人権について伝えたいこと

子どもたちへ

 人はいろいろな社会の中で、人との関わりを持って生きています。その中で、自由に、のびのびと生きていく権利を持っています。
 だから、全ての人が存在を認められ、お互いにあたたかく受け入れられる社会でありたいと思います。
 一部の者だけが、好き放題のことをして120%の満足を手に入れ、その裏で、周囲の者から自由を奪われ、つらい思いをする人が存在するような社会であってはならないと思います。ましてや、友達という名の下に人を自分の持ち物のように扱い、その存在すら認めないような社会であってはならないと思うのです。
私たちにできることは何なのでしょう。まずできること。それは、自分の権利を守ることです。自分を大切にすることなのです。自分自身の尊厳を大切にできない人は、他の人の尊厳に気づかないのではないでしょうか?
自分が周囲から受けている不合理に気づかない人や、気づきながらも自分の中でそれを押し殺し、自分をなんとなくごまかしている人は、いつかその逆の立場に立ってしまうのではないでしょうか?
そんな不合理に屈する集団でありたくはありません。
今はそんな強さを身につけていなかったとしても、自分でごまかしてしまうことは止めましょう。
生活の中で、「どうして私だけが…………」って感じたことはありませんか?
 一歩進んで、自分の周りに目を向けてみましょう。周りにつらい思いをしている人はいませんか?
さらに一歩進んで、ひょっとしたら自分がいつの間にか、友達を傷つけていたのでは……なんてことはありませんか?
 さらにさらに一歩進んで、傍観者の罪を背負ってはいないでしょうか?
 他の学級や他の学年のこと。先輩とのことだって、部活動の中でのことだって構いません。とにかく「こんなこと おかしいのでは?」「私はこんなにつらいのに…… 何とかしてほしい」と考える時間、訴える時間を持ってください。
 「こんなこと言ったら後でまた…」なんて心配することはありません。皆さんの周りには、君たちを何よりも大切に思っている人が何人もいます。家族のみんなもその一人です。先生方もその一人です。そして、私もその一人です。
精一杯支え、応援します。