断ち切れない関わり

コラム

 7月9日、「敦賀市戦没者戦災死没者追悼式」に参列しました。
厳かな中に、追悼の言葉と、献花が行われました。献花の間流れていたのはベートーベン交響曲第3番「英雄」の第二楽章(ハ短調 葬送行進曲)。そのしめやかで憂いを込めたメロディーが式の厳かな雰囲気を醸し出していました。
誰もが戦争の悲惨さと苦しさ、そして今の平和を改めて心に留める2時間でした。
私の父も、戦争を体験しました。よく南洋のチモール島という小さな島の話をしたものです。父は俳句を趣味にしていて俳号を「沙羅詩」としていました。その「沙羅」というのは、南洋の島で見た花の名前なのだと語っていたのを思い出します。
私は、直接戦争を体験していません。しかし、はっきりしていることがあります。それは、もし戦争によって父が帰らぬ人になっていたとしたら、私はこの世に存在していないということです。そんな私も含め、多くの世代が直接戦争を体験していない時代となっています。しかし、今の自分がこの世に存在するという現実を考えたとき、「戦争」に対して、我々の関わりを断ち切ることはできないことを強く感じます。
自ずと、なすべきことが見えてきます。