希望の力

雑感

 研修会で、玄田有史教授の「希望のチカラ」という演題での講演をお聴きした。
 氏は、キリスト教では「希望」が中心として存在するが、浄土真宗では「今を精一杯生きること」を教え、禅宗では「捨てること(無我の境地)が大切である」と説くように、仏教には「希望」という言葉は登場してこないと前置きしながら、「希望」と「夢」の違いについて述べられた。その中で、「夢」は、無意識のうちにみるもの・沸き上がってくるものであり、生きるための原動力。「希望」は意識的なものであり、枯渇してしまうからこそ持とうとしなければならないものであると述べられた。さらに、希望を『Hope is WISH for Something to Come True by Action.』と定義し、4つの柱(”Wish”=強い意志 “Something”=自分にとっての具体的な何か “Come true”=実現への道筋 “Action”=行動をとっていること)が備わっていれば必ず「希望」は見いだせると訴えられた。
 中学3年間が、自分と向き合い、取捨選択・試行錯誤の中で、自らの4つの柱を探っていく・・・まさに「自分探しの旅」の入口であることを再認識させられた講演であった。
 いよいよ進路決定という大舞台に臨む3年生。一人一人が「希望」をもって進むことができるよう、みなさんの精一杯の支援をお願いします。