 そんな中で、敦賀市内の労働者の正規雇用者比率はどれだけなのでしょうか。また、若者の完全失業率はどうなのでしょうか。また、敦賀市がほかの市町と比べてどうなのか。
 今尋ねた指標は、全て福井県がいろんなところで口にする幸福度日本一、その中に含まれている指標です。ちなみに申し上げておくと、福井県は女性の労働力人口比率は1位です。そして若者完全失業率は上位から4番目、非正規者比率は3位、こんなふうに幸福度の中で述べられています。
 その中で今の質問です。敦賀市の状況についてお伺いします。

産業経済部長(若杉実君)

 それでは、敦賀市内の労働者の正規雇用者比率及び若者の完全失業率については、平成27年度の国勢調査の結果をもとにお答えをさせていただきます。
 まず労働者の正規雇用者比率についてでございますが、男性は88.1%で、福井県内9市のうち高いほうから数えて1番目である一方で、女性は44.5%で、9市のうち9番目となっております。その結果、男女合計での正規雇用者比率は68.9%で、9市のうち7番目となっております。
 次に、若者の完全失業率ですが、若者に特化した数値は今現在持ち合わせておりませんので完全失業率についてお答えをさせていただきます。
 男性の完全失業率は4.0%で、9市のうち失業率の低いほうから数えて5番目である一方、女性は3.0%で、9市のうち9番目となっております。その結果、男女合計での完全失業率は3.6%で、9市のうち7番目となっている状況です。

 以上です。

3番(北川博規君)

 今お尋ねすると、どちらにしても働くということに対して、男性に関して言うならば本市の場合はかなり上位、トップクラスにあると。反面、女性はかなり低い。今の9位という位置を見る限り、9市の中では一番下位にいる。
 これなんですけれども、そういう数値は出てきました。そういう状況に対して、何か分析とか理由づけとか原因とか、そういうものは何かお持ちですかね。ないですか。

産業経済部長(若杉実君)

 正確にこちらのほうの分析した内容というものは持ち合わせてはおりません。
 そういったところで、男性の部分が高いということは、非常に女性、特に奥様方の部分の雇用、正規じゃなくて、やはりパートとかそういった部分の率が高いのではないかなと。これはあくまでもこちら側の推測でございます。
 以上です。

3番(北川博規君)

 いろんなとり方ができると思うんですよね。今おっしゃったように昔の形というんですかね、女性が支えて男性が働くという。それがいいものか悪いのか、決していいとは思いませんよ。でも、そういう形があるんだということも考えられるし、逆にというか、ある面から考えると、女性が就業する場とか、そういう形とか労働条件、そういうものではまだ敦賀市は不十分なんだと、そういう捉え方もできるのかなと思います。
 ならば、そこにある程度メスを入れていく、その必要を当然感じてくるわけなんですけれども、それはまた後ほど取り上げるとして。
 暮らしやすさ、それを考える指標というのは、今言ったようにとても大事だと思うんです。幸福度ランキング1位、先ほど述べましたけれども、寺島実郎さん監修の冊子も出ています。それが全て実態に合致している、整合しているとは言いませんが、政策の成果をはかるためには何らかの指標が必要だとすると無視はできないし、それをもとにしていろんなことを考えることも大事なんだろうなと思います。
 その点で、特に働く人にとって実質的なものということになると、平均給与。そして特にその中でも自分がいろんな支払い、必要な税金とか保障関係のものを支払った後、自分で自由にやりくりできる可処分所得。この数値は生活に直結するものとして大変貴重なものだと思うんですけれども、その把握についてはどうなっているのかお伺いしたいと思います。

企画政策部長(芝井一朗君)

 お答えいたします。
 平均給与、可処分所得につきましては、国の基幹統計であります毎月勤労統計調査や全国消費実態調査にて把握しているところでございます。
 ただ、この調査につきましては、福井県の結果として公表されているもののみでございまして、市町別の数値は公表されておりませんので、本市の数値としては把握していないところでございます。
 以上です。

3番(北川博規君)

 今ほどあったように、たしか4年前もそういうところでのやりとりはかなりあったと思うんですね。全国値があっても敦賀市の数値がない。県のものはあっても敦賀市のものは出てこない。
 ただ、今出てきたように、はっきりするのは国の中でもいろいろ問題になっている統計という問題。全然私たちとは無関係かなと思ったところが、こういうところにもいろんな形でつながってきている。だから統計というのは大事だし、それを尊重する、安心して活用できる、そういう信頼というのは大事なんだろうなと思っています。
 もう一つ、あわせて聞きます。敦賀市の貧困率、そして子供の貧困率、これについてはどうなのか。全国値は出ていますけれども、いかがなものかお願いします。

福祉保健部長(山本麻喜君)

 敦賀市の貧困率及び子供の貧困率につきましては、厚生労働省が発表している国民生活基礎調査における貧困率を参考にできると考えておりますので、本市独自での調査は実施しておりません。
 以上でございます。

3番(北川博規君)

 もう一度伺いますけれども、全国の値を参考にできるからというそういう理由づけ、全国の数値を参考にできるから本市はしていないという答弁でしたけれども、全国の数値を参考にできるというのはどういう意味合いでお話しされているんですか。

福祉保健部長(山本麻喜君)

 要するに、県、市独自の数字が出ていないということが前提でありますけれども、全国の数字を参考にしてといいますか、全国でもこの上がり下がりが当市にもほぼ当てはまるのではないかということを前提で、調査を改めてはしていないという意味でございます。

3番(北川博規君)

 全国の状況が本市にも当てはまるのではないか。ここが一番問題になるところではないかなと思うんですね。
 全国はこうなんだ、でも、もし敦賀市がそれに反する値を持っていたとすると、これは大きな事件になっていく。貧困率、子供の貧困率もよい傾向に変わっていっている。これは全国値として出ています。でも敦賀市の状況を何とかして把握したい、それが一番重要なところじゃないかなと思うんですね。
 4年前も同じようなやりとり、よく似たやりとりがありました。市内の労働者の非正規率、貧困率、子供の貧困率。市全体の実態に関する数値は把握していないという状況、それを聞きました。そして、それは残念なことですねというお話もさせていただきました。
 そしてその後、それならば、それらの実態を何をもって把握していくのかが大切になってくるんだ。現時点でそういう考えはございませんかと質問させていただいています。
 それに対して副市長さんからは、「その指標については現在のところ把握、収集していませんが、国勢調査等を初めとする基礎的な統計データをその時々の情勢や要望に応じ加工して対応していくことが基本的な方針です。今後、本市が各施策を進めるに当たっては、基礎的な統計データを中心にそれに応じたデータを収集するなど、適切に対応し、実態を把握してまいりたいと考えている」という答弁がございました。たしか2回ほどお聞きして、そういうやりとりがあって、明確になっていると思います。
 さあ、それじゃ、その部分です。伺いたいと思います。敦賀の暮らしやすさは何によって把握されて、その結果はどのように変化しているのか。それを教えてください。

企画政策部長(芝井一朗君)

 お答えいたします。
 まず、議員から過去の答弁を引いて御案内のありました基礎的データを加工し政策形成に反映した事例について、1点御紹介させていただきたいと思います。
 私の部の事例で申し上げますと、最も端的な事例といたしましては、敦賀市人口ビジョンや地方版総合戦略、そして再興プランでお示しいたしました将来推計人口が挙げられるかと思います。これは、過去の国勢調査におけます総人口、男女別人口、そして人口動態統計による合計特殊出生率を組み合わせて推計したもので、既存の基礎的な統計データを用い推計したものであります。
 一方、御質問いただきました敦賀の暮らしやすさにつきましては、総合計画の改定の際に市民3000人を対象に実施しております市民意識調査というアンケート調査によって把握しているところでございます。
 この市民意識調査の中で暮らしやすさについてアンケートをとっておりまして、直近の調査では、平成21年7月時点において、本市を住みよいまち、どちらかといえば住みよいまちと考えている方は73.9%であったのに対しまして、平成27年12月の時点では76.0%と本当にわずかではございますが数値が改善しておりまして、市民の方の満足度は向上したものと考えているところでございます。
 この市民意識調査につきましては、総合計画の改定前、おおむね5年ごとに実施しているもので、次回は来年度の実施を検討しておりまして、経年変化を捉えてまいりたいと考えております。
 以上です。

3番(北川博規君)

 人口、将来人口数、それが先ほど言った貧困率とか子供の貧困率、それにつながってくるものというのがちょっと理解できないのが一つ。
 それから、基礎的なデータを中心に加工を加える、加工して対応していくという、その加工という部分、それはどういうことなのか。2つ目です。
 3つ目、今ほどお話のあったように、アンケート、これは心情的なものだと思います。アンケート調査、これは無視できないし、とても重要なものだというのはわかりますけれども、アンケートだけで云々というのはとても短絡的であって、アンケートの背景にある冷たい数値というかその把握があって、その数値を根拠にしてアンケートの結果を裏づけていく。これが当然の手法だと思うんですけれども、それが3つ目。
 1、2、3、その点について再質問させていただきます。

企画政策部長(芝井一朗君)

 お答えいたします。
 あくまで今回、まず1点目、貧困率等の加工データにもつながるかというような御質問なんですが、こちらにつきましては、あくまで将来人口の推計のための組み合わせということですので、あくまで一例という形でございます。貧困率等々につきましては、またほかの統計等のデータの活用ということも考えられるのではないかと考えているところでございます。
 あと、加工についてということでございますが、こちらも今挙げた例でございますと国勢調査、さらに他の統計二、三のデータを組み合わせて推計人口を出しているということですので、これは加工して対応しているということにはなろうかと思います。
 あと、最後のアンケートではちょっと短絡的ではないかという御質問でございますが、議員おっしゃいますように、貧困率とか平均給与というのは確かに暮らしやすさ等をはかる一つの指標であります。国とか県とかもそれをもとに施策を打っているということも現実でございます。
 ただ、暮らしやすさという抽象的であり主観的な概念というのを全て表現し得るものではないということも、それも一つの考えではないかと。いろいろ既存の基礎的データで、それを暮らしやすさという広い範囲を把握することもまた非常に困難であると思います。

 そのため、このような主観的な抽象的な観念を把握するために用いられるのがアンケートの調査であると考えております。これはあくまで行政ではなくて、マーケティング調査などでも官民問わず採用されている手法であると考えているところでございます。
 以上です。

3番(北川博規君)

 先ほどから出している幸福度ランキングも同じ考え方の部分はあると思うんですよ。ランキングとしては1位ですよ。でも福井県の場合は、例えば教育と仕事が飛び抜けているんです。特に教育はぐんと飛び抜けている。でも、そのかわり文化が引っ込んでいる、落ち込んでいる。でもトータルとして見るとランキング1位になってしまうんです。
 ですから、満足度、暮らしやすさは満足しているんだけれども、その人によって随分捉え方は、子供に関してはいいんだけれども仕事の部分ではという。もう少し丁寧な分析というのは必要になってくるんだろうなと。
 もう一つ、先ほどからほかのデータの活用という言葉が何回か出てきました。その具体的なものはお聞きしたいですけれども、今日はここで抑えます。でも、もっと丁寧なやりとりは、分析は必要になってくるんだろうし、以前も述べました。市の職員は優秀なので、こういうデータが欲しいと言ったら担保するものは出してくると思います。ですから把握しようとする市長の姿勢があるかどうか、ここにかかってくるんだろうと思います。
 その前に、標準スケールというものをこの前のときにもお話しさせていただきました。出していただきましたけれども。標準スケール、それをどんなふうに活用しているのか。
 またその前に、一応通告に出しています4年間の数値が本市の中でよくなっている部分と、それからマイナスになっている部分、それをどのように分析されているのか。そのあたりをあわせてお願いします。

総務部長(池澤俊之君)

 議員御質問の最初の部分でございますけれども、標準スケールにつきまして。
 標準スケールにつきましては、予算編成における歳出見直しの一環としまして、行政サービス水準の適正化を図るための手法でございまして、国の基準や他市の事例等を比較調査し、適正な行政水準を確保する取り組みと言えるものでございます。この標準スケールにつきましては、現在も予算編成の中では重要な判断ツール、道具、手法として用いております。
 この取り組みによる効果につきましては、過剰な予算を削減することに比重を置いておりますが、それだけではなくて、削減ありきではなくて、議員御質問のように、本市において不足している部分について必要な措置を講じたり、また行政サービスや予算措置の判断基準としても用いております。
 例えば、子ども医療費助成費につきましては、県内他市の状況を勘案し、小学生までの助成であった対象を中学生までに拡大をしておりますし、4月から開設予定の病児・病後児保育施設につきましては、県内他市で設置が進んでいる状況を分析しまして、本市においても整備することを決定し、現在、開設、運営の準備を進めております。
 また、図書館の図書購入費につきましても、県内他市の購入状況等を参考にしまして新年度予算では拡充しております。
 さらに、国の基準を参考とした事例としましては、市立看護大学への運営費交付金につきまして、普通交付税の算定基準であります基準財政需要額、この基準財政需要額に基づきまして予算計上額の枠というものをはめ込んでおります。
 他市の事例等の調査につきましては、今ほど申し上げました標準的な部分に着目、比較するとともに、すぐれた先進事例につきましても参考にすることで、より成果があらわれるものというふうに考えております。
 以上でございます。

企画政策部長(芝井一朗君)

 私のほうからは、改善が必要な部分等の評価につきまして答弁させていただきます。
 本市の政策分野全てにこれを把握することができる既存統計が存在するとは限らず、また行政サービスを享受する市民の主観によるところが大きいと考えております。
 少し言い方を変えますと、市民の皆様を市行政の顧客と捉えれば、この市民の皆様の主観こそ大切にすべきと考えておるところでございます。このため、先ほど答弁させていただきました市民意識調査を活用しているところでございます。
 市民意識調査におきましては、主な政策ごとに市民の方の満足度をお聞きする項目がございます。この結果を平成21年と平成27年の経年比較で分析いたしますと、医療・保健の分野や商業・観光の振興、さらに不法投棄等対策、そして上下水道、また大学等の高等教育、さらに少子化対策・子育て支援等で満足度が伸びている傾向にありまして、これらの項目はよくなっていると市民の皆様に一定の評価をいただいているところでございます。
 一方、環境保護・リサイクルや文化振興、あるいは農林水産業の振興等で満足度が低下しておりますので、改善が必要な政策分野であると捉えているところでございます。
 以上です。

3番(北川博規君)

 次にお聞きしたいことがあるので、その前に女性の就労率、先ほどお答えいただきましたが、ワーキングプアと言われる年収200万未満の方の数というのは把握しておられるか、それだけちょっと尋ねておきたいと思います。

産業経済部長(若杉実君)

 年収200万円未満の方の数については、今現在把握しておりません。

3番(北川博規君)

 今答弁いただいた顧客という捉え方、いろんなところでこういういろんな体制を整えているときに、対象者を顧客というふうな捉え方、どこでもあると思うんです。
 ただ心配なのは、顧客が満足度が高い低いを判断するためにはいろんなお店へ行かなくてはいけない。Aというお店、Bというお店、Cというお店へ行って、Aが一番サービスもよかったし品物もよかったよねといったときに満足度がアップしていく根拠ができる。でも市民というのは、敦賀市に住んで、鯖江市に住んで、福井市に住んで、小浜市に住んで、そんなことないと思うんですね。一つのいわゆる顧客という捉え方をするなら、一つのお店でしか買い物をしていない。敦賀にしか住んでいない。その中で、満足度または不満度、それを完全なものとして捉えると大変不安がある。やはりさっき言ったように、それを裏づけるものがどうしても必要になってくるんじゃないか、そんなふうに思います。

 そこで、一番今日聞きたいところなんですけれども、渕上市長は以前、政策の目的によって必要な指標というものは変わってくる。その政策によってどれだけ効果があったのかというのも私は数字として知りたい。ですから庁内で検討してみたい。そんなふうに述べておられる。
 先ほども言ったように、優秀な職員です。こういうものをぜひ把握したいんだけれどもと言えば、それなりの担保するものは、かわりのものは持ってくる。準備する。その能力は十分に持っていると思うんですけれども、市長さんは、自分の先ほどの言葉を具現化するためにどのような取り組み、または指示をしてきたのか。そしてそれをどのように検討されてきたのか。実際に成果を上げたところも含めてお話しいただければいいと思うんですけれども、お伺いしたいと思います。

市長(渕上隆信君)

 今御案内いただいた私の発言は、私が就任した平成27年の第3回定例会でのものかと存じますが、政策と指標が連動するとの考えは今も同様の認識を持っております。
 このような認識から、市民意識調査を踏まえ策定した敦賀市再興プランの実施計画においては、実施計画ごとに、それぞれが目指す成果指標を設定したところです。
 詳細につきましては担当部長より答弁します。

企画政策部長(芝井一朗君)

 それでは私のほうから、市民意識調査の敦賀市再興プランへの施策や成果指標等への反映について答弁させていただきたいと思います。
 平成27年度に実施した調査結果をもとに、特に前回調査である平成21年度の調査結果より満足度が低下している施策等については、改善を要する部分として、平成28年度に策定した敦賀市再興プランの実施計画等に反映させてきたところでございます。
 また、この市民意識調査も踏まえまして、先ほど市長が答弁させていただいたように、実施計画とこれに対応する成果指標という目標数値を設定しており、この改善を目指すべく取り組みを行っているところでございます。
 なお、このアンケート調査は総合計画の改定前に実施することとしており、来年度には再度の実施を予定しております。
 そのため、現在取り組みを進めている再興プランに対する市民の皆様の評価は来年度実施する市民意識調査の満足度等にあらわれることとなりますので、次回の総合計画には、この結果を踏まえた方向性を定めていきたいと考えております。
 あと、実績をというようなお話でございました。先ほど答弁いたしましたとおり、満足度の下がった項目といたしましては農林水産業の振興というのもあったかと思います。こちらにつきましては、実施計画のレベルで土地改良事業と、あと水産業の振興の補助金、例えば敦賀ふぐの養殖奨励等の事業を盛り込んだりしております。成果目標といたしましては、年間漁獲量等とか農地の集積状況等を設定しております。
 これらを達成することにより市民の満足度を上げていくというような、5年ごとのPDCAといいますか、そういうような流れをつくっているところでございます。
 以上です。

3番(北川博規君)

 PDCAサイクル、リサーチPDCAだと思いますけれども、PDCAは、それを繰り返す、できるだけステップを短い幅の中で回していくというのがとても大事になってくると思うんですけれども、今ほどの評価云々については、一つ大事なのは、あらかじめ何かを実施するときに、どういう材料で、どの時期に誰を対象にアンケートするなり評価を求めるのか。それをあらかじめ設定しておくということが大事だと思うんですね。やってしまった後、さあ誰にしよう、どんなアンケートをしよう、いつやろうじゃなくて、あらかじめそれを決めて、それをきちっと節目節目にやっていく。その手法を大事にしていただきたいなと思っています。
 いろいろ渕上市長の4年間、いろんな成果があったことを私も認めます。リスペクトします。ぜひそれを頑張って、きちっと形にさらに固めていただきたいと思います。
 ただ大切なのは、今言った事柄が議会とか何か節目節目にぼんじゃなくて、一つの流れの中できちっきちっと押さえられていく。そしてそれをオープンに示していく。そしてみんなで考えていく。そしてフィードバックする。そのところだと思うので、そういうマネジメントサイクルをさらにこれからもつくっていっていただきたい。
そのことをお願いして、最初の質問は区切らせていただこうと思います。