文武両道の基本とは

雑感

 大学ラグビーで帝京大学が早稲田大学を破って5連覇を達成しました。そんな快挙を報じる翌朝の新聞の片隅に「文武両道 厳しい『決まり』」と題する野村周平記者のコラムが掲載されていました。
『早大4年の黒木は今季、新チーム発足時から夏合宿まで試合出場を一切禁じられていた。理由は、単位が足りなかったから。ラグビー部は後藤監督が就任した昨季、「申請した単位のうち7割を取得できなかった部員は練習試合にも出さない」と決めた。黒木は3年時、その基準に満たなかった。
 20歳以下日本代表の黒木はチームにとって不可欠な存在。でも、後藤監督は「決まりは決まり」と一番下のEチームに黒木を落とした。早大にはこれまで留年生や卒業できない部員がいた。学校や親を納得させる意味でも、文武両道の旗印を掲げる意味でも、譲れない決断だった。
 面白いのは、黒木が腐らず、学ぼうとしたことだ。Eチームにはなかなか指導者の目が届かない。だが、4年の仲間は上を目指し努力している。「下のやつらがいて、オレがいる、ときれいごとじゃなく実感できた。」その感慨は、この日のプレーと無縁ではなかった。「最後にふさわしい試合ができたと思います」(野村周平)』

 学校という場で、スポーツを目指す子どもたちにとって、それを指導していく私たちにとって、不可欠なものを感じさせられます。