2019年12月31日
新しい年に
新年あけましておめでとうございます
皆様のご支援のもと、県議会という新しいステージに立たせていただき、期待の大きさをいろいろな場で感じるとともに、責任と使命の大きさをひしひしとと感じた昨年でありました。
心より御礼申し上げるとともに、新年を迎え、改めて身の引き締まる思いです。
年頭にあたり、若干の思いを述べさせていただきます。
この7ヶ月間、戸惑うことも多かったのも確かですが、手ごたえを感じることも少なくはなかったように思います。
今、感じていることは、バランスという点で3点あります。
まず一つ目は、各市町と県行政のバランスです。
私は、敦賀地区選出の県議会議員です。ですから、敦賀のこと、嶺南のことを最優先して考えていくことは当然のことです。3年後の新幹線開業は、地域のポテンシャルに気付き、それを引き出す大きなチャンスであるのは間違いありません。敦賀の活性化のために全力を尽くす覚悟もあります。ただ、一方で、県議なのだから、地域にこだわらない、県という広い視点で判断していくべきであるという声も耳にします。大きなものに目を奪われ、大切なものを見落としてしまわないように気を張っていきたいとも思います。その両方の立場で物事を考えていくためには、まだまだ学ばなければならないことがたくさんあります。
大切なのは、しっかりと予算がそれぞれの地域の取組みに、地域の福祉に、そしてそれぞれの業種に、さらにはいろいろな働き方をしている方に公平に配分されていくことなのだと考えます。
二つ目は、現在と未来とのバランスです。
地球温暖化をはじめ、地球規模で抱える課題です。「貧困と格差」「廃プラ」「エネルギー」「食料や水」「平和」「環境」、私たちが直面している日本の「人口減少」「少子高齢化」「これからの社会保障」の姿や「主権者教育」、さらには、それらを網羅する「SDGs」の重要性や取組みについても、我々が考えると同時に、小・中・高の子供たちや生徒に、将来の姿をしっかりと正しく伝える場が必要です。それをもとに、将来に向けて、一人一人が考え、共に考えを述べあい、課題と向き合っていく場、さらには行動していくための動機付けの場が大切であると考えます。そのために、今教育の力が必要です。私たちの使命は、将来の姿を正しく伝え、考えさせることなのです。
今すぐに取り組まなければならない課題にしっかりと向き合い、より多くの方に課題を共有していただくことが私の使命なのだと決意を新たにしています。
三つ目は、「教職員の働き方改革」と「教育」のバランスです。
杉本知事新体制は、教育現場の負担軽減と教育在り方に具体的な手立てを示しつつあります。しかし、「長時間労働という働き方の改善」と「超過勤務への処遇改善」の両面をしっかりと見直していくためには、まだまだ道半ばであるのは間違いありません。
この両面をしっかりと見直していくためには、「給特法」の改善が必要です。誰もが正しいと分かっているにも拘わらず、財源を盾に方向が曲げられていくのは、不可解であり、理不尽なことであるように感じます。
このままでは、志をもった若者たちがどんどん教育の場を敬遠していくことになってしまいます。
特に、「変形労働制」という言葉だけが先行し、その中身が曖昧なまま、現場への周知もなされない中で進められていくことに憤りを感じます。
部活動の問題にしても同様です。今現在、眼を輝かせて活動している子供たち、日本の文化・スポーツの原点を担保してきた活動にメスを入れるのは、たやすいことではありません。その見通しを立てるためには、もっともっと現場の声を聞き、しっかりシミュレートしていくことが大切なのだと感じます。
これからも、いろいろな思いを少しでも形にできるよう頑張っていきたいと思います。これまで以上のご指導、ご支援をお願いいたしますとともに、みなさん一人一人にとって、充実の年になりますことを祈念いたします。
令和2年 元旦
福井県議会議員 北川 博規