「笑い」という文化

雑感

 土曜日、ある結婚式に列席させていただきました。
とてもリラックスした雰囲気の披露宴で、新郎と新婦が同じ職場ということもあって、同僚や友人などから温かな御祝いのメッセージのシャワーで、参列した者全員が心地よい時間を過ごすことができました。
 ただ、その中で、一つだけ違和感を抱くことがありました。それは、新郎や新婦の言葉の中には当然言葉を詰まらせたり、声が震えたりという場面は少なからずあるのですが、その度に起こる友人たちの笑いです。アルコールが入っていたこともあっただろうし、親しい関係なのはあるとしても、真剣に話そうとして心震わせる場面に「笑い」で応えるというのは・・・。
 そんな姿を見て、「笑いの文化」の変化を感じました。テレビ番組の中には、芸人たちの軽いトークやパフォーマンスがあふれ、効果音としての「笑い声」が掛け合いの間々に飛び込んできます。考えてみれば、私たちは少なからず常に笑い声のBGMにさらされているのかもしれません。幼い頃からそんな文化の中で育ってきた若者たちにとって、「笑い」は呼吸するほど日常的なことになっているようにも思えます。
 だからこそ、「笑い」のTPOの大切さを教えていかなければならないのでしょう。
 少なくとも、麻痺することだけはないようにしたいものです。