教育

20111222

 私たち一人一人が自分だけの花を咲かそうとしています。そしてそれを支える枝や幹を持っています。
 しかも、それぞれの枝や幹を見て、その違いを知ります。
 自分の枝や幹と比較して、「あの人のしっかり枝や幹が羨ましい」と感じ、「自分ももっと立派なしっかりした枝や幹がほしい」と思い、悩んだり苦しんだりすることも多いに違いありません。

 しかし、今のみなさんに大切なのは根なのです。枝や幹をしっかりと支え、十分な養分を贈り続ける。地中一杯に広がったしっかりした根を持つことが大切なのです。

 ここで、大きな問題があります。それは根だけは見えないということです。

 「見えないからこそ、大切であり、怖さを感じる部分です。」と書きました。
この見えないが故の怖さを感じることが子どもから大人になっていくことなのだと思います。
 見えないうちに、自分の根は伸びが遅くなっているかもしれない。ひょっとしたらやせ細っているかもしれない。・・・もし見えれば誰かが「枯れかけているから注意しなよ。」と言ってくれるかもしれない。水や栄養を与えてくれる人がいるかもしれない。
でも見えない以上、自分の判断で、自分の力で進むしかないのです。その怖さを超えるのは、自分しかありません。

 冬は、下へ下へと根を伸ばし、見えない根を大地にしっかりと張る時です。
 根を張り続け、養分を吸い上げ続ける冬休みであることを願っています。