有終の美

子どもたちへ

 平成26年、西暦2014年が明けました。今日は「2学期の後半戦」のスタート日です。3年生は、この粟野中学校で過ごすのもあと2ヶ月少々、1・2年生も2ヶ月半ほどで次の学年になります。このメンバーで迎える1度きりしかない新しい年の意味を感じながら、今日はみなさんに「有終の美を飾る」という言葉を贈りたいと思います。
「有終の美を飾る」とは「終わりをしっかりしめくくるということ」「立派な成果をあげること」という意味だと言われますが、もっと大切な意味があるように思います。
 『有終』の二文字には、物事を行う上で、初めはだれでも計画を立てて一生懸命にやるが、それを最後までやり遂げる者は少ない。最後までやり遂げることは難しもの。だからこそ、「最後までやりきり、悔いを残さないことが大切なのだ」という意味が込められています。ですから、「有終の美」の「美」とは、物事を最後までやり遂げること、やりきることの美しさなのです。

 つまり、有終の美を飾るためには、最後だけ頑張るのではなく、日ごろからの努力を大切にし、最後にやりきる姿勢や姿が求められるのです。けっして、結末さえ立派にできていれば、途中のことは問題にしないという意味ではないのです。

 さあ、皆さんにとって有終の美を飾るとは、具体的にどんなことでしょうか?
  それぞれに、いろいろなとらえ方があることと思います。
・勉強のやりきること、そして、それぞれの学年で学習することを確実に身に付けて次の学年に進級することでもあります。
・自分自身を見つめきること、そして、ひとまわり成長した自分を確かめることなのかもしれません。
・ひょっとしたら、部活動の苦しい練習をやりきることなのかもしれません。
 
しかし、「有終の美を飾る」ために、なによりも必要なこと、最も大切なこと、それは、「この3ヶ月間、真剣に精一杯生きる自分を貫き通すということ」なのだと思うのです。

 さあ、今日から始まります。
 皆さん一人一人が有終の美を飾れることを願っています。