3 学校現場の課題

私の考え

【平成28年 第2回敦賀市議会(6月議会)より】

3 学校現場の課題

(1) 勤務実態
(2) 多忙実態と取組み
(3) 部活動と職員

現場教員の勤務時間の問題を取り上げさせていただきました。すべての教員がやりがいと喜びを感じて教育に向き合っています。
ただ、その勤務の実態だけは、是非いろいろな方に分かっていただき、いろいろな面から改善の方向を探っていく機会としたいという思いでの質問です。

  1. 昨年度の「教職員の働き方・労働時間の実態に関する調査」によると、日本の小学校教員の1日平均労働時間が約12時間50分、中学校教員では、13時間20分という結果が出ています。勤務日の睡眠時間は約6時間となっています。つまり、平均5時間の残業とすると、月の残業時間は100時間を超えて、過労死ラインを超えてしまうのです。福井県や敦賀市の実態はどうなのでしょうか。今、勤務時間実態調査がすべての職員に対して実施されています。その記入は予想以上に負担感の高いものであるといわれています。職員の多忙にメスを入れようとする姿勢は評価できるものの、この調査結果をもとに、職務内容の見直しや改善がしっかりと目に見える形で行われていくことが何よりも大切なのだと思います。それがなされなかったときの弊害は大きなものになるに違いありません。
    多忙であるが故の残業です。その筆頭にあげられているのが、「国や県・市教委からの調査対応」と言われています。文科省や県教委,市町教委からの悉皆研修(全員参加の研修)の要請,調査・アンケート,報告書等の改善,削減等が必要です。その改善が叫ばれて久しいですが、さて、敦賀の場合、それらの削減は実現しているのでしょうか。改善はなされているのでしょうか。調査数は減ったという集計結果は示されましたが、現状はどうなのか。今後、現場の声を確認していきたいと考えます。
  2. 次に問題となるのは、次々に出される新しい事業や取組みです。事業にはスクラップ・ビルドが求められます。どうでしょう。今年度、前年度に比べてビルド(新たに生まれた)された事業が4、スクラップ(廃止された事業)された事業の数は7であるとのことでした。その数を聞き、現場との大きな乖離を感じざるを得ませんでした。
    現に、今示されている市の「敦賀市『知・徳・体』充実プラン」を見る限り、現場にとっては相当な負担になると思われるものです。県からは学力調査対応のための多くの取組みも求められてきます。
    ここで確認しておかなければなりません。私たちが求めるものは、「学力調査日本一」ではありません。「学力」「教養」「感性」「人間力」「生きる力」を十分に身につけた子供たちを育むことなのです。
    「全国学力調査」に特化した取組みに偏った教育は、教育の本質からずれたものであるような気がしてなりません。
    日常の勤務に加え、土日祝日にも職務に携わる教職員がほとんどです。特に、中学校の場合には、部活動の存在は大きなものです。月から金まで、長時間勤務をし、土日に部活動などに従事し、疲れがとれないまま、翌週の勤務に入っていかざるを得ないのが実態なのです。
  3. そこで、部活動についても、ふれました。中学校・高校の部活動。いろいろな考えや思いはあるのだと思いますが、中学校教員にとって、部活動の改善は不可欠の要素であることは、以前から言われています。
    教育長は、学校教育活動の一環であり、部活動顧問担当に関しても、職務命令を発することは出来るとしましたが、現在の部活動対応の姿は、「身体・精神面で過剰な負担を招くもの」であり、教職員特別措置法の内容から鑑みても、私としては、疑問の残るところです。
    生徒、保護者ともに、90%以上が「部活動が人間形成」等に役に経っている。将来にも役立っている。と回答しています。それだけ、日本の学校文化として、根づいている部活動で、敦賀市内中学校・高等学校の部活動の入部率は90%以上となります。土日祝日も部活動に従事する教員の現状も大変厳しいものです。土日祝日の部活動に関しては「特殊業務手当」として、5時間以上で3,000円が支給されている状況は、時給にすると375円、ほぼ、ボランティアと言っても過言ではありません。しかし、子供たちにとって必要な活動なのです。この実態に対してどう向き合っていくのか、
    私自身、部活動に向き合ってきました。そのとき、ひたすら子供たちと活動しましたし、いい思い出の方が多いのも確かです。しかし、家族に寂しい思いをさせたのかもしれないと思うのです。
    対価をとやかく言っているのではありません。この実態を知っていただきたいということです。

    今、ウェブサイト上でも、部活動問題、部活動顧問についての率直なコメントや疲弊する教員の声が次々とあがっています。その中で、部活動も含めた勤務態勢を考えていく必要があります。大都市部では、ようやく社会体育や民間の指導者に委ねられつつあるものの、顧問が活動に同行しなければならない体制は大きく変わることは難しい状況です。部活動のための予算措置は当然のことです。しかし、それを盾に過度に結果を求める姿勢があったとしたら、現場は悲鳴を上げることになってしまいます。
    すべては、子供たちのためにあるのだということを忘れてはならないのです。 

今回の質問の中で、最初に伺った「敦賀市の教育の特徴」である「優しさの醸成」を促すには、美しいものを美しいと感じる感性、音楽・芸術への造詣、道徳教育の推進、いろいろな要素が複合的に機能していくことが求められます。しかし、何よりも大切なのは、他を受け入れる「精神的なゆとり」であると思います。周りの大人たち、中でも直接子供たちと接する教員や生活の場である学校にゆったりとした空気が漂っていることが重要であると考えます。
学力ももちろん大切です。部活動も大切です。しかし、根っこには子供たちの成長がなくてはなりません。少しでも教職員のモチベーションを上げる取組み、現場の実態から乖離することのない教育施策をお願いしたいと思います。



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