un sung hero  平成22年度 松陵中学校 卒業式 式辞より

子どもたちへ

みなさんは「hero」という言葉を知っていることでしょう。もちろん「英雄、華々しい活躍をした人、主人公。」のことです。では「un sung hero」という言葉はどうでしょう。「un sung 」つまり「たたえられていない」「世に知られていない」そんな「hero」。日本語では「縁の下の力持ち」と言うのでしょう。いろいろな行事や部活動の大会で、みなさんからたくさんの感動をいただきましたが、それはグランドやコート、ステージで出逢ったたくさんのheroの姿だけでなく、応援席から声を枯らして真剣に応援し、インターバルでタオルを渡し、風を送ろうと懸命に選手を扇ぐ姿から受けとったものだったように思います。君たちの魅力は、何も気づかずに素通りしてしまいがちなそんな「un sung hero」の大切さと素晴らしさを感じる感性を育てられ、身につけているところであるように思います。人生には、縦糸と横糸があります。特に良い織物には、しっかりした縦糸が必要です。その縦糸とは時間的な軸であり、「過去を知り」「未来を見つめ」「夢をもって今を生きる」ということです。今年度から立ち上げた『Shoryo 夢 Project』のねらいは、まさにその「縦糸」をしっかりとつかむことにありました。社会・環境・エネルギー・教育・福祉。さらには「敦賀スタンダード」の中心となっている「ふるさと」。これらの芯となる縦糸以外にどんな縦糸を張るかは自分で決めていかなければなりません。きちんとした縦糸を持つことが今の皆さんに求められています。 そして「横糸」。それは、もちろん同世代の友であり、同じ志をもって活動する仲間です。しっかりした縦糸の上に、いろんな横糸を紡いでいく。そうしてできあがった一枚の布は薄っぺらなものであったとしても、何百枚、何千枚と重なり合ったとき、社会や世界に大きな揺れがやってきたとしても、十分に耐えられる社会が生まれるのだと思います。
人生は壮大なシンフォニーです。「自分だけのシンフォニー」は、今まさに、次の楽章に進もうとしています。「よりよき市民、よりよき社会人、よりよき世界人」を目指して、勇気をもって、さらに一歩踏み出してくれることを願い、式辞といたします。



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